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中華メニューの解読法

2012/8/13up

油をひいて両面焼く(煎り焼き)

【煎】jiān ジェン

「煎茶(せんちゃ)」や、「(大豆などの食品を)煎る」など、「煎」は日本語でもなじみのある漢字です。これは、中国語になると「煎り焼く」、つまり少量の油で両面焼くという意味の動詞になります。
実は、日本人の国民食ともいえる焼き餃子や、昨今人気の焼き小籠包も、この「煎」を使った調理法。そう思うと、なんだか身近に感じませんか?

みんなが大好きな焼き餃子は「煎餃(ジェンジャオ)」。中国の焼き餃子は、ひだを寄せずに包んで、表裏ひっくり返しながら両面をこんがり焼くことを思うと、腑に落ちる表現です(※店によっては、片面焼きで「鍋貼(グォティェ)」と呼ぶところもあります)。

また、上海の小吃(軽食)として人気の焼き小籠包は「生煎包(シォンジェンバオ)」。生煎包は片面のみ焼いて提供しているお店が多いようですが、これも煎り焼きという意味で「煎」の料理です。
ちなみに焼き小籠包の呼称は地域によって異なり、上海を中心とした南方では「生煎包(シォンジェンバオ)」、北京を中心とした北方では「水煎包(シュイジェンバオ)」と呼ぶのが一般的。いずれにせよ、「煎」と「包」がわかっていれば、何か包んだものを煎り焼くんだな、という想像できるので安心ですよね。

そして、いわゆる一品料理の「煎」は、「煎+食材」「ソース+煎+食材」という表記が定番。これは「○○のソテー」「○○のソテー、ナントカソースがけ」と覚えておくとわかりやすいでしょう。「煎+食材」の場合は食材を煎り焼いたもの、「ソース+煎+食材」は、食材を煎り焼いたものにソースをかける、という意味になります。
世界中で使われている身近な調理法として、中国語でもぜひ覚えておきましょう。



「煎」な料理


中国の街角で見かけた「煎(ジェン)」

牛餡餅

煎包和煎餃

紹興市内

[左]煎餅(おやき)の一種である牛餡餅(牛肉そぼろ入りおやき)[中/右]紹興市内で売られていた煎包(焼き小籠包:鍋右)と煎餃(焼き餃子:鍋左)



派生熟語

【煎烹】jiān pēng ジェンポン : 揚げ煮

【南煎】nán jiān  ナンジェン : 煎り焼きのとろみスープがけ



参考文献 『中国料理技術大系 烹調法』社団法人日本中国料理調理士会 編(2000年)

Text 山田早苗


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記事公開日: 2012/8/13

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