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中華メニューの解読法 麻辣

2012/9/6up

山椒の痺れる辛さ(麻)と唐辛子のヒリヒリする辛さ(辣)が融合した調味

【麻辣】málà マーラー

ひと昔前、日本で「麻辣(マーラー)」が食べられる場所というと、中華料理好きが通うような一部の四川料理店だけでした。しかし、昨今はコンビニのお弁当やスーパーのお惣菜、レトルト食品やスナック菓子などでも「麻辣」を目にする機会は徐々に増え、ファミリーレストランや定食屋でも「麻辣」の文字がメニューに登場。今や「麻辣=辛い」という共通認識が持てるほど、世間に浸透しているのではないでしょうか。


日清プレミアラ王 三枚焼豚 麻辣赤担担
2012年7月発売の「日清プレミアラ王 三枚焼豚 麻辣赤担担」。ポークとゴマをベースにしたコクのあるスープに、花椒、唐辛子、酸味などでキレを効かせたこだわりの一品。

バーミヤンの「麻辣担々麺」
バーミヤンの「麻辣担々麺」(税込681円)。メニューの移り変わりの激しいファミレス業界において、息の長い人気を誇る人気メニュー。


この「麻辣」という単語ですが、中国語では「麻」と「辣」の組み合わせから成る形容詞または動詞です。麻も辣も辛さを表しますが、麻は「舌がしびれる(しびれさせる)」、辣は「舌がヒリヒリする(ヒリヒリさせる)」という意味。これを料理で表現すると、「麻」は花椒(ホワジャオ:中国山椒)、「辣」は唐辛子となり、「麻辣」でこの2つが融合した調味となります。

料理名に使う場合は、麻辣豆腐のように麻辣+食材、または麻辣拌時菜(麻辣風味で和えた旬の野菜)のように麻辣+調理法+食材のパターンが王道。また、「麻婆豆腐」や「水煮牛肉」のように、麻辣とは料理名に冠してはいないものの、四川料理には麻辣味が仕込まれているものも少なくありません。

最近では、食材の仕入れルートの拡大によって、花椒・唐辛子それぞれに品種が選べるようになってきて、お店によって麻辣の個性が表現できるようになってきています。赤色がかった四川漢源花椒や、緑色で爽やかさのある藤椒(タンジャオ:青山椒)、華やかに香りたつ朝天干辛椒(チョウテンガンシンジャオ)など、選び方や配合によって、食べたときの印象を大きく変えることができるのも麻辣の特徴。四川料理店を巡って、自分好みの麻辣テイストを探ってみるのも楽しいですね。


漢源花椒
漢源花椒。
最もオーソドックスな花椒。

藤椒
藤椒(タンジャオ:青山椒)。
爽やかなしびれが特徴。

朝天干辛椒
朝天干辛椒。
華やかな香りの中に、
ほんのり甘さも。



「麻辣」な料理






参考文献 
『中国料理技術大系 烹調法』社団法人日本中国料理調理士会 編(2000年)
『中国料理小辞典』福冨奈津子 著(柴田書店2011年)
Text 山田早苗


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記事公開日: 2012/9/6

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