【食養生×ヨガ】東洋の叡智で身体をキレイに!

1:ヨガ×中国料理=動いて食べて体をいたわる
2:酷暑の今こそ作りたい! 営養薬膳大師・山中先生の夏の食養生メニュー
3:肩こり解消、リフレッシュといいこと尽くし! 簡単ヨガ&ストレッチ

食養生同様に、心や体をリラックスさせてくれるヨガは、ぜひ毎日の暮らしの中に取り入れていきたいものです。ここでは初心者でもOK、オフィスでも家事の合間にも簡単にできるヨガ&瞑想を今回のプログラムの中からピックアップ。HAS YOGAインストラクターの髙橋ちひろ先生がご紹介します。

首のストレッチ

胸骨と鎖骨から耳の後ろにかけて繋がっている「胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)」。ここは、デスクワークなど前傾姿勢で首が前に出た状態で長時間いると、頭の重みで過度な負担がかかりやすいところ。自律神経とも関係が深く、呼吸の際にも使う筋肉です。

首のストレッチ

(1)椅子に腰かけ、両手をクロスさせて鎖骨の上に置きます。目線は45度下に。

首のストレッチ

(2)ゆっくりと左に頭を傾け、右の首筋を伸ばし、目線は斜め上へ。
5呼吸数えたら、頭を中央に。

首のストレッチ

(3)同様に、左の首筋を伸ばします。左右1回ずつ行います。

 

胸を開くポーズ

座ったままでOK。胸が気持ちよく開くポーズです。そり腰にならないように肩甲骨を意識して行いましょう。

胸を開くポーズ

(1)椅子に深めに座り、骨盤を立てます。そり腰に注意!
背もたれに手をかけながら両手を組んで伸ばし、5呼吸ほどキープします。

胸を開くポーズ

(2)組んだ手をほどき、前に戻しながら思いきり脱力します。

 

三日月のポーズ

背骨も体側も気持ちよく伸びるポーズです。胸を空に向けるような気持ちで行いましょう。

三日月のポーズ

(1)両足を揃えて立ち、胸の前で合掌した手を、息を吸いながら、
耳をはさむようにゆっくりと上へ突き上げていきます。目線は45度下へ。

三日月のポーズ

(2)息を吐きながら、上体を右へゆっくりと倒し、目線は斜め上へ。
5呼吸数えたら、体を中央へ。

三日月のポーズ

(3)同様に、左へ倒して中央に戻します。 左右1回ずつ行います。

 

クリヤ瞑想

ヨガのエンディングに5~10分ほどかけて行います。寝る前などに瞑想すると、心の落ち着きが得られます。

(1) 椅子に深く腰をかけ、坐骨を立てて姿勢を正します。
(2) 息を吸いながら太ももの下、椅子の座面から白い光が出ていることをイメージします。
(3) その光を、背骨を通して頭のてっぺんまで引き上げます。
(4) てっぺんに届いたら、息を吐きながらその白い光を太ももの下へ戻していきます。
(5) もう一度息を吸い上げ、今度は光を第三の目(眉間の少し上)に置き、呼吸を行います。このときに頭の中は空っぽに、何も考えない状態に。

 

身体を整えるだけでなく、心の平安を体験するヨガを

今回、食養生とともに取り組むオリジナルヨガプログラムを組み立てていただいたのは、HAS YOGA ヨガインストラクターの髙橋ちひろ先生。ヨガに取り組むきっかけは、20代で単身チベットへ向かい、そこで覚えた心の平安が忘れられなかった体験がベースになっているそうです。

「ある日何となく続けていたヨガをしているとき、あの時と同じ感覚を覚えたんです。それをきっかけにヨガへのめりこんできました。ヨガを始めてから、感覚が研ぎ澄まされ、自分の中にぶれない一本の筋ができてきた気がします」。

三日月のポーズ

現在は二児の母親として子育てにも忙しい髙橋先生ですが、多忙な合間を縫っても毎日朝晩ヨガと瞑想を続けているそう。今回のイベントのように、食卓の前に座ったまま、キッチンで立ったままでき、初心者でも気持ちよく取り組めるC’s kitchen食養生×ヨガコースは、1年5回(夏、長夏、秋、冬、春)の開催を予定しています。気になる方はぜひご参加を!

 

食養生もヨガも自分に向き合う行為です

身体を動かし、食べて心身ともにリフレッシュできた3時間はあっという間。中国料理×ヨガの組み合わせを始めて体験したという参加者がほとんどでしたが、「ふだん聞くことのできない食養生の話も聞けてよかった」という声、「食べて終わってしまう単なる食事会ではなく、みなさんで一緒にヨガをしたことで一体感を得た」という声も聞かれました。

食養生もヨガも、異なるジャンルではあるけれど、健康な心身を作るという共通の行為です。そして、この2つは今の自分をよく知ることから始める、自分に向き合うという行為が不可欠で大事なんだということにも気付かされたイベントでした。

 


TEXT 吉谷環
PHOTO 佐藤貴子(ことばデザイン)