Food Travel

食材狩人 米粉100%のビーフンを求めて②

米粉と水のみで作るビーフンの生地づくりとは?100年続く伝統製法のすべてをここで大公開!


2014/8/18up

練って練って押しまくる!伝統ビーフンの生地づくり

続いて郭さんが見せてくれたのは、直径十数センチほどの、つやつやと輝く米団子。
実はこれ、先ほどの袋の中に残った米粉を型に入れ、三分(さんぶ)ほど蒸したもの。水気を吸った米粉が、まったく姿を変えて登場です。

米團


「ビーフンの軟らかさはこの段階で決まるんだ。ほら、よく見てみて。断面を見ると、火が通っている半透明の部分と、芯の方に火が通っていない不透明の部分があるでしょう?この状態でしっかり混ぜ合わせるのが大事なの」と郭さん。

断面
3分間蒸したの断面。周囲は半透明で、芯は不透明なのがわかります。


つまり、同じ米でも異なる状態のものが混ぜ合わせることで、ビーフン独特の弾力性が生まれるというわけ。しかもこれを「1度だけでなく2度繰り返すことで、風味と食感が高まる」のだそうです。

共同作業
米団子を練る作業は三代目の奥様・林美津さんと未来の四代目の彼女の共同作業。


固まり
米団子を投入すると、中で揉みしだかれ、スクリュー状になった生地が練り出されます。


「触ってごらん。最初のとは感触が違うだろう?」そう言って差し出された二度練りの生地は、ブリリンッとした弾力を保ちつつ、指で潰れる軟らかさになっています。




伸ばし突き出し再び蒸して…ビーフン作りは重労働!

さらに続けて行うのは伸ばし作業。これは、ビーフン生地を押し出す前に、その型に合わせて生地をまとめる仕事。「使う機械は100年前から使っているもので、日本の“サクラ”というモーターを使っているよ」と郭さん。

ビーフン伸ばし機
モーター「サクラ」を搭載した、三馬力のビーフン伸ばし機。

ビーフン伸ばし機


「ここで厚さを絶妙に調整することが、次の工程でスムーズに麺が押し出されるか否かを決めるんだ。固すぎると押し出す穴に生地が詰まり、時間がかかりすぎてしまうからね」ということで、機械の調整は三代目の連進さんが担当。繊細な指先の感覚と、長年培われた判断が生かされます。



こうして均一に伸ばされた生地は、ビーフン生地を押し出すための穴あき皿と同じ直径になるよう、くるくると巻かれて成形され、押し出し機の中に投入。すると、みるみるビーフンらしい見た目の麺に…!


穴あき皿
ビーフンを押し出すための型。穴は直径1ミリにも満たない大きさです。





しかし、これだけではまだコシのあるビーフンの食感は生まれません。麺状になった米の生地を、どうやって半透明のビーフンに仕立てるのでしょうか。ラストは熱い龍の髭と激しく戦う、ビーフン作りのクライマックスへ…!


>NEXT TRAVEL:目から鱗!蒸したての生ビーフンの味とは?



取材・文・撮影 佐藤貴子/ことばデザイン

カテゴリ:
Food Travel

記事公開日: 2014/8/18

※情報は掲載時のものです。内容は後日変更される可能性がありますので御了承ください。

同シリーズの記事