パリパリと軽やかな春巻の秘密。
スーパーで売っている冷凍食品の春巻を揚げると、皮が固くて、ぎっしりとした歯ごたえを感じたことはありませんか?
春巻は、あるポイントを抑えて作るととてもおいしくなるんです。それは空気。具を包むときに、1巻目はしっかりと具を抱き、2巻目はふっくらと空気を包んで巻きます。また、短時間で揚げようとすると、時間が経つと皮のパリパリ感が損なわれてしまうので、低温の油でじっくり揚げましょう。お玉の裏で春巻を優しくなでながら揚げれば、焼きムラができずにこんがりと揚がります。
この春巻は、初夏から梅雨時にかけて旬を迎えるイサキを使ったもの。白身魚の上品な旨みとパリパリの皮、香り野菜が織り成す軽やかな味わいがたまりません。
料理:菰田欣也(スーツァンレストラン陳)
撮影:2011年9月 古樹軒の料理教室にて
中国語料理名:脆皮炸魚捲(cuì pí zhá yú juàn ツェイ ピー ヂャ ユィ ジュェン)
Text 長谷川亜紀
photo 西田伸夫