一日三度の食事の中でも、圧倒的に外食率が高まるランチ。その一食に中華料理への愛を託し、お昼に食べた中華を語るという、80C(ハオチー)のFacebookランチレポートが「ひる中華」です。
そこで頂戴した「いいね!」とコメント、シェア、リーチ数をポイントに換算にして、11月19日~12月14日に掲載したひる中華ベスト8を算出したのが当コーナー。さて、いつも応援してくださっている中華のプロや食いしん坊の皆様が「いいね!」と思ったランチとは…?

 

8位

中華小皿料理飲み食い処 栄記(ろんじぃ)の「スブタ定食」700円 197ポイント

まず、8位にエントリーしたのは人形町駅からほど近い栄記(ろんじぃ)。店頭のサンプルの前で立ち止まって見ていたら、店内から「1名様いらっしゃいませぇ~」と既に入店したかのようなような勢いの声に負けて、食べてきました。

栄記

出てきた酢豚は昔ながらな感じのオーソドックスな味。パイナップルは入っていませんが、見た目の通り甘酸っぱい糖醋(タンツゥ)の味が効いています。また、添えられたサラダがシャキッとしていたのも印象的。中国料理店のサラダは比較的シンナリしている店が多いので、記憶に残りますね。

三遊亭好楽

驚いたのは、「日本橋で一番美味しいお店」と書かれたサイン色紙(写真右)。なんと『笑点』でおなじみ、三遊亭好楽師匠の直筆です!師匠はいったいどのメニューがお気に入りなのか、尋ねてみたいところです。

ランチメニューは700円均一と明朗会計。夜は北京ダック付厳選食材150種食べ放題+60種飲み放題プランがウリ。二階建てで広さもあるので、宴会需要にもしっかり応えてくれる店です。

(2012年12月3日掲載)


 

7位

四川屋台KUUZe(くうぜ)の「汁なし坦々麺」750円
223ポイント

続いては、安産と子授けの神様・水天宮の真裏にある四川料理店がランクイン。5~6名も入れば満員の小体な店です。

四川屋台KUUZe

 

麺の上に重なっているのは、下から順に、ネギ、肉味噌、すり潰しピーナッツ。麻辣の効いたタレ、ネギの辛み、肉味噌の甘み、ピーナッツの香ばしさをよーく混ぜ混ぜして麺と絡めていただきます。ちなみに味付けはやや辣が強め。辛香ばしい味が好みの方におすすめです。

ユニークなのは、店は厨房を挟んで、店内席と路面のカウンター席の両方があるという独特の店舗設計。店内席の人は券売機で食券を買いますが、外のカウンター席の人は、注文を受けた店主が食券を買いに行くという、ナニコレ珍百景が見られました。

路面カウンター席店舗見取り図

 

 

 

 

路面カウンター席 店舗見取り図

(2012年12月12日掲載)


 

6位

刀削麺の王様 茅場町店の「刀削麺ごはんセット」800円
234ポイント

続きましては、串八珍グループが経営する刀削麺専門店、刀削麺の王様がランクイン。

刀削麺の王様 茅場町店

 

こちらは以前にご紹介した「XI’AN(シーアン)」と同系列で、メニューを絞り、ランチは刀削麺に特化することで、「XI’AN(シーアン)」よりも麺飯とも各50円安い価格設定にした、ランチユーザーには嬉しいお店となっています。

ランチで選べる刀削麺は6種類で、オーダーしたのはマーラー刀削麺(650円)+高菜のせご飯(150円)。唐辛子マークが2つついていましたが、それほど辛さはきつくなく、花椒のしびれも程よい、食べやすい辛さの刀削麺でした。

この日は1時過ぎに入店し、4人掛けに見知らぬ者同士3人が相席。私が最初に席に着いたのですが、次の人もマーラー刀削麺、最後のおじさんに至っては注文せずとも店員に「いつもの?」と聞かれてマーラー刀削麺。ひとまず、「刀削麺の王様」に行ったらこのメニューを頼んでおくと間違いないかも。

(2012年11月30日掲載)


 

5位

バーミヤンの「牛肉の熱々ピリ辛鍋仕立て」681円
236ポイント

お次は中華ファミレス、バーミヤンの期間限定メニューがランクインです。

バーミヤン

 

実はこのメニュー、80C連載の座談会中華好き人口を増やす会で、バーミヤンのメニュー開発を担当する福島さんが「あれ、アレンジしようとしてるんですけど難しいですね。なかなか商品化できないです」と言っていたもの。なんと、それがついに、満を持して商品化!!!ということで、興奮気味に食べに行ってきました。

そんな待望の一品は、厚めの牛肉6切れに、白菜や豆腐が入った、いわゆる四川の水煮牛肉と、日本の鍋ものとが融合されたハイブリッドテイスト。固形燃料で火にかけながら提供されるので、ぐつぐつと煮立ったまま食べられます。ピリ辛以上、激辛未満な味加減もいい感じで、体の中もポカポカになりますね。こちらは単品料理のため、ご飯セット208円も頼んで合計889円。80C(ハオチー)だけに8並びといきたかったけど、惜しかった!

(2012年11月27日掲載)


 

4位

四川酒家 華龍飯荘 新川店の「カキと四元豚のピリ辛鍋定食」900円
238ポイント

続きましては、小伝馬町、新川、茅場町に店舗を構える四川料理店「華龍飯荘」が登場です。

 華龍飯荘

 

実は別のメニューを食べようと行ったのですが、ボードに書かれたおすすめメニューに目を奪われて注文したのがこちら。原価の高い牡蠣は、リーズナブルなランチメニューにはなかなかお目見えしないので、嬉しくなって頼んでしまいました。

グツグツと煮立ったスープは見た目ほど辛くなく、ほどよく火が通ってプリッとした牡蠣や、甘みのある豚肉が進む進む!しかし、食べ進めるうちに花椒のシビレが主張してきて、食べ終わる頃にはまたもや汗ダクに…。これだから四川料理は侮れませんね。

ちなみに牡蠣は今が旬。80C連載の食材レポート「食材狩人」より、「広島牡蠣の育て方」も併せてご高覧ください!



(2012年12月5日掲載)


 

3位

広東名菜 桂翠の「海鮮あんかけ焼きそばランチ」1800円
255ポイント

第3位には、初登場の書き手、イタクラ特派員が訪問したホテル中華がランクイン!

桂翠

 

今年6月にオープンした桂翠は、赤坂璃宮がプロデュースする広東料理系の店。幕張副都心は、知る人ぞ知るホテルランチの激戦区なのですが、そのせいでしょうか、メニューが豊富でホテルにしては比較的リーズナブルな価格設定です。

オーダーしたのは海鮮あんかけ焼きそばに点心がついたランチセット。プリプリのエビにイカ、大粒のホタテ、たっぷり入った白菜のアツアツの餡をハフハフしながらいただいてきました。

もちろんメインもよかったのですが、思いのほかよかったのが副菜の点心。澄麺皮で包まれたニラ餃子を口元に近づければ、青々しい香りが食欲をかき立て、味わうことも忘れて気づけば皿の上は空、胃袋の中へ…。ええ、それで「次は絶対点心ランチでいこう」思った次第です。

(2012年11月28日掲載)


 

2位

新亜飯店 千駄ケ谷店の「Aランチ1番」1050円
260ポイント

第2位には、アパレル会社が密集する北参道駅前の老舗がランクインしています。

新亜飯店

 

昼からまるで夜のような雰囲気のこの店は、ファッション系の企業が多い土地柄か、見るからにお洒落なオトナで大繁盛。11時半を過ぎるとどんどん人がやってきて、あっという間にウェイティングになってしまうという人気店です。

日替わりの「Aランチ1番」は「肉末粉絲(春雨と豚ひき肉の炒め)」。なんとも盛りがよく、長尺で24cmくらいある皿にたっぷり、こんもりと盛られています。春雨は若干太めでコシのあるタイプ。しっかり調味されたひき肉と甘辛醤油味のスープが、スルスルと春雨を口に運ばせてくれるので、ついついごはんも進みます。

セットの利湯(日替わりスープ)はトロトロの白菜と卵。漬物は出来合いの店も多い中、条切りの大根を紹興酒風味に漬け込んだ、自家製の一品が出てくるところも手抜き感がなくて嬉しいですね。

さらに〆には香港風杏仁豆腐。おぼろ豆腐のように、舌に乗せたら消えてしまうほど軽く滑らか…。ひとつのお盆の上に、これだけ手作りでバリエーションのある味わいが乗っていると満足感も高いですね。ちなみに芝大門の新亜飯店はご兄弟の店で上海料理だそう。こちら千駄ヶ谷店は広東料理店としてお見知りおきを。

(2012年12月4日掲載)


 

1位

MASA’S KITCHEN 47の「汁なし坦々麺ランチ」1400円
282ポイント

そして今月の1位は、これまた初登場、マエダ特派員の食べたこちらの一品でした!!

MASA'S KITCHEN 47

 

ご存知の方も多いかと思いますが、MASA’S KITCHEN 47は、2010年にミシュランで星を獲得した中国料理店。料理長の鯰江真仁氏は、かつて「文琳」の料理長を務めていた方。旬の素材の持ち味を、伝統的な技法で大胆かつ繊細に引き出し、洋のエッセンスも取り入れて、枠にとらわれない、洗練された中国料理を提供しています。

今回オーダーしたのは、厨房の方のおすすめで汁なし坦々麺ランチ。すり胡麻と松の実が辛さを和らげ、まろやかな仕上がりとなっているため、辛いのが苦手な方もおいしく召し上がっていただける味と思われます。

なお、前菜にはインゲンの中華風胡麻和え、よだれ鶏、さらに小龍包もついてきます。こちらの小龍包の皮の薄さと繊細な味わいは一度は食べる価値あり!やっぱりランチがおトクですよ!

(2012年11月21日掲載)


 

さて、今回のひる中華ランキングはいかがでしたでしょうか? 7月にスタートして、はや年末。我々の中華ランチ経験も、かなり場数を踏んで参りました。
そんな中、たびたび感じるのが「中華ランチの付け合わせに、生野菜のサラダはいるのか?」という疑問です。果たしてこれはメインの食材と合うおいしさなのかどうか…?そして、そのドレッシングがアリなのかどうか…? サラダの存在は野菜不足解消のための「思いやり」ともとれますが、やはり一度火を入れた野菜の方が、中華にはよく合う気がしています。

***

「ひる中華」は、80Cスタッフがランチに食べた中華料理を、Facebookで連日レポートしています。おひる前のお腹が空きそうな時間に更新していますので、中華画像を見ながら、食べたい中華・好みの中華を見つけていただけたら幸いです。みなさまも、どうかお近くにある気になる中華料理店のランチがあったら、ぜひ編集部までお寄せくださいね。


ポイントの算出方法
Facebookの「いいね!」「コメント」1件につき3ポイント、「シェア」等その他アクション1件につき3ポイント、リーチ(タイムラインに流れた数)を1ポイントとして換算し、その合計点で算出しています。みなさんの「いいね!」やコメントがポイント増に繋がります。


Text 佐藤貴子(ことばデザイン)
Photo 80C編集部(小杉勉、板倉義徳、前田陽子、佐藤貴子)

 


>今までの「ひる中華ランキング一覧」を見る

>「80Cひる中華」で食べに行ったお店マップを見る