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ひる中華ランキング 【400回記念⑥】「ひる中華」のこれから

あったら嬉しいひる中華&ひる中華の今後は?編集部内対談まとめ回です。

2014/5/20up

①TOP20 | ②印象的な店 | ③店選び | ④繁盛店の秘密 | ⑤消えた店 | ⑥まとめ

「ひる中華」のこれから

◆あったらうれしい!「ひる中華」あれこれ

サトタカ:最後に、こういう「ひる中華」があったらうれしい、って話題で締めましょう。

私の場合、テンション上がる!ってのはおいしい焼き物のっけ丼。もちろん、硬くない肉、柔らかく温かい肉で。心掴まれるのはおいしいスープ。いいスープを出す店は愛しいです。そして創作メニューで完成度が高いものもおおーっって思う。創作系で記憶に残っているのは、神保町「源来酒家」の麻婆カレー麺、赤坂「Wakiya 一笑美茶樓」のふかひれパスタ。いずれも素晴らしいハイブリッドメニューです。

それと、料理の取り合わせにシェフのセンスが感じられる「ひる中華」もいいですよね。池尻「喜臨軒」のマカオ風グラタンとハムユイ炒飯の組み合わせなんて、今でも思い出せる。

源来酒家
神保町「源来酒家」の麻婆カレー麺 1050円2012年9月28日掲載


Wakiya 一笑美茶樓
「Wakiya 一笑美茶樓」のふかひれパスタ2013年7月22日掲載


コスギ:私は基本構成として、主菜、ごはん、スープ、サラダ、杏仁豆腐がよくあるパターンなので、どれかないと寂しく、コーヒーがついてたりするとうれしい。

サトタカ:それって“定食”ですよね。サラダといえば、私は中華定食にサラダ不要論者。サラダの野菜って気休めの量しか出ないから。
もしサラダを出すなら、ドレッシングに中華の香りがほしい。「古月 新宿」は秋冬は菊の花を散らし、香ばしいドレッシングをかけていて中華らしさを感じましたね。とある老舗の店で、乾いた野菜にサウザンアイランドドレッシングがかかっていた時は、この店でそれはないだろうと思ったことも。

野菜を出すなら、蒸し野菜か自家製野菜ジュースの方が、私はサラダよりありがたいけどなあ。広尾の「中華香彩ジャスミン」では、小さなグラスでランチにフレッシュ生ジュースが出されますが、それが評判なんだそうです。わかるわあ、作りたての野菜ジュースだもん。実際おいしいし。

コスギ:実際の摂取よりも、食べた感が欲しいよ(笑)。

サトタカ:こういう料理が食べたいってのはありませんか?

コスギ:まったくメジャーじゃない料理か、メジャーだけどひとひねりある料理。例えば泡饃(パオモー:ナンのようなパンを牛肉や羊肉のスープに浸して食べる)があったら飛びつくし、赤坂「陳麻婆豆腐店」のエビチリも、普通と全く違うところにグッときた。同じ料理で、それぞれの店のオリジナリティーを感じたいですね。

泡饃(パオモー)
北京の西安料理店で食べた羊肉泡饃(パオモー) 15元


陳麻婆豆腐
赤坂見附「陳麻婆豆腐」の本場四川省のエビチリ 1050円2013年1月16日掲載


サトタカ:ランチの提供ではないけれど、神戸の「老虎菜(ラオフーツァイ)」で「中華風醤油煮込み」と訳されることが多い紅焼(ホンシャオ)を、「醤油を使わない紅焼です」といって出されたときはときめきました。北京式の乾焼(ガンシャオ)、とか、○○地域の××という具合に、聞き慣れたものでも、中国をさらに細分化した地域のやり方で再現しようとする、その心意気にグッときます。

老虎菜
老虎菜の紅焼排翅(ふかひれの姿煮込み)


コスギ:あと、コレクター気質だから、珍しいのをいろいろ食べたいというのもあります。例えば「徽苑」にいったら、店で焼いた中東風のパンがついてのはガッツポーズ。黒猫夜の土鍋ごはんもバリエーション展開しているのが嬉しい。

徽苑
新小岩「中国安徽料理 徽苑」(現在は閉店)のミートボールと野菜の土鍋煮込み
オリジナル焼きパン付き 700円
2013年2月21日掲載



サトタカ:「黒猫夜」は、土着的な香りがするんだけど、日本人に支持されますね。さっきの話にも出たけど、期待できる何かを感じさせられるのは、「翻訳がうまい」ってことなんだと思う。ちゃんとやりたいことが伝えられているというか。

◆「ひる中華」のこれから

サトタカ:ではそろそろまとめに入りたいのですが、今後はどういうスタンスで「ひる中華」をやっていきたいですか。

コスギ:私は身近な店の普通のメニューでも、よく見るといろんな違いがあるんだね、というコレクター的長期的視点で食べ歩いています。それと「ひる中華=毎日の食事」という感覚ですね。日々そういう視点で見ていると、中華料理屋って意外とたくさんあるものです。だから皆さんも、自分の職場や家の周りの店に今一度目を向けてみていただければ嬉しいです。

サトタカ:私は、オールラウンドな食いしん坊にもうちょっと中華の方を向いてもらう、というスタンスで「ひる中華」をやっています。今は、それなりにその業界にお金を払う覚悟がある人が、こうした料理情報をチェックしていますから。それと、中国好きのみなさんね。やはり、思い出の味や雰囲気を日本でも体感できる喜びってあると思うんです。その場所を発見するお手伝いができればと。

コスギ:我々の拠点の都合で、東京南部と西部の情報が弱いので、特派員になってくれる方も募集したいですね。

サトタカ:あとは、どこよりも早く、東京近郊の中華の最新情報を発信したい。味も大事ですが、それぞれ店には“使いよう”があるので、そういうことも織り交ぜて、今の日本の中華をお伝えしていきたいですね。そんなわけで、そろそろ「よる中華」も始めないと…!


神田雲林のズワイガニと卵の炒め

北京遊膳の北京ダック

「神田 雲林」のズワイガニと卵の炒め(左) 「北京遊膳」の北京ダック(右)



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Text 佐藤貴子(ことばデザイン)
Photo 小杉勉(中華・高橋)、佐藤貴子(ことばデザイン)



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カテゴリ:
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記事公開日: 2014/5/20

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