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うまいもの手帖 旅中華 2016上海

Facebookで好評を博した現地料理食べ歩き記録「旅中華」をまとめています。2016年新春は上海の旅!

2016年 上海の旅

80C(ハオチー)スタッフが中国現地で食べてきた料理をご紹介するfacebookページ企画「旅中華」。今回は上海新春編。小さい料理写真はクリックすると、大きな画像でご覧いただけます。



【虹口区】【A】新大陸中国厨房【黄浦区】【B】佳家湯包 | 【C】蘇浙匯
【盧湾区】【D】慈光素食部【浦東新区】【E】廊亦舫酒楼【徐匯区】【F】圓苑


【A】新大陸中国厨房 地址:上海市虹口区黄浦路199号 上海外灘茂悦大酒店
松鼠桂魚(ソンシュグゥイユィ)218元
松鼠桂魚

魚なのにリスの名が?
甘酸っぱくふくよかな味わいの蘇州名物


外灘エリアのホテル、Hyatt on the Bund「新大陆-中国厨房(新大陸-中国厨房 / XINDALU-CHINA KITCHEN)」は北京ダックや金牌扣肉(皮付き豚バラ肉の煮込み 宝塔仕立て)で有名なホテル内レストラン。こちらでオーダーしたのは「松鼠桂鱼(ソンシュグゥイユィ)」(218元=3924円)。

こちらは桂魚に松かさのように切り込みを入れ、揚げて反り返ったところがリス(松鼠)に似ているとか、熱い餡をジュッとかけたときに出る音がリスの鳴き声に似ている、という命名エピソードを持つ、江南地方は蘇州を代表する料理。
魚とは思えない独特の形は、魚に深く包丁を入れて房状に分け、骨は取り除き、なおかつ皮を傷つけないという刀工技術の賜物です。

片栗粉をしっかりまぶして強火で揚げた桂魚は、魚の身が魚と思えないようなバラバラとした房状に。この房をしっかり甘い甘酢餡と絡めると、中はホクホクの食感で、甘酸っぱくもふくよかな風味が口の中に広がります。
見るからに濃そうですが、身は厚く淡白で、軽やかに揚がっているので食べ疲れないのは技の妙。こういう料理、日本ではもはや天然記念物的存在でもあり、ぐっときます。

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【B】佳家湯包 地址:上海市黄浦区黄河路90号
純蟹粉湯包(チュンシェフェンタンバオ)99元

餡は上海蟹のみ!99元贅沢湯包に舌鼓

人民広場そば「佳家汤包(佳家湯包)黄河路店」に湯包(タンバオ)を食べに。湯包は小籠包と似たビジュアルですが、大きさはまちまちで、文字通り「湯(スープ)」を「包」んでいるのがポイントです。

こちらは「ここの『纯鲜肉汤包』が大好きで、朝ごはんによく通っていた」と近所に住んでいた友人が推薦してくれた店。人気店らしく、夕方に訪れると既にそれは売切完売。そこでもうひとつ「ぜひ話のネタに」とおすすめされていた「纯蟹粉汤包」99元(1782円)を注文です。

なぜこんなに高い?と言いますと、上海蟹の肉、みそ、スープのみを包んでいるから。湯包は入口のレジでオーダーした後、真横でスタンバイする職人女子たちが作り始めるのでリアルに作りたて。

蒸したてをかぷっといくと、中は本当に上海蟹の肉と味噌とスープのみ! 豚肉が入らないので重たさがなく、上海蟹の風味が汁気とともにストレートに伝わってきて、瑞々しささえ感じるほどです。

皮はそこそこしっかりしているので、破けにくいのも嬉しいところ。数は蒸籠2段で12個入、それを思うと高級店で食べる蟹粉小籠包より高くないかも。こんな振り切った点心、日本ではなかなかお目にかかれませんね。

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【C】蘇浙匯 地址:上海市黄浦区南京西路288号 創興金融中心3階
清蒸?魚(チンジョンシーユイ)
清蒸鲥魚

紹興酒と酒醸香る川魚
上海名菜 鲥魚(ジギョ)の蒸しもの


蘇州の「蘇」、浙江省の「浙」、 匯が「一つに集める」で、江蘇・浙江の料理を集めた「苏浙汇(蘇浙匯)」。ここでのピカ一は清蒸鲥鱼(清蒸鲥魚:ジギョの蒸しもの)。火腿(中国ハム)、干し椎茸、筍を乗せ、老酒の香りを効かせて芳醇な風味に仕上げる、この地方の名菜です。

『新中国料理大全』によると、鲥魚はウロコの下の皮がおいしいため、それをつけたまま調理するのがポイントなのだそう。食べる直前、人差し指の爪ほどの丸く硬いウロコを取り除けば、そこに現れるのはしっとり柔らかな皮と身。
骨がしっかりしていて食べにくさはありますが、口にすればきめ細やかで、淡白なようでコクがあり、酔いそうで酔わないような、うっとりとした気分に…。

同店のメニューによると、千年前からある制法を継承し、上等な花彫酒と自家製の酒醸を使用して作られているとか。すみません、うっとりしていて金額をチェックするのを忘れました。

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【D】慈光素食部 地址:上海市盧湾区吉安路271号 法藏講寺内
蔬菜馄饨(シュツァイフントゥン)10元/双菇麺(シュアングーミェン)20元

蔬菜馄饨

双菇麺

双菇麺

慈光素食部

胃にやさしく、旨みはしっかり
お寺の敷地でいただく精進麺&ワンタン


老西門駅そば「慈光素食部」で朝の麺とワンタン。今回訪れた店の中で、個人的に最も気に入った店がここ。特に観光地でも何でもない、法藏讲寺(法蔵講寺)という寺の敷地内にある素食、すなわち精進料理の店で、門をくぐったところで麺、飯、ワンタンなどの軽食を提供しています。

2種類のキノコに青菜が乗っているのは双菇面(双菇麺)20元(360円)。油で炒めた2種類のキノコの香ばしい香りと旨みが、やわらかな醤油味のスープにのびやかに広がっており、実に気持ちのよい味です。太めの冷麦ほどの麺は、噛むとほどよくコシがあり、ちょっとした歯ごたえが快感。

一方、蔬菜馄饨(蔬菜餛飩:野菜ワンタン)10元(180円)は、レンゲにすっぽりとはまる大きさのワンタンの中に、青菜の餡がぎっしり。中には細かく刻んだ油揚げのような、豆加工品を混ぜてコクを出しており、岩海苔をスープの出汁にしていました。

どちらも軽やかで、素材のまっすぐな旨みもあって、こんな朝ごはんが食べたかった!と大感動。売店横で販売している焼き菓子類もよかったですよ。
徒歩圏内には、ザ・下町ストリート「梦花街(夢花街:モンファジエ)」もあり、界隈を歩くと、近代的に整備された上海とは違う一面も見ることができます。

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【E】廊亦舫酒楼 地址:浦東新区陸家嘴西路168号 正大広場5楼23号舗
笋干紅焼肉(スンガンホンシャオロウ)86元
【F】圓苑 地址:上海市徐匯区興国路201号
紅焼肉(ホンシャオロウ)88元


廊亦舫酒楼 笋干紅焼肉


圓苑 紅焼肉

上海風豚の角煮、「紅焼肉」を食べくらべ

上海でぜひ食べておきたい料理といえば「红烧肉(紅焼肉)」こと、皮付き豚バラ肉の煮込み。
紅焼(ホンシャオ)とは、材料をスープで煮詰めて(=焼)赤茶色(=紅)になるよう仕上げる調理法。紅焼肉は、豚バラ肉を艶やかで深みのある茶色に煮るため、“浓油赤酱”、すなわち油と醤油をたっぷり使って仕上げるのが上海流です。

江南料理に詳しい「中華香彩JASMINE」の山口シェフの指南のもと、今回訪れたのは正大広場「廊亦舫酒楼」と兴国路「圆苑」。「廊亦舫酒楼」は、豫園の名店「绿波廊酒家(緑波廊酒家)」のグループ店。こちらの笋干红烧肉(86元=1548円)は、干してコシのしっかりとした細切りの筍と一緒に煮込まれており、家庭的かつクラシックな佇まい。濃い茶色から連想される味とは裏腹に、肉はしょっぱすぎず甘すぎず、引き締まった旨みがあり、きめ細かな肉、ねっとりと濃密な脂、ほのかに皮のムキュッとした弾力も感じられて、味わい深いのです。

一方「圆苑」は上海各地に支店を構え、红烧肉(88元=1584円)を名物として売っている店。こちらは豚皮が厚めで柔らかく、重たさがなくてフルーティー。肉と脂の層がきちんと感じられるよう、細長くカットされており、ところどころ骨付き肉も織り交ぜて、量があってもけっこう食べられてしまいます。

クラシック系が好きな方は「廊亦舫酒楼」、おそらく外国人も含めて食べやすく、万人にうけるのは「圆苑」ですかね。ちなみに前者は一皿450g、後者は500g。頼む料理をコントロールしつつ、上海に来たら外せない味わいのひとつです。

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カテゴリ:
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記事公開日: 2016/1/27

※情報は掲載時のものです。内容は後日変更される可能性がありますので御了承ください。