名人のふかひれ料理は必食!ひねりなしの王道中華が堪能できる店

赤坂見附駅から徒歩1分「赤坂青明会館」3Fに、12月1日(金)「華悦樓(かえつろう)」がオープンしました。

華悦樓
「華悦樓」店内。

オーナーシェフの服部憲作さんは、名門「山王飯店」で修行し、都内各店を経て、ふかひれ料理で有名な「筑紫樓」の丸の内店で、料理長を6年務めた実力派。

料理は上海&広東系で「ひねりなし」(服部さん談)の王道直球勝負。昨今はコース料理中心に舵を切る店も多いなか「自分が食べて本当においしいと思ったものを出したいんです」と、アラカルトを中心に、食べたいものに応えてくれます。

服部憲作オーナーシェフ
服部憲作オーナーシェフ。

音がいい、香りがいい!フカヒレ料理は前菜と煮込みのオーダー必須

心地よいのは、厨房の小窓から聞こえるリズミカルな包丁の音や、ジュワッ、シュワッという鍋の音。この音と、厨房から流れ出る香りを体感すれば、きっと「ここの料理は間違いない」と確信できるはず。事実、料理はいずれもきっちり仕込んで丁寧につくられており、角のとれた品のある味わいです。

宮保明蝦球
海老の香り辛味炒め(宮保明蝦球)

メニューは前職からのお客さまの期待に応え、ふかひれ料理が充実。ふかひれ=高級で手が出ないという方もいらっしゃるかと思いますが、その相場を知る側からすれば、ここのふかひれ料理は良心的を超えたお値打ち。

フカヒレと鮑の冷菜
フカヒレと鮑の冷菜

おすすめは「フカヒレと鮑の冷菜」2,800円(写真上)。使用したのはコラーゲンが豊富に含まれるモウカザメで、厚みのある尾びれを上湯(シャンタン)で8時間蒸して煮凝り状にしたものを贅沢に皿盛り。さらに塩水で仕込んだ鮑を丸ごと1個添えており、椒麻(ジャオマー:花椒風味のソース)でいただくもの。ボリュームもあり、2~3名でシェアできます。

また「フカヒレの煮込み三種食べ比べ」9,000円は、定番のヨシキリザメ、コラーゲンが豊富なモウカザメ、金糸の太いアオザメを約50gずつ、合計150g味わえる画期的な一品。これだけであれば2~3名でシェアできるので、フカヒレの違いを味わうには最適。

さらにふかひれ入門編には「フカヒレの煮込みつゆそば」1,600円を。こちらは「筑紫樓」でも大人気のメニューですが、スープのとり方はこれまでの経験をベースに服部スタイルにブラッシュアップ。鶏の関節部を多めに入れており、スープまでもふかひれ香る、ふくよかでリッチな味わいに仕立てています。こちらも2名でシェア可能。

フカヒレと鮑の冷菜
フカヒレの煮込みつゆそば

そして、ふかひれの煮込みスープと合わせると、びっくりするほどおいしく感じるモヤシと黄ニラの炒めは800円。「あえてここはぐっと値段をおさえ、スープと一緒に味わってほしい」(服部さん)と意図した一皿も、ふかひれ料理と合わせてオーダー必須です。

オープン記念ランチは破格!アラカルトもいいがコースも見逃せない

ランチは現在、オープン記念セットとして「フカヒレの煮込みセット」1,500円(税別・平日限定)を提供中。フカヒレの煮込み、海老のマヨネーズ和え、野菜の蟹あんかけ、点心、ごはん、漬物、スープ、杏仁豆腐の全8皿でこの場所&価格は本当にお得。ゆっくり召し上がりたい方は、ふかひれの冷菜や姿煮もついたランチコース4,800円(2名~)がおすすめです。

活け車海老の湯引き
活け車海老の湯引き(6尾 1,800円~)

一方、夜はグランドメニューから軽めに楽しむもよし、しっかり召し上がりたいならコースもよし(2名~、別途サービス料5%)。7,500円の福コースは6品でふかひれ胸びれの姿煮付き、10,000円の寿コースには尾びれの姿煮や、鮮魚の蒸しもの、ふかひれと鮑の特上スープそばなどが楽しめます。

シェフは基本的に厨房の中にいるため多くは語りませんが、料理は雄弁。店の前に来て、一見スナックかと思うかもしれませんが、思い切ってドアを開けましょう。そこにあるのは、心躍る中華の香りと白いクロスのかかったレストランの空間。昨今の新店にありそうでなかった、定番がしっかりおいしい新店です。


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