中国料理店の掲載は26店。
昨年より5店増、さらに新2つ星店も!

各方面から「今年は中華がくる」「中華がアツい」と言われていましたが、ミシュランにもその熱は伝わった…!?

12月1日(金)は今年で11年目となる『ミシュランガイド東京 2018』の発売日。80C(ハオチー)では毎年チェックしておりますが、2016年版は19店舗、2017年版は21店舗、そして今年は26店舗と順調に増加しているのが中華の掲載店です。新たに追加になったのはどの店でしょうか?

※()内は所在区/最寄り駅です。
※店舗名は『ミシュランガイド東京 2018』の表記ではなく、店舗が公表している名称にしています。それぞれ五十音順です。
※新たに加わった店はNEW、ランクが上がった店は↑マークをつけています。


二つ星★★

茶禅華(港区/広尾)NEW

御田町 桃の木(港区/三田・田町)

二つ星の定義は「遠回りしてでも訪れる価値のある素晴らしい料理 ―熟練した技術で丹念に仕上げられた料理は、シェフの個性と能力をしっかり示している―」レストラン。昨年まで「桃の木」1店だけだったところ、今年は2店舗に増えました。

注目すべきは、今年オープンした新店で2つ星に輝いた「茶禅華(さぜんか)」。

中国料理のみならず、日本料理の名店で修行した川田智也シェフの繰り出す料理、旬のコースにドリンクペアリングの提案、有栖川宮記念公園の近くの一軒家というロケーションなど、これまで東京の中国料理店にはなかったスタイルは、そこに集うゲストを魅了。

そして「快適度」を表現するスプーン&フォークのマークの中でも「特に魅力的」な店として、マークが3つ(非常に快適)、さらに赤色(特に魅力的)という最高評価も獲得。川田シェフは2018年1月、世界的なの食の祭典「マドリッドフュージョン」での登壇を予定されており、世界に羽ばたく日本の中国料理店としてさらに注目を集めそうです。

また、「御田町 桃の木」は、昨年に続き2つ星を獲得。シェフの小林武志氏は「日本橋 古樹軒」の料理教室「中国料理の友」レギュラー講師としても人気。安定感のある料理で、3度目の2つ星に輝きました。


一つ星★

うずまき(港区/赤坂)

琥珀宮(千代田区/丸の内)

瑞雪(世田谷区/梅ヶ丘)

センス(中央区/三越前)

広尾はしづめ(港区/広尾)

富麗華(港区/麻布十番)

MASA’S KITCHEN(渋谷区/恵比寿)

ミモザ(港区/表参道)NEW

厲家菜 銀座(中央区/銀座)NEW

一つ星の定義は「そのカテゴリーで特においしい料理 ―常に良質な料理を提供している―」レストラン。2018年は、清代の宮廷で西太后が愛した料理を今に伝える「厲家菜(れいかさい)銀座」、2016年にオープンし、雑誌がこぞって紹介した「ミモザ」が加わりました。

昨年のビブグルマンから一つ星に昇格したのは「広尾はしづめ」。老舗の製麺会社が母体のはしづめは、青山と原宿にもレストランがありますが、最も古株の広尾が掲載店です。

「快適度」を表現するスプーン&フォークのマークがついた店の中でも「特に魅力的」な店は、「センス」「琥珀宮」「厲家菜 銀座」。このマークが揃った店は、記念日の会食、きちんとした接待ができる店の指標として参考になるはずです。


ビブグルマン

チャイニーズレストラン Essense(港区/表参道)

ENGINE(新宿区/神楽坂)

jeeten(渋谷区/代々木上原)

中華香彩 JASMINE(渋谷区/広尾・恵比寿)

中華銘菜 圳陽(中野区/東高円寺)

膳楽房(新宿区/神楽坂)

大三元(墨田区/錦糸町)NEW

虎穴(中央区/馬喰横山・東日本橋)

豊栄(文京区/茗荷谷)NEW

なかの中華!Sai(中野区/中野)NEW

中国食酒坊 まつもと(杉並区/西荻窪)

中国四川料理 梅香(新宿区/神楽坂)

虞妃(渋谷区/代々木上原)

楽記(港区/外苑前)現在休業中。12月19日より営業再開予定

龍口酒家(渋谷区/笹塚)

ビブグルマンの定義は「コストパフォーマンスの高いレストラン ―丁寧に作られた良質な料理が手ごろな価格で楽しめる―」レストラン。

今年新たに掲載されたのは、2016年にオープンし、ドラマ『孤独のグルメ』にも登場した、上海&四川料理の「豊栄」、錦糸町で愛される老舗「大三元」、中華で魚を食べるなら間違いない「なかの中華!Sai」です。

まとめ

今年の中国料理カテゴリは、掲載店が増えたとともに、料理ジャンルや提供スタイルのバリエーションが増えました。

新星のように登場した「茶禅華」は、80C(ハオチー)周辺では「今年のミシュランに必ず載るだろう」と噂されていましたが、これは納得の結果かと。一方、錦糸町の「大三元」のように、日本人好みの親しみやすい老舗中華が掲載されたのも、これまでになかった傾向です。

また、店を問わず全体的に30~40代のシェフの店が健闘しているのは、その年代の層の厚さと、ジャンルを超えて積極的に学び合う姿勢と関係がありそうです。世界はどんどんオープンになっていますよね。

気になるのは1つ星。皿の上だけで星を評価するなら、もっと掲載店が増えてもよさそうです。全体的に昨年の上書き的な側面もあるので、ここは来年に期待したいところ。

東京の飲食シーンに活気や刺激をもたらしている中国料理店は、掲載店以外にもたくさんあります。ご参考までに、80C(ハオチー)Facebookのリーチ数単純集計による、よる中華ランキング飯店編(2016年下半期)、ひる中華・よる中華ランキング-Facebook編(2017年上半期)と比べてみてはいかがでしょう。