三河島の小香港!? シャンパンミルクティーが自慢の「春花珈琲茶」

肉まんを買い、皮つき豚バラ肉も買い、韓国中華でお腹も満たされたらちょっとお茶でも…。そんなとき寄りたいのが、小さな香港喫茶だ。

「春花珈琲茶」外観。

尾竹橋通りにある「春花珈琲茶」は、濃厚な香港ミルクティーをはじめ、香港の茶餐廳(チャーチャンテン)で楽しめるようなドリンクが味わえる店。

店のおすすめはボトルに入った「香港シャンパンミルクティー」(写真奥)。ほかにも香港レモンコカコーラ、コーヒーと紅茶をミックスした鴛鴦奶茶や、季節メニューも用意されている。

写真は鴛鴦奶茶(香港コーヒー紅茶)。杏仁酥(杏仁ビスケット)をサービスで出してくれました。

こちらのオーナーは香港人だが、店番をしているのは近所に住む上海出身のマダム。店内は数人入ったら満席ゆえ、入るのにちょっと勇気がいる。しかし座ってしまえば、誰かの家にお邪魔したような気分に。タイミングとフィーリングが合えば、上海マダムとのおしゃべりも弾む。

研ぎ澄まされたものを求める方には向かないが、家と店の間のようなゆる~い雰囲気に、ハマる人はハマってしまうエアポケットのような空間。甘いもの補給にもぴったりの休憩スポットだ。

共存共栄!日暮里駅前は中華料理店密集ゾーン

一服したら、帰路は日暮里ルートでいってみよう。蔦に埋もれた古き良き昭和の洋食店「ニューマルヤ」の前を通り抜け、服飾デザイン系の学生が集う「トマト本館」ほか、布やボタンの専門店が立ち並ぶ日暮里繊維街を抜けたら、日暮里駅前エリアに出る。

「ニューマルヤ」。静かに洋食を食べる1人客多し。

韓国成分濃厚な三河島に対し、日暮里駅前は中華成分が豊富。気軽なところでは、ホテルラングウッドの裏手にある「小魏鴨脖店」がある。

池袋、高田馬場に次いで三店舗目の日暮里駅前「小魏鴨脖店」。昨年のオープン時にはおびただしい数の花が並んだ。

ここは1Fがテイクアウト、2Fが食事スペースになっている24時間営業の小吃店。朝は豆乳と油条、小米粥(粟の粥)と包子など、ここに来れば現代中国さながらの食体験と軽食が味わえる。

「小魏鴨脖店」の1階。
「小魏鴨脖店」のメニューの一部。

また、太田道灌像のある日暮里駅前には、老舗の中華料理店で、点心を得意とする「又一順」、手打ち麺と餃子が評判だが、韓国式ジャージャー麺とチャンポンもある「馬賊 日暮里店」、2020年にオープンした台湾料理店「京の華 別亭と中華料理店3軒そろい踏み。

左に「又一順」、右に「馬賊」その上に「京の華別亭」。

それぞれにまったく違った料理が食べられるので、同じ中華料理店といっても客の取り合いにはならなさそうな雰囲気はある。

以前80Cでは「京の華別亭」の台湾弁當をご紹介した。

少し歩くと、「馬賊」と手打ち麺で人気を二分する「京の華」もすぐ近く。こちらは店内がまあまあ広く、昼から飲むお客さんもぼちぼちいるので、ハンパな時間に小腹が空いたら、手打ち麺と焼き小籠包で第2ラウンドがキメられる。

「京の華」外観。
料理の種類が多い「京の華」。
焼き小籠包は「京の華」の名物。生地はしっかり目。

そうこうしているうちに、うっかり時間が経ち過ぎてしまうこともあるだろう。だからもう一度、大事なことを伝えておきたい。くれぐれも三河島に行く際には、保冷剤と保冷バッグとエコバッグをお忘れなく。胃袋にも空き容量をしっかり確保して出かけよう。


TEXT & PHOTO サトタカ(佐藤貴子)