焼きそば、オイスターエキス炒め、腊肉もいける!夢のしいたけ中華三昧

まず、穫れたてのしいたけで作ろうと思っていたのは、しいたけ焼きそば。

焼きそば用の蒸し麺を使うと、コシのある食感が楽しめる。

具は、春が旬のしいたけと、同じく春が旬の新たまねぎの取り合わせ。味付けはソースもいいが、オイスターエキスと醤油の合わせ技がおすすめ。しいたけの風味を引き立て、甘さ控えめで中華らしい味わいに着地させてくれる。

ちなみにオイスターエキスとは、牡蠣のみを煮詰めた調味料のこと。オイスターソースのように砂糖などを加えていないため、ピュアな牡蠣の旨みのみを加えることができるすぐれものだ。

以前80C(ハオチー)の「食材狩人」シリーズで、製造プロセスを牡蠣の水揚げからご紹介したこともあるので、興味のある方はご覧いただければ幸いだ。

味にこだわるプロの厨房で愛用されるオイスターエキス。(Photo by 清水武司(joy))

例えば、オイスターエキスを使って作るしいたけと豚肉のオイスターエキス炒めは、中華風味でシンプルに素材のよさを味わうのにもってこいの一皿。

主材料はしいたけと豚肉で、薬味はねぎとしょうが。調味・香辛料はオイスターエキス、油、醤油、酒、胡椒、鷹の爪。

オイスターエキス。オイスターソースより比べると色と濃く、テクスチャーはさらりとしている。

うちでは浅い焙煎で上品な香りの関根の胡麻油を使用。豚肉は軽く塩で下味をつけ、火を通した時に縮まないよう卵白と片栗粉を絡めてから調理すると丁寧だ。

熱した油でしょうがと鷹の爪を炒めて香りが出たら、一気にしいたけを投入。最後にあらかた火を入れておいた豚肉と調味料を炒め合わせてできあがり。穫れたてのしいたけは、スーパーなどで売られているカット済のものより水分を多く含んでおり、軟らかく瑞々しさすら感じさせる。

穫れたてのしいたけは水分が多いので、加熱しすぎに注意。調理後の画像がなくて申し訳ない。

腊肉の脂をしいたけに吸わせた最強の炒めもの

しいたけと中華の干し肉・腊肉(ラーロウ)の相性も抜群。この冬腊肉を作った方は使い道に困っていないだろうか? もし在庫があれば、腊肉をじっくり炒めて脂を出し、その脂でしいたけを炒めると香り高く仕上がる。

腊肉。手抜きバージョンの干し過程。
刻んだ腊肉をじっくり炒めて豚の脂を出すとともに、肉をカリカリに仕上げる。

脂が出たフライパンに、潰したにんにくと、小サイズに分類したしいたけを丸のまま投入。最後に「羊名人ふりかけ」を煽り入れて混ぜ合わせたらできあがりだ。

しいたけはよく脂を吸う。

しいたけが想定よりも小さくなってしまったのだが、前述の通り、穫れたてのしいたけは水分を多く含んでいる。スーパー等で買うものと同じ感覚で火を入れると、水分が急激に蒸発し、縮むのも早いのではないかと思われる。

これは実際に火を入れるまで気づかなかったので、これから収穫される方は留意して調理するといいかもしれない。

ちなみに「羊名人ふりかけ」は、後がけにしたほうがカリカリの食感が残る。一緒に炒めるなら、本家の「羊名人」を使うのがおすすめだ。

他にもスープや餃子など、使い道は無限大。92個なんて多い!と最初は思ったが、意外とすぐに使い終わってしまった。食べ切れない場合は、干し椎茸にすれば日持ちする。

なお、このしいたけ栽培ブロックを再び水の中に浸して再び同じようにすると、第2ラウンドがスタートする。さらに運が良ければ第3ラウンドまでいける。夢と楽しみは一度では終わらないのだ。

もぎ終わった栽培ブロック。

TEXT&PHOTO サトタカ(佐藤貴子)