都内で巡る、こだわりの台湾牛肉麺3選
台湾人のソウルフードといえる牛肉麺。東京で食べるなら、どんな店にいくと台湾らしい味を楽しめるのでしょうか。台湾人の友人たちも足を運ぶ、おいしい台湾牛肉麺の店をご紹介します。
台湾牛肉麺といえばここ!『三商巧福 赤坂店』
日本で生活している台湾出身の若い方々に「どこの台湾料理屋さんに行く?」と聞くと、よく出てくるのが『三商巧福 赤坂店』です。台湾牛肉麺のチェーン店で、場所は都心の赤坂。気軽に台湾の味を楽しめるからか、友人との集まりや、家族の食事で利用することが多いそう。
メニューには台湾料理もありますが、さすがは牛肉麺専門店。醤油ベースの牛肉麺(原汁牛肉麺)、薬膳塩牛肉麺(清燉牛肉麺)のどちらも食べられる上、牛肉&すじ麺(半筋半肉麺)、三宝麺、トマト牛肉麺(番茹牛肉麺)、麻辣牛肉麺と、試しておきたい牛肉麺はすべて選べます。
麺はちょっとコシがあり、独特の食感が楽しめる自家製の平白麺。台湾で長年親しまれ、鍛えられているチェーン店だけあってどれもおいしいです。
私のおすすめの食べ方は、どの牛肉麺を選んでも、卓上にある高菜をたっぷりのせること。こちらは自家製高菜漬けで、味付けがしょっぱすぎず、お酒のおつまみとしてもいいのです。そしてもうひとつ。小皿料理やタピオカドリンクも、味がよくてお財布にもやさしいので、ぜひ一緒に楽しんでみてください。
飲み干す人多数!しっかり煮込んだ牛肉スープが自慢『阿Q麺館』
魯肉飯の記事や肉圓(バーワン)の記事でもご紹介した、南砂町の『阿Q麺館』の看板料理は、実は台湾牛肉麺です。
味は紅焼牛肉麺。牛骨や玉ねぎなどを6~7時間煮込んだ風味豊かなスープに、醤油などで風味付けをしています。辛味はほぼなく、さっぱりとしているので、スープまで飲み干すお客さまがほとんどだそう。辛くしたい場合は、卓上の辣椒醬をたっぷり入れると雰囲気が変わります。
具は軟らかく煮込まれた牛肉がたっぷりと惜しみなくのっており、麺は心地よい噛みごたえがある刀削麺。日本で探し当てた製麺所がつくっているそうで、厚みはそれほどありませんが、ひだがしっかりとついています。
また、おいしいスープを使った新メニューとして、牛肉湯飯(牛肉スープライス)、青菜牛肉湯(野菜牛肉スープ)を2023年の2月からスタートしています。
青菜牛肉湯は、野菜をたっぷり食べたいときや、ほかのメニューも頼みたいときにおすすめ。テイクアウトにもぴったり。牛肉とスープだけを堪能したいなら、牛肉湯(牛肉スープ)もおすすめですよ。
余談ですが、店主の林さんと牛肉麺の話をしていた時に、「台北に帰省したとき、近所にあるから『三商巧福』の牛肉麺をよく食べに行くよ。あそこの麺、おいしいよ。実家では『自分で作れるくせに』と言われるけどね」と話してくれました。やはり『三商巧福』は台湾でも愛されているようですね。
味付けが絶妙!客家の娘がつくる紅焼牛肉麺『マダムリン台北』
調布市の京王線つつじケ丘駅から徒歩2分、路地の一角にとても目立つ台湾料理店があります。
『マダムリン台北』店主の賴さんは、おじいさまが中国広東省の客家、おばあさまが台湾客家とのこと。幼いころから「いろいろな味に囲まれて育った」背景もあるのでしょうか、メニューの数が非常に多く、注文時にかなり迷ってしまうほど。
そんな同店の牛肉麺は、醤油ベースの紅焼牛肉麺。牛骨、玉ねぎ、生姜、にんにくなどを丁寧に煮込んで取ったスープは、甘さの中にほんのちょっとだけ辛さあり。やや太めのちぢれ麺に、軟らかく煮込まれた牛肉がたっぷりのっています。
牛肉麺だけでなく、牡蠣入りオムレツの蚵仔煎(オアチェンô-á-chian)も絶品。おなかに余裕がある方はぜひ注文してみてください。ちょっとモチモチした食感が最高ですよ。
続いては、自宅で台湾牛肉麺を楽しみたい方のために、台湾で定番のインスタント麺とレシピをご紹介します。