日本で食べられる台湾粽4選

前のページでは、台湾粽とひと言でいっても、さまざまな粽が楽しめることをご紹介しました。そして今では、日本でもいろいろな台湾粽が楽しめる環境が整っています。このページでは、私が特におすすめしたい台湾粽をご紹介します。

北部粽と湖州粽が食べられる!台湾の名店「點水樓」

台湾に本店があり、東京・新宿と四谷にも店を構える「點水樓」では、北部粽と湖州粽の2種類を通年楽しめます。

「點水樓」で販売する粽2種。奥が「台湾風本場ちまき(台灣經典燒肉粽)」、手前が「あんこ入り黒米湖州粽(紫米豆沙湖州粽)」です。

「台湾風本場ちまき(台灣經典燒肉粽)」は北部粽で、栗や塩漬け卵、肉、干しえび、干ししいたけなどが入っていて、上品な薄味です。

「點水樓」の台湾風本場ちまき(台灣經典燒肉粽)

「あんこ入り黒米湖州粽(紫米豆沙湖州粽)」は黒米とあずき餡の組み合わせがとても良く、甘みはほんのりとして、こちらもまた上品。いずれの粽も、店内で食べるのはもちろん、テイクアウトもできますよ。

「點水樓」のあんこ入り黒米湖州粽(紫米豆沙湖州粽)

ちなみになぜ湖州粽があるかというと、「點水樓」はもともと江南料理(上海、浙江省、江蘇省を中心とする長江下流域エリアの料理)の調理法を継承するレストランだからです。

湖州粽は細長い三角錐のような形をしていますが、特に「點水樓」の粽はフォルムがとても美しく、見惚れてしまいます。

點水樓別館 四谷店(写真の粽を購入した店舗です)
東京都新宿区四谷3-13-23(MAP
営業時間
ランチ11:30-15:00(L.O.14:00)
ディナー17:00-22:00(L.O.21:00)
年中無休
オフィシャルサイトInstagram

粽のタイプ:北部粽、湖州粽
販売日: 通年
販売店:點水樓 本館(新宿店)、點水樓 別館(四谷店)
販売方法:店内・お持ち帰り

 

台湾出身のママさんが作る北部粽なら「阿Q麺館」

80C(ハオチー)で台湾牛肉麺肉圓(バーワン)をご紹介した「阿Q麺館」では、台北出身の麗娟(れいけん)さんがつくる北部粽が食べられます。

北部粽は前のページでご紹介した通り、炊いたもち米に味付けをし、具材を包んで蒸すタイプ。味がしっかりついていて、中に入る具も大きく、食べごたえがあります。

「阿Q麺館」のスタッフさんによると、「仕込みしているとき、粽子(ちまき)は特に幸せ」とのことです。いろいろな具のおいしそうな香りが漂うからですね。

「阿Q麺館」の焼肉粽(北部粽スタイル)。photo by 阿Q麺館

こちらは端午節前後に限らず、一年を通じて、店内で食べることも、お持ち帰りも、お取り寄せもできます。お取り寄せの場合、電話での問い合わせをお願いします。

阿Q麺館(あきゅうめんかん)
東京都江東区東砂7-10-12(MAP
TEL 080-4341-0066
営業時間
ランチ11:30-14:00 ディナー17:30-21:00
月火水定休
InstagramFacebookX(旧Twitter)

粽のタイプ:北部粽
販売日: 通年
販売方法:店内・お持ち帰り・お取り寄せ

 

台南のおばあちゃんの味を受け継ぐ「LiLys Taiwan Shop」

LiLys Taiwan Shopの「台湾ちまき」を初めて食べた際に、薄味ながら、口の中でじんわりと美味しさが広がり、とても気に入にいったことが印象に残っています。聞けば、麗玲さんのおばあさまは台南で粽屋さんを営んでいたそう。保存料や添加物なしの、台南の家庭の味です。

「LiLys Taiwan Shop」の台湾ちまき

作っているのは、台南出身の麗玲(れいりん)さん。おばあさまの味を踏襲する南部粽で、生米と具材とタレを包み、3時間ゆでて仕上げています。

店は山梨県上野原市の住宅街にあり、晴れた日は青空の下で食べられます。なかなか訪れることができない方はお取り寄せもできますよ。大根餅もとても美味なので、ぜひセットで購入を!

LiLys Taiwan Shop
山梨県上野原市コモアしおつ4-18-11(MAP
TEL 090-9677-0302
営業時間:11:00-18:00
定休日:火曜日・水曜日
オンラインショップInstagram

粽のタイプ:南部粽
販売日: 通年
販売方法:店内・お持ち帰り・お取り寄せ

 

台湾イベントでおなじみ「ハッピー夢工房」には客家粿粽も!

首都圏で開催される台湾イベントや、オンラインショップもあるため、台湾好きなら知る人の多い「ハッピー夢工房」。私は以前から台南出身の媛(ひめ)さんの料理のファンで、肉粽はよく購入していたのですが、なんと客家粿粽も作っていたことに驚きました。

イベント時「ハッピー夢工房」の冷凍ショーケースには粽もいっぱい。

客家粿粽(もち米粉粽)は、もち米の粉を水で溶いて皮を作り、豚ひき肉、干し豆腐(豆干)、塩漬け干し大根(菜脯)、エシャロット(紅葱頭)を餡にしたしっかりめの味付け。香りがよく、菜脯や豆干の歯ごたえもあり、モチモチ好きには堪らない食感ですね。

「ハッピー夢工房」の客家粿粽(もち米粉粽)。真空パックで包装された状態で買えます。

手作り肉粽は、生米から作る南部粽ですが、媛さんが好きなタロイモや、栄養を考えて緑豆を入れているのが特徴です。

「ハッピー夢工房」の手作り肉粽

また、手工紫米桂圓芋泥粽(手作り黒米竜眼タロ芋あん粽)は、たっぷりのタロイモあんと、黒米に合う竜眼も入った甘い粽。とはいえ、甘すぎることがなく、ほんのりとした甘さで、何個も食べたくなる味わいです。

「ハッピー夢工房」の手工紫米桂圓芋泥粽(手作り黒米竜眼タロ芋あん粽)。左が包んだ状態、右が開いた中身。

どの粽も基本的に注文を受けてから作り始めるので、手元に届くまでちょっと時間がかかるかもしれませんが、オンラインショップで通年購入できるのがうれしいところ。都内の台湾イベントでも時々見かけますので、SNSをチェックしてみてくださいね。

ハッピー夢工房
東京都板橋区熊野町31-2
※商品は基本的にオンラインショップと首都圏を中心としたイベント出店で販売しています。
オンラインショップInstagramFacebook

粽のタイプ:南部粽、客家粿粽(もち米粉粽)、甘い粽(手工紫米桂圓芋泥粽(手作り黒米竜眼タロ芋あん粽)
販売日: 通年
販売方法:オンラインショップ・都内で開催される台湾イベント

 

端午節をきっかけに、お気に入りの粽を見つけよう

台湾の粽事情と日本で買える台湾粽のご紹介、いかがでしたでしょうか。

記事を書くにあたり、台北の人はやはり北部粽が好きなのと思いきや「南部粽が好き」と言われたり、「昔は台北からバイクを1時間飛ばして、新北市石門区の『劉家肉粽』に買いに行っていました。北部粽も南部粽もほかの粽もあります」と教えてもらったり、それぞれに好みを聞けて興味深かったです。

また、台南出身の方々は皆「粽といえば菜粽だから!」と意見が一致。菜粽と味噌湯の組み合わせや、落花生粉や香菜をたっぷりかけた落花生入り粽と甘い味噌汁の組み合わせが最高とのこと。台南では「沙淘宮老鄭菜粽」や「台南老店肉粽 菜粽」などのお店をおすすめしてくれました。

菜粽と味噌湯の組み合わせは台南の定番。店は「沙淘宮前鄭家菜粽」。photo by Hirohiko Shimazu

これまで粽について深く考えたことがなかったので、こんなにいろいろな種類があることや、台湾のみなさんの好みもそれぞれでおもしろかったですね。

日本では台湾出身の友人の手作り菜粽や鹼粽を食べたことがあるものの、台湾ではまだ食べたことがなく、次回の台湾旅行ではぜひ食べたいところです。粽一個でおなかいっぱいになるのが少々つらいところですが。


TEXT&PHOTO:はっしー
学生時代に中華圏の近代史を学び、中華POPSを愛聴。上海および香港在住を経て、現在は日本在住。中華料理は食べる専門だったのが、作るほうにも目を向けるようになったのはここ数年。上海界隈から南の沿岸部、香港、マカオ、台湾の味が好み。>過去記事はこちら


▼さらに広がる粽の世界
横浜オールド中華探訪11|限定ちまきを狙え!端午節の横浜中華街で、広東粽食べ比べ(2019年5月記事)
横浜オールド中華探訪12|横浜中華街で買える台湾・上海・広東系ちまき(2019年6月記事)