薄皮の台湾式小籠包が食べたい!都内&近郊でおすすめの店3選

台湾で3年。老舗「金蓬莱」で腕を磨いた実力派の新店!習志野「太郎飯店」

「太郎飯店」のランチコースより小籠包。

「太郎飯店」は2024年5月、千葉県習志野市の住宅街にオープンしたばかりの台湾料理レストラン。オーナーシェフは台湾で3年間修業された白井良太郎さんです。

聞けば、80Cの佐伯シェフのインタビュー記事を読んで「本場で働きたい」と一念発起。台湾では料理学校で学び、『ミシュランガイド台湾』にも掲載されている台湾料理店「金蓬莱(ゴールデンフォルモサ)」や広東料理店で腕を磨いたそう。

さらに、近所に住む美味しい大根餅の作り手に製法を教えてもらうなど、充実の3年間を過ごして帰国。自慢の小籠包は、千葉県の店ということもあり、餡の豚肉に千葉県産いも豚を使用。丁寧にとられたスープには、最後に昆布を加えて味の奥行き増すひと工夫が光ります。

小籠包のパートナー、生姜の千切りと赤酢も用意されています。

口にすると、吟味された素材の風味が生きて、とても上品な味わいに感動。そのままでもとても美味しいのですが、細切りのしょうがや赤酢を加えていただくこともできます。

営業はランチもディナーもコースのみで完全予約制。小籠包はどちらにも入っているのでご安心ください。また、台湾火鍋のコース(3日前まで要予約)も年中提供可能で、こだわりのスープの製法を聞いてしまったら、こちらも食べないわけにはいきません。

エビとイカのあっさり塩炒め。ごはんが進む、美味しさでした!

店構えは一見普通の民家。12席と少ないため、行くことが決まったら早めの予約がおすすめです。すっかり気に入り、冷凍の持ち帰りで黒胡椒牛肉まんを買って帰りましたが、高級な牛肉料理を食べた気分になれました。イチオシです。

外観は完全に普通の民家。
店内から眺める木々が目にやさしいのです。

太郎飯店
千葉県習志野市実籾2-25-19(MAP
アクセス 京成本線実籾(みもみ)駅から徒歩12分
駐車場 4台分(店舗前)
TEL 080-8042-7166 ★完全予約制です
営業時間
ランチ 11:30-14:00(最終入店13:00)2,200円~ ※日曜ランチはディナーコースの内容を提供
ディナー 17:30-22:00(最終入店20:00)6,300円~ 本格台湾料理のコース
モーニング8:00-9:30(第一日曜日のみ営業)
月・火・日曜夜定休
Instagramオンラインショップ公式LINE

美味しいものは美しい。19の襞(ひだ)を寄せた技巧派小籠包!四谷「點水樓別館」

台湾の粽の記事でもご紹介した「點水樓」は小籠包でも有名です。こちらは小籠包のルーツと考えられる、江南地方の料理が楽しめる店。中国浙江省や江蘇省の調理法を守り、台湾らしく素材を活かした味わいが魅力です。日本では東京・四谷や新宿に支店があります。

こちらの小籠包は、19の襞(ひだ)を寄せた美しいビジュアルで、点心師の技術の高さを感じさせるもの。一般的には14~18襞が多いので、それよりいっそう細かいというわけです。生地は極々薄皮で、豚肉小籠包はおなかいっぱいでも不思議と口に吸い込まれていきますね。

また、天然野菜を原料にした、カラフルで美しい七彩小籠包もあります。味わいはそれぞれ異なり、豚肉、アスパラ、蟹黄(蟹味噌)、トリュフ、ナズナ、XO醤、麻辣の7種類。これは独り占めしたいメニューです。

どれも美味しいのですが、白と緑の皮で包まれたアスパラ小籠包は、野菜の味がよくわかり気に入りました。ゆったりとした空間で、目でも口でも楽しめる小籠包を楽しみましょう!

本文に書いてある順番通りに食べるのがおすすめ。写真では、白い小籠包(豚肉)から時計回りになります。

點水樓別館 四谷店
東京都新宿区四谷3-13-23(MAP
TEL 03-6709-9681
営業時間
ランチ 11:30-15:00(L.O.14:00)
ディナー 17:00-22:00(L.O.21:00)
年中無休
オフィシャルサイトInstagram(四谷店)|Instagram(新宿店)

多彩なドリンクと備前焼で楽しむ小籠包。雪が谷大塚「HarunAtsu Café」

生地から手作りの点心に加えて、炒めもの、揚げものなど充実の中華料理を楽しめる「HarunAtsu Café(ハツナツカフェ)」。シェフは「鼎泰豊(ディンタイフォン)」で修業経験があり、小籠包は中のスープがよく見えるほど薄皮です。

カフェと名の付く店名ですが、そこからは想像できないくらい、アルコールの選択肢が多いのも魅力。小籠包の味付けはしっかり目で、おつまみとしても優秀です。

蟹入り、ホタテ入りなどの小籠包に、台湾ビールや台湾紹興酒、ウイスキーの「Kavalan(カバラン)」といった台湾のお酒だけでなく、ワインや日本酒も合わせることができます。

オーナー夫妻はフランス在住経験があり、中華料理以外にも精通。メニューには、広東省やベトナムを感じる料理も並んでいました。

また、店内で使用している器はすべて備前焼。素敵なうつわでの食事は、贅沢な気持ちにさせてくれますね。備前焼のカップで飲む東方美人ウーロンハイ、良いです!

HarunAtsu Café(ハルナツカフェ)
大田区南雪谷2-11-24(MAP
TEL 03-6883-3758
ランチ11:30-14:30(L.O. 14:00)
ディナー17:30-22:30(L.O. 21:30)
不定休(休みはInstagramで告知)
オフィシャルサイトInstagram

今回ご紹介した3軒は、どのレストランも台湾料理メニューや台湾のドリンクが揃っています。特にお茶に関しては、産地表記があるなど力が入っていたので、車を運転する方やアルコールが飲めない方でも自分好みの1杯を見つけられそうです。美味しいお茶と小籠包もいいですよね。

さて、小籠包の基礎知識を学び、おいしい台湾小籠包の店を知った後は、自家製の小籠包にチャレンジしてみまししょう。私の場合は、自宅でも作れるようになりたいというより、数多く食べたいという野心で、薄皮の小籠包と発酵生地の小籠包を習いました。次のページでご紹介します。

NEXT>先生がよければぶきっちょさんでも形になる⁉小籠包教室に行ってみた