ピータンはコクの塊!黄瓜皮蛋肉片湯(きゅうりとピータンと豚肉のスープ)のレシピ

きゅうり同様、日本ではピータン(皮蛋)も冷たくして食べることが多いが、温かい料理もイケる。例えば、皮蛋痩肉粥(ピータンと豚肉のお粥)は香港や広東省の朝ごはんの定番だ。そう聞くと、なるほど!と思う方もいるだろう。

今回ご紹介するスープは、そんなピータン×豚肉の組み合わせにきゅうりを加えた「黄瓜皮蛋肉片湯(ファングァー ピーダン ロウピェン タン:きゅうりとピータンと豚肉のスープ)」だ

ピータンの原料はアヒルの卵。実はめちゃめちゃコクが出る食材でもある。きゅうりのさっぱりとした風味との取り合わせも絶妙。3つの料理の中では上級者向けだが、食材の意外なおいしさを発見できるはずだ。

[材料:2~3人前]
・きゅうり 1本
・ピータン 1個
・豚肉 80gくらい(ヒレ・モモなど脂肪の少ない部位)
・豚肉の下味 塩少々・片栗粉小さじ4分の1+水小さじ4分の1
・にんにく 1片
・炒め油 大さじ2分の1
・熱湯または鶏ガラスープ 400~500cc
・塩 小さじ1強
・ごま油(焙煎タイプ)小さじ1強
・白胡椒 少々
※きゅうり1本、ピータン1個はそれぞれ80gくらい。豚肉も同量の80gとした。

作り方

【1】きゅうりはピーラーで薄く切り、半分に切る。にんにくは潰してから粗みじんに刻む。ピータンは殻を剥き、8分の1に切る。豚肉(ヒレまたはモモ)は薄切りまたは薄くスライスする。

写真の肉はヒレ。3~4mm程度にスライスした。ピータンは黄身の硬い硬心タイプが使いやすい。

【2】豚肉に塩を少々ふり、水溶き片栗粉を揉み込む。油を少々回して、肉同士がくっつかないようにする。

つるぴかになったヒレ肉。

【3】鍋に油を入れ、白身(透明な茶色の部分)の表面が爆ぜるまで皮蛋を炒める。にんにくを加えてさらに炒める。黄身(中心部)は砕けても気にしない。

【4】熱湯を注ぎ、ふたをして強火で炊く。2~3分くらい加熱すると、湯が白濁してくる。

【5】湯が白濁してきたら下処理した豚肉を入れ、火を通す。

【6】きゅうりを加え、色と香りが損なわれない程度に軽く火を通す。

【7】仕上げに塩、白胡椒で調味する。食べる直前にごま油で香り付けしてできあがり。

まあまあ大事な作り方のポイント

・豚肉は脂肪分の少ない部位がおすすめ。ヒレ肉を切って使うと軟らかく仕上がる。

・ピータンを切るときは、包丁を水で都度濡らしながら切るとくっつきにくい。

・ピータンは、切ってから油で煎り焼きすることで独特の匂い(硫黄の温泉のような匂い+アンモニア臭)を飛ばす。半透明の白身の部分が爆ぜるまでしっかり焼く(中国では「虎皮」と表現される状態)。黄身は油と相まって、油がしゅわしゅわと泡立つまで加熱する。

・炒めたピータンには、熱湯または熱々の鶏ガラスープを加えて温度を下げないようにする。ここで一気に対流させ、汁を白濁させてコクを出す。さっぱり系のスープが好きなら熱湯、しっかりとしたうまみがほしい場合は鶏ガラスープを使うのがおすすめ。万人受けするのは後者だ。

・きゅうりはサッと火を通して爽やかさな香り、色、食感を残す仕上げに焙煎ごま油を加えると、香りよくいただける。

余談だが約20年前、四川省成都市のレストランで、極々薄切りのきゅうりが碗にたゆたう、限りなく“きゅうり+お湯”に近いスープをいただいたことがある。

辛い料理が続くコース料理の終盤に登場したのだが、これが目が覚めるようにさっぱりとした風味で、きゅうりにもこんな食べ方があるのか…と今も印象に残っている。このスープも、作り方こそ異なるが、きゅうりに関しては煮込みすぎないほうが、爽やかな持ち味が活かせる。

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今回は、3本のきゅうりを使って、まったく違うテイストで楽しめる料理をご紹介した。冷菜の安定感とおいしさは言わずもがな、加熱調理&食材の組み合わせできゅうりの風味はぐんと広がる。どれも簡単なので、きゅうりが安くて勢いのある時季に、ぜひ作ってみてください。


RECIPE・TEXT・PHOTO サトタカ(佐藤貴子)