『星ヶ岡』の焼売を最高においしく食べたい!そのタイミング&食べ方は?
焼売は、蒸籠のままスチーマーの中に入れ、加熱すること13分で蒸し上がる。運ばれてすぐ蓋を開けると、しっとりと軟らかそうで、上面にきらりと輝く肉汁を湛えている。これは大至急試食案件だ。
しかしうっかりおいしさを逃してはいけない。さてどうするか。
「小籠包のように、レンゲに乗せて食べるのがおすすめです。一般的な焼売は、肉餡に片栗粉を入れて肉汁を閉じ込めますが、この焼売はつなぎに片栗粉を入れないため、小籠包のように肉汁が飛び出すのです」(山橋料理長)。
そこで70g相当の焼売をレンゲにのせる。レンゲの大きさと不釣り合いな感じもするが、ここで肉汁を逃すわけにはいかない。
いったいどれほどの肉汁を蓄えているのだろう?そう思い、箸でぷすっと生地に穴をあけると、ほとばしるように肉汁が溢れ出た。飲めば、肉のうまみに加えてほの甘さがある。ああ、これは紹興酒を呼ぶ味。もはやスープである。
この焼売の雫、もといスープを漏らさずいただいたら、今度は上からかぶりつく。すると今度は、厚みのある軟らかな皮と餡とが一体となって口の中にほどけていく。
しっかりとした味ながら、さらっと食べられ、大きいけれどしつこくない。大きな焼売は、あっという間に2つ胃袋に納まった。これぞ焼売で上質を感じるひとときだ。
そこでふと思う。きっと歴代の首相や要人も、この愉悦を味わったに違いない…と。焼売のおいしさもさることながら、焼売ひとつでこんなにも想像をたくましくさせてくれる店は、他にない。
中国料理「星ヶ岡」
東京都千代田区永田町2-10-3 ザ・キャピトルホテル 東急(MAP)
営業時間
平日 11:30-15:00(L.O.14:00)、17:30-22:00(L.O.21:00)
土日祝 11:30-15:00(L.O.14:00)、17:00-22:00(L.O.21:00)
TEL 03-3503-0871
ホテルオフィシャルサイト|Instagram|Facebook
TEXT サトタカ(佐藤貴子)
PHOTO & MOVIE キッチンミノル
[合わせて読みたい] 1個90g!『新橋亭』で70余年作り継がれる焼売にオールド上海の輝きを見た 横浜オールド中華探訪17|横浜の焼売(シウマイ)のルーツを訪ねて 横浜オールド中華探訪18|まるでサウナ上がり!湯気と脂輝く焼売を求めて |