【食養生×ヨガ】東洋の叡智で身体をキレイに!冬編

講義1:寒さから身を守り、腎をいたわる冬の養生とは? 料理2:営養薬膳大師・山中一男先生の冬の食養生レシピ ヨガ3:凝り固まった心身を緩める呼吸法&ヨガポージング

今回は、冬の寒さで固まりがちな身体をときほぐし、芯から身体を温めるヨガをご紹介。自律神経を整える効果がある片鼻交互呼吸法と、冷え性にもうれしい体を温めるヨガで、新芽が芽吹く春に向けて、心身ともにウォーミングアップしていきましょう。

自律神経を整え、心を落ち着ける片鼻交互呼吸法

ヨガでは身体の右側は太陽エネルギー、左は月のエネルギーとし、それぞれ陽と陰の性質を持つといわれています。そこで左右交互に鼻を押さえ、呼吸の経路を切り替えることで、身体の陰陽バランスをとり、自律神経を整えてくれるのがこの片鼻呼吸法。家事や仕事などで疲れたな…と思ったら、すぐにできるのもいいところ。鼻づまりや花粉症でお悩みの方にもおすすめですよ。

①指の形をつくる

右手の人差し指と中指を折り曲げ、ほかの指を開きます(写真)。
左手は、人差し指と親指の先をつけて円を作り、ほかの指はのばしてチンムドラー(智慧の印)を結び、左ひざにおいておくといいでしょう。

右手

②鼻を押さえ、右の鼻で呼吸する

親指と薬指で小鼻を押さえた後、薬指を開放します。
親指で右の小鼻を押さえ、左の鼻から息を8秒数えながら吸います。吸い終わったら息を止め、8秒キープし、8秒かけて吐き出します。

親指で抑える

③左の鼻で呼吸する

続いて親指を開放し、薬指で左の小鼻を押さえます。
右の鼻から息を8秒数えながら吸い、吸い終わったら息を止め、8秒キープし、8秒かけて吐き出します。

薬指で抑える

冷え取り効果抜群!船のポーズ

身体をV字に折り曲げる「V字バランス」は、内臓の冷えによく効くポーズ。腹筋に働きかけ、腹圧も高めるため、内臓を活性化させてくれるのがその理由。手足の末端や表皮に留まらない、身体の芯からの冷えに効果的です。

①“体育座り”する

背すじを伸ばし、骨盤を立てて、膝を抱えて座ります。

体育座り

②ふくらはぎを床と平行にする

ひざ下をゆっくりと持ち上げ、床と平行になるまで上げます。両手はまっすぐ前に突き出し、坐骨は床につけ、背筋はまっすぐ伸ばします。

ひざ直角

③ひざ下をまっすぐ伸ばす

ひざ下を伸ばして持ち上げ、足先までぴんと伸ばします。背中を丸めず、坐骨に体重をのせ、横から見た形がV字になるようにしましょう。この姿勢をキープしたまま、鼻から息を吸い、鼻から吐き出す…これを5回繰り返します。

V字

片鼻呼吸法は「頭がモヤモヤしたとき、心がざわついた時、イライラした時にぜひやってみてください。自律神経が整い、頭の中がクリアに静かになりますよ」と髙橋先生。実際にやってみれば、先ほどまで霞んで見えた黒板の字がくっきり見え、気分もスカッとしているのにびっくりです。

髙橋ちひろ先生
髙橋ちひろ先生

また、船のポーズはやると速攻、身体の深部から熱くなるのを実感!身体を船に見立てて、バランスよく水面に浮いているイメージをしながら行うとより効果的で、体幹が鍛えられます。

冷えの気になる方はもちろん、冬の寒さから身体を守る術として覚えておきたい食の知恵とヨガの知恵。毎日の暮らしに少しだけ取り入れることで、きっと身体を楽にしてくれますよ。

 


次回予告

春の食養生×ヨガ

開催日:2014年4月8日(火)11:00~13:00

次回セミナー(講義・食事・ヨガ)のお申し込みはこちらで受付中です!

 

 


TEXT 吉谷環
PHOTO 佐藤貴子(ことばデザイン)