都内近郊で台湾各地の魯肉飯巡り!台北・台中編
【台北の味】背脂で揚げた玉ねぎが決め手!『阿Q麺館』の魯肉飯
『阿Q麺館』は、東西線南砂町駅からかなり歩きますが、台湾好きにはお馴染みのレストランです。
オーナーシェフは、ご実家が台北の老舗『阿Q擔仔麵』、ご親戚の多くが飲食店の経営をしているという飲食店一族の林さん。魯肉飯は、一般的に揚げ玉ねぎや揚げエシャロットを入れて煮込みますが、こちらの店では豚の背脂で揚げた玉ねぎがポイントになっています。
香辛料はきつくなく、全体的にやさしい味わい。食べやすく、甘さは控えめで、なにより丁寧に作られています。
「息子のひとりが、8年間、毎日店の牛肉麺を食べているけど、飽きないみたい」。
そう嬉しそうに話す林さんは、シェフだけでなくママの顔も持っています。伺った時間に、ちょうど魯肉が煮上がったところで、「この香りがいいでしょ!」と香りも楽しませていただきました。
遠方の方や店に行きにくい方は「魯肉飯の具」の冷凍発送も可能です。その際は、肉圓(バーワン)などの人気メニューもぜひご一緒に。「今度台北に行くときは、ぜひ天母の『圓環魯肉飯』へ行ってみて」と、ご親戚のお店を教えていただきました。
【台中の味】滋味深いしいたけ出汁がじわ~。『台湾カフェ小玉』の魯肉飯
作家であり、食育アドバイザーであり、台湾の調理師資格も持っている台中出身の蔡さんが、茨城県の素晴らしい食材を使って、台中の味を伝えているのが『台湾カフェ小玉』です。場所はつくば市の『LivingAnywhere Commonsつくば』のレセプションスペース。金土日だけ営業しています。
「台湾に帰国したら、まずは実家の料理を食べたいです」と話す蔡さんの魯肉飯は、台中の伝統的な製法に沿ったもの。
魯肉飯を作る際に、炒めた肉を1日置いてから煮込むという話を聞いたことがありますが、「さすがに1日は置けないけど、数時間は置いてから煮込みます」とのこと。魯肉には干ししいたけの出汁も効いていて、色は濃くないのに、味はバッチリ決まっています。
店では、日本の陶芸作品に盛り付けた、目で楽しめる魯肉飯もあれば、台湾式に小さな碗で提供する魯肉飯も選べます。
さらに、魯肉飯のごはんを米粉(ビーフン)に変更できるというオプションもあります。これがまた素晴らしく美味しく、米粉が汁のうまみをしっかり吸って、思わずお肉より米粉をすすってしまうほど。
店は2022年3月26日にオープンしたばかりですが、早くも周辺にお住まいの台湾出身の方々が訪れるスポットになっているよう。施設全体では、グランピングやワーケーションができる場所や、立派な古民家、台湾カフェもあり、おもしろいところになっています。週末のお出かけにいかがでしょう。