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学究派店主が現地の四川料理を再現する「巴蜀」が移転

 

8月7日(日)、福岡の四川料理店「巴蜀」が移転、リニューアルオープンします。
新店舗はJR博多駅から約1.5kmの美野島エリア。同店はシェフをはじめ、食にこだわりのある方が足を運ぶ店。特に遠方から訪れる方にとっては、以前よりアクセスしやすくなりました。

 

●新店舗は、現地で人気の麺を提供

荻野亮平オーナーシェフの主たる研究テーマは「伝統的な四川料理がまだ四川に残っていたギリギリのところで、比較的文献も手に入れやすい1980年代から2000年にかけての四川料理」。中でも同氏は“庶民の料理”を得意とし、麺のレパートリーが豊富です。

新店舗では、重慶市で毎年ベスト50が選出されるほど人気の重庆小面(重慶小麺:チョンチンシィァオミィェン)、その分類に属する豌杂面(豌雑麺:ワンザーミィェン)や、牛肉面(牛肉麺:ニュウロウミィェン)、煎蛋面(煎蛋麺:ジィェンダンミィェン)など、現地でおなじみの麺を提供する予定。

●ランチは麺、ディナーはおまかせ5000円から

リニューアルオープンからしばらくは、アラカルトでは提供せず、昼夜ともに決まったメニューのみ。現在予定されているランチは、担担麺、汁なし担担麺、酸辣湯麺、エビワンタン麺が各750円。さらにプラス250円で点心3種または魯肉飯、プラス150円で杏仁豆腐セットにできます。(各税込 ※エビワンタン麺は台湾式です。)

ディナーはコースのみ5400円(税込)~。落ち着いて来たら中国の家常菜、すなわち長年作られて根付いたその地域(同店においては四川省)の総菜・庶民の料理をアラカルトで提供予定。

具体的には、「回锅肉(ホイコウロウ)、水煮肉片(豚薄切り肉の激辛煮込み)、蒜泥白肉(豚ばら肉のニンニクだれがけ)、鱼香茄子(茄子の辛み煮込み)、宫保鱿鱼(乾燥スルメのピリ辛甘酢炒め)、青椒皮蛋(ピーマンと皮蛋の和えもの)などでしょうか。口水鸡(よだれ鶏)や、夫妻肺片(牛内臓の辛味和え)もありますし、麻婆豆腐、80年前の麻婆豆腐もあります」と荻野シェフ。

現地の味にこだわる同氏が、定番料理をどのような料理に仕立てるのかは興味深いところ。中華好きおよび中国料理研究家にとって、今後も見逃せない店となりそうです。

入口近くの棚には『中国名菜譜』ほか、料理書が並びます。

 


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