Chuka Lovers

中華好き人口を 増やす会 第10回: 新・定番料理とは?

当コーナーは「中華好きを増やす」というミッションのもとに集まった、同士たちのトークセッション。中華を愛し、中華に一家言あるメンバーが、円卓と料理を囲んで、熱く語り尽くします。

 ※このシリーズは、3月8日に新橋亭新館にて行われた座談会「第1回 中華好き人口を増やす会」の模様をお届けします。


2012/6/27up

10:新・定番料理とは?


――さて…、閉店時間も差し迫ってきたといういことで、そろそろ皆さんの総意で、エビチリ、酢豚、麻婆豆腐に変わる新御三家を決めたいと思うんですが、実は、この場で決め込むのが難しいんじゃないか…ということが薄々わかってきています(笑)。
そこで、今まで話に出たいくつかの料理を再確認しながら、広めたい料理を挙げていきませんか。多少強引ではありますが、まとめさせていただくと、汁なし担担麺とおこげ。さらに加えて、おかず中華になる料理を提唱してはいかがでしょう。


南條 私は辛いのは大好きだから、成都風の担担麺を打ち出してくれればありがたいですね。

福島 バーミヤンでは、今年の夏に担担麺に挑戦しようと思ってます。

田中 汁なしがいいね。

―― ある程度、汁なしがあるという認識がされつつありますしね。

田中 汁なしは食べた後、意外と楽なんですよ。

―― あともうひとつがおこげです。単におこげというより、もうひとひねり欲しい感じですが。

田中 ナントカおこげ、おこげナントカ、っていうふうに、素材の名前とか何かを入れたネーミングにしないとな。

―― おこげは、餡の調味法も、食材の組み合わせもいろいろできますからね。なじみのある単語と、あまりなじみのない、新鮮な単語がセットになっているような料理名がいいかと。

古川 外食店なら、やはり海鮮おこげがいいんじゃないでしょうか。海鮮あんかけっていう料理が既に確立しているので、わかりやすいです。

―― そして、バーミヤンさんでメニューに復活させたらシニアのお客様が戻ってきたというピータンも忘れちゃいけませんね。冷菜だけでなく、ピータンを使った温かい料理も新橋亭さんにはぜひご提案していただき、よろしかったらCook Doでも…。

古川 あははは、ピータンは無理があるかなと思うんですけど…、長いレンジの中で、個人的には中国の東北料理を研究していきたいと思ってますね。

田中 それとね、東坡肉(トンポウロウ)って厚みがある肉で作るけど、あの味付けを薄切り肉でやるなら、家庭でのニーズがあるように思います。実は今、それを新橋亭がランチで出してるんだけど、お客さんは今までよりもこの方が食べやすい、おいしいって言ってくれるんですよ。肉を1人5連くらい盛り付けるとかなりキレイなの。

南條 日本はでは今、鹿肉なんて潤沢にありますが、東坡肉ではない、東坡鹿肉(トンポウルウロウ)っていうの、そんなのをやったらどうなのかしらね。

古川 肉でしたら、上海などでよく食べられている小排(シャオパイ)っていう、肋(アバラ)の小さいスペアリブもいいですね。しゃぶって食べるという…、これもお勧めしたいです。それと黄ニラ。これはぜひ、日本に普及してほしい食材だと思いますね。

黄ニラ
黄ニラ(画像提供:JA全農おかやま

田中 黄ニラは絶対、中国料理の中に残っていきますよ。肉だろうが海鮮だろうが、どんな素材にも合いますから。他の素材を引き立てていながら、自分自身も存在感を出すことができますし。

古川 島根県などの山陰地方や、岡山などで栽培されるようになってきたって聞きますね。

田中 今はかなり太さも出てきて、普通のニラとほとんど変わらないくらい。炒めても芯が残るし、価格的にも手に入れやすくなってきた。スーパーによっては店頭に並んでいる店もあります。黄ニラに限らず、外来種の野菜で、日本で生産されるようになったちょっと珍しい野菜は、これから広められるよね。

へちま
へちま

南條 あと、へちま料理やったらいかがです?特に九州地方。貝柱で出汁をとって、へちまの羹(あつもの)にしたりできる。

田中 夏場にいいですね。こういう野菜と伝統の調理法を組み合わせていくことで、日本の中国料理が活性化する時代は必ず来るよ。中国料理の調理法の特徴のひとつに火力の強さが挙げられるけど、家庭のガスでもそれなりに調理はできるわけだし。特に家庭の場合は、材料を入れるだけで料理になるような、合わせ調味料的なものをを開発しなきゃだめだ。黄ニラにしても、それをざっくり切って、調味料を炒めたらできあがり、っていう一工程でできるような中華料理のもとがないと。それぞれ下ごしらえの工程を丁寧にやって食べさせるのは料理店の仕事。今は包丁も持ってない人もいるっていうしね?

一同 笑

古川 ご家庭で炒めるのはやってくれるんですよね。でも、やっぱりお店で食べる中華の醍醐味は家では味わえません。鉄鍋香みたいな、ふわっとした香りは誰でも惹かれるものです。

―― 我々の願いとしては、多くの方に中国料理で感動してもらいたいですし、おいしい、また食べたいと思う中国料理と出会ってほしい、ということに尽きますよね。
今日はお話ししていて、新・御三家料理に絞り込むということではなく、ここで出たたくさんの料理を踏まえて、これからのアイデアに繋げていくという終わり方がふさわしいかと思いました。そして近い将来、さらに深まったお話ができればと。


髙橋 我々はこれから「中華好き人口を増やす会」を続ける中で、さまざまな中華のプロの方にご参加いただきたいと考えております。もちろん、第一回にご参加いただいた皆様は今日からもう、同じ願いを抱く“同士”だと思ってますから。

一同 笑

髙橋 どうかまた、お力添えいただければと思います。今日は本当に貴重なお時間ありがとうございました。


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Text 佐藤貴子(ことばデザイン)


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記事公開日: 2012/6/27

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