もっちりとした食感はどう作る?
杏仁豆腐といえばつるっとした食感が身上。杏仁の種子特有の爽やかさが持ち味で、何度食べても飽きがきません。
一般的には寒天やゼラチンで冷やし固めますが、実はこの杏仁豆腐、片栗粉とコーンスターチを火にかけ、とろみをつけて固めたものなんです。見ただけではわからないですよね。食感は、もっちりとしています。
その秘密は、中華あんかけのように、水で溶いて熱することで粘りを増す片栗粉と、同じく水で溶いて、温度が下がっても粘度は下がらないコーンスターチ。
その2種類のでんぷんを使用し、杏仁と練って作ることで、もっちりとした食感が生まれます。今までの杏仁豆腐の概念を覆された、驚きの食感でした。
料理:小林武志(御田町 桃の木)
撮影:2009年2月 古樹軒の料理教室にて
中国語料理名:特別杏仁豆腐(te bie xing ren dou fu タァ ビィェ シン レン ドウ フー)
Text 長谷川亜紀
Photo 西田伸夫