★この店は閉店しました。(2020年11月現在)


80C(ハオチー)twitterのフォロワーさんから「ぜひ行ってみてください」とおすすめされ、編集部総出(といっても2名)で訪れたのがこちら。2018年10月に、高田馬場のさかえ通りにオープンしています。

人生一串。高田馬場さかえ通りにある雑居ビルの3Fに突然現れるこちらの看板。

「人生一串」。まるで焼き鳥屋さんのようですが、実はこの店名、中国で大ヒットしたグルメドキュメンタリーのタイトルから取ったもの。

店内を見渡すと、どこかモダンでやや雑多。プロジェクターがあったり、VRゲームに興じる若者がいたりと、イマドキの中国を感じます。店のオフィシャルサイトによれば、創作串料理の店ということですが…。

店内にはVRゲームやプロジェクターも。この日は中国人の若者(特に男子)で賑わっていました。

若き老板(社長)の李想さんにおすすめを尋ねると「老北京(昔ながらの北京の味)」の文字を冠した料理を大プッシュ。聞けば老板、北京の出身。このおすすめには乗るしかない。

中国語メニューと日本語メニューの両方を用意しているので、料理名を学びたい方は両方見比べてみては。よく見ると、中国語メニューにしかない料理もあるんです。

なかでもイチ推しは「老北京卤煮(伝統的な北京のモツ煮込み)」(小398円、大780円)。卓上に運ばれるや、モツの香りと、中央にみしっと入った生ニンニクのパンチのある香りにどよめく我ら。そう、これが李さんの舌と記憶に刻まれた北京の味。

卤煮(ルーヂュ)とは、香辛料や醤油などをブレンドして味をなじませた調味液を使った煮込み料理。写真は大780円。

ラーメンどんぶり大の器の中には、これでもか!!とモツたっぷり。豚大腸(シロ)、小腸(ヒモ)、肺(フワ)、心臓(ハツ)、そして肉まで入ってどれもが染み染み。大振りにカットされた厚揚げは、口に含むとモツの旨みを含んだ煮汁がじゅわ~。

とろとろに煮込まれた大腸や小腸は、お酒もいいけどごはんを呼ぶ味。白米を想うのは日本人ですが、セットにできるのは饅頭(マントウ=具なし。1個150円)なのが北京スタイル。酒飲みはこの煮汁でも飲めますね。

鼻を近づければ、モツ煮の香りが…!中央にがっつりのった大蒜のみじん切りがいい仕事をしてますね。

そしてもうひとつ、待たずにつまめる前菜としておすすめされたのが「北京秘制麻醤涼拌牛百叶」こと、北京式のセンマイ和え ゴマソース添え

北京秘制麻醤涼拌牛百叶。北京式のセンマイ和え ゴマソース添え。

口にすると、歯ごたえが軽快でキレイなセンマイ。それを辛みのある葱、サッパリとしたきゅうりと和えており、つけだれは芝麻醤(練りごま)をベースに辣油や香菜を加えたもの。併せて食べると、ドライな辛さの中にコク、さらにゴマの香りが口に広がります。

清らかなセンマイ!

これらのつまみに呼応すべく、当然お酒も取り揃えているわけですが、なんと飲み放題は1,000円ぽっきり(サワー・梅酒・ハイボール:120分制)。680円追加すると、生ビールや焼酎、日本酒など、酒の幅が広がる仕様。

ちなみに瓶ビールはモルツの大瓶。グラスは冷たい。しかしビールはぬるい。そう、ここも中国的!※生ビールは冷たいです。

クールな雰囲気の店内に対して、手書き看板のヨレっと感がたまりません。

また、「老北京」推しとあって、冬期は北京名物、銅鍋を炭火で温めながら食べる涮羊肉(羊しゃぶしゃぶ)も提供中。「夜に食べる場合、昼くらいにまでに連絡をくれればOKですよ」と老板の李さん。

もちろん、店名に冠した串料理もありますよ。写真は羊肉串(中央2本・198円)、秘制牛肉串 220円(下)、麻辣牛肉串220円(上)。盛り付けが洒落てます。

こうしてゆるりと軽く飲み食いして、お会計は2人で3.000円。おすすめの鹵煮(卤煮)は、ランチならお得な580円~。ランチタイムは、主食にごはんか饅頭が選べるのもうれしいですね。私なら“全部入り”の「D」デラホルモン煮込み定食(豪华顶配卤煮套餐)でキマリだな。

「人生一串」ときて串料理店かと思いきや、想像以上に北京推し&モツ推しの、北京出身の老板の店でした。

ランチの看板はこちら。デラはデラックスの略かと。
人生一串
住所:東京都高田馬場3-1-4 菱田ビル3F(MAP
アクセス:高田馬場駅徒歩2分
TEL:03-3364-5688
営業時間:ランチ営業あり(時間未定)/17:00~翌1:00 (L.O.0:30)
定休日:なし
※店主の李さんとwechatでお友達になると、2回目からは10%OFF(夜のみ)というフレンドリーなサービスがあります!

 


TEXT & PHOTO サトタカ(佐藤貴子)