昨今じわりと増えているのが、ビャンビャン麺を看板に掲げる店。手打ち麺の店がある一方、製麺店にオーダーする店も出てきています。

そんな店のひとつ「担々麺 琉帆(RuPaN)」は、厄除けで有名な西新井大師から徒歩15分ほど。参道の喧噪を離れた、栗原団地のそばの長閑なエリアにあります。

こちらで腕を振るう店主の森元誠さんは、かつて赤坂と浜松町にあったダイエー資本の大箱「狗不理」で腕を振るっていた四川料理人。往年の「狗不理」の担々麺は、それ目当てにお客さんが来るほどで、当時の経験が現在の店へと繋がっています。

「琉帆」店主・森元誠さん。「あの狗不理の味をまた食べたい!」と遠方から訪れるお客さまもいるのだとか。

そんな担々麺専門店に、約1年半前から新メニューとして登場したのがビャンビャン麺。なぜビャンビャン麺を…?と尋ねると「友人から『ビャンビャン麺を食べてきた』という話を聞き、そうだ、そういう麺があったな…と数件食べ歩いてみたんです。でも自分がおいしいと思うビャンビャン麺がなくて、作ってみようと思いまして」と森元さん。

しかし、店には麺を打つスペースはありません。そこで老舗製麺所「松本製麺」に依頼し、全粒粉で日本人に好みと思われる、もっちりとした食感のオリジナル麺を開発。

こだわりの麺に絡むタレは、陝西省でもよく食べられているさっぱりとした前菜の定番・涼皮(リィァンピー)の風味をイメージしつつ、酸味、辛み、そこにゴマのコクと痺れを加えた「芝麻辣ソース」を使っています。

涼皮の味付けにコクのある肉味噌をON!麺の温かさも選べるこだわりも

ユニークなのは、担々麺で使っている肉味噌の風味、辣油の量、麺の温かさ(冷麺・ぬる麺・熱麺)が選べること。肉味噌は、甜麺醤を効かせたコクのある甘口、さっぱり&ピリリと生姜の効いた辛口、花椒を効かせた痺れ系の3種類。辛さは弱・中・強の三択で、さらに辛くしたければ、後から辣油を追加することもできます。

オーダーは食券制。券売機の上にビャンビャン麺の注文方法が書いてあります。

私は①生姜、②中、③ぬる麺にしてみましたが、おろし生姜がトッピングされた肉味噌は、コクがありつつもさっぱりとした風味。また、食感のアクセントとしていい仕事をしているのが、カボチャの種とヒマワリの種。香ばしさも手伝って箸が進みます。

「琉帆」のビャンビャン麺。中央に乗った肉味噌、辛さ、麺の温度が選べます。野菜もたっぷりでボリューミー。

ちなみに店主のおすすめは「冷麺か、さっと水で締めたぬる麺」だそう。麺の表面がつるりとして、噛んでも冷たすぎないという点で、たしかに「ぬる麺」は和え麺向き。オリジナル麺は手打ち麺に比べると、厚めでもっちり。幅はやや狭く、コシのある食感です。

麺にタレや肉味噌、ゴマやヒマワリの種などが絡んでいい味付けに。

なお、店で使っている芝麻醤(ゴマペースト)や甜麺醤(中華甘味噌)、辣油は自家製。この日伺った時も、中華鍋に洗いゴマがスタンバイされていたのが目に入りました。「買った調味料だと、自分がおいしいと思う味や香りが出せないので」と開業以来手作りを続けているそう。

地元の地元のボクシングジムの情報などを掲載する掲示板も。地域密着店です。

店内には掲示板もあり、地域で親しまれている雰囲気が伝わってきます。「辛さは大丈夫ですか?」「お茶をどうぞ」と声をかけてくれるフレンドリーなサービスも下町ならでは。次回は自家製調味料をふんだんに使った自慢の担々麺を味わってみたいですね。

担々麺 琉帆(RuPaN)
住所:東京都足立区栗原1-18-8(MAP
アクセス:東武スカイツリーライン西新井駅東口徒歩5分
TEL・FAX:03-5856-5368
営業時間:11:30~15:00/18:00~24:00(日曜は11:30~22:00)
定休日:月曜日(月曜が祝日の場合は火曜日)

 


TEXT & PHOTO サトタカ(佐藤貴子)

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