腹に花椒と唐辛子がざっくざく!豊洲『麻辣先生』で食べる四川の椒麻鶏(ジャオマージー)

『麻辣先生』の椒麻鶏。

現代中国料理のトレンドを知るのに便利な中国のSNS『小紅書(RED)』。ここでしばらく話題になっていた料理のひとつが麻椒鶏(マージャオジー)だ。

この料理は一見、丸鶏を鹵水(肉や内臓などを煮るための香辛料入りの汁)で煮たものに見えるが、実はちょっとした仕掛けがある。両手で鶏の腹をガバッと割ると、中から唐辛子と青花椒がざっくざく!丸鶏を食べる楽しみに加えて、アクションによる高揚感も体験できるのは、この料理を注文した人たちの特権だ。

鶏を割ると同時に広がる清々しい香りは唯一無二!

この料理が食べられるのは、豊洲の四川料理店『麻辣先生』。オーナーの範徳龍さんは、2022年の3月に店をオープンさせて以来、どうしたら地元豊洲のお客さんが喜んでくれるか試行錯誤を続けてきたなかで、この料理を見て「これだ!」と直感したそうだ。

そこから研究を重ね、名前を「椒麻鶏(ジャオマージー:jiāomájī)」として、今秋9月から提供開始。なんといっても驚くのはその芳香だ。聞けば、青花椒は名産地である四川省雅安市漢源県産。その青花椒と唐辛子を腹に詰め、鹵水で数時間煮込んだ鶏は、身にもしっかり風味が入り、ほろほろの食感に仕上がっている。

まずはこのままの味付けを楽しんだ後は、添付の麻辣だれで味変をぜひ。基本的に冷菜(温かくない料理)なので、気が向いた時につまみにできるのもありがたい。

小ぶりの国産鶏を使っており、1羽2,960円という価格も値ごろ。「1日に10羽しか仕込めませんが、これを食べてみたいというお客さんのために作り続けたいです」と範さんはいう。店内飲食だけでなく、真空にして持ち帰りや発送にも対応してくれる。

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