今回のうまそう画像は、牛肉、かぼちゃ、蓮根の沙茶醤炒め。硬くなりがちなお肉を軟らか~くしてくれる、あの「魔法の粉」をもみこみます。
お肉を柔らかくする魔法の粉とは?
沙茶醤(サーチャージャン)
沙茶醤(サーチャージャン)とは、干し海老や大地魚(カレイ)の干物、香味野菜を油で炒めて作る調味料のこと。英語の名称では「バーベキューソース」と言われるように、独特の辛さと香ばしさがあり、炒めものに相性抜群です。
こちらは、そんな沙茶醤で肉や野菜を香り高く炒めた料理。しかし、具にせっかくの牛肉を用意しても、火を通して硬くなってしまうと興ざめですよね。そこで、硬くなりがちなお肉を軟らかくしてくれる魔法の粉の登場です。ここ数年で「お掃除に使える!」と広まったあのアイテム…。そう、重層です。
重曹は、もともと飲食業界においては、どら焼きなどの生地を膨らませる「ふくらし粉」として使われてきたほか、山菜のアクを抜いたり、食材を軟らかくするために使われてきた歴史があるもの。なぜなら、重曹には食材の繊維を分解する力があるからです。
肝心のお肉を柔らかくする方法ですが、塩や酒などの下味に重曹をひとつまみ入れ、一緒に肉に揉み込んで約2時間おくだけ。その後、卵や片栗粉などでお肉をコーティングしてから炒めると完璧です。赤身の牛肉を使う、青椒肉絲(チンジャオロースー)などにも使えますよ。火を通しても柔らかく、舌触りよく仕上がるのでお試しあれ。
料理:山崎 正(ホテルオークラ桃花林 日本橋室町賓館)
撮影:2012年7月 古樹軒の料理教室にて
中国語料理名:沙茶牛肉片(shā chá niú ròu piàn / シャ チャ ニィゥ ロウ ピィェン)
Text 長谷川亜紀
photo 西田伸夫