横浜中華街の老舗、重慶飯店本館が60周年を機にリニューアルし、10月10日(水)グランドオープンを迎えました。
重慶飯店は1959年、台湾より来日した李海天によって開かれた店。初代料理長は陳建民(四川飯店の創始者)のお弟子さんで、当時は広東省出身の華僑の多い横浜で、四川料理店は大変珍しかったとか。
そんな歴史ある本館が香港のデザイナー、アラン・チャンの外観デザインで2階建てから7階建てにリニューアル。名実ともに重慶飯店の旗艦店として生まれ変わりました。
では、気になる改装後の雰囲気、そして総料理長おすすめの料理をさっそくご紹介していきましょう。
上階に行くほどラグジュアリーに…!フロア別に異なる魅力
建物の中はフロアごとに目的が異なり、それぞれ雰囲気も異なります。1Fは点心や中華菓子、叉焼などの焼味(シュウメイ)が100gから購入できる売店。上階はレストランで、2Fがダイニング、3Fは2名から利用できる個室、4Fが厨房(めちゃ広い!)、5Fはバンケット、6Fは10名以上~の個室で、7Fは貴賓室。
特に7F貴賓室は特別な空間。ぜひ一度こんな個室で宴会をしてみたいですね。
陳一明総料理長がおすすめする重慶飯店の味
そして調理場を統括するのは、リニューアル前より腕を振るう陳一明総料理長。16歳で来日し、お父様が重慶飯店の料理長を務めていたことから、20歳で料理の道を志したという、この道40年の超ベテランです。
そこで今回のリニューアルを機に、重慶飯店本館の味として、総料理長にアラカルトメニューからおすすめの料理を4つ選んでいただきました。では、いってみましょう!
蟹肉入りふかひれスープ(塩味)
いの一番におすすめいただいたのが、このふかひれスープ。「えっ、四川料理じゃないの?」と思ったあなた。重慶飯店は四川料理を中心とした中国料理店ゆえ、中国各地の名菜を提供しています。
こちらのスープはふかひれのボリューム感がおすすめのポイント。なぜなら「加工途中で割れてしまったヨシキリザメが塊のまま入っているんです」と総料理長。大人数でしたら迷わず大碗をチョイスしましょう。
香辣鶏丁(シャンラージーディン)花椒唐辛子味
この一皿は香りもとっておきの御馳走!衣をつけて揚げた鶏肉を、スパイスと一緒に強火で乾煎りしており、運ばれるなり朝天辣椒(唐辛子)と花椒の香りが周辺に漂い、食欲を刺激してくれます。
和牛モモ肉と野菜の炒め オイスターソース風味
「これは人気あるよ」と、総料理長が外せない料理として教えてくれたのがこちら。肉や海老などの逸品料理の調味方法を選ぶことができるなか、オイスターソースでの調味は永遠の定番!
四川担担麺
そして最後におすすめいただいたのが四川担担麺。総料理長曰く「これは日本人の好みを反映して、コクのある食べやすい味わいにしています。辛さは3段階に調整できますが、標準が最も多くの方に支持されている辛さです」とのこと。麺もこだわりがあり、細めの玉子麺を使っています。
11月30日まではオープン記念プランがお得!
ちなみに客席220席に対して、厨房にいる料理人は約18人。ここまで大規模になると、品質のよい確かな食材、いつ来ても同じ味をキープすることが命題となりますが、「私たちが仕入れる食材はAランクのみ。ちゃんと素性がわかる食材を仕入れているのもこだわりです」と総料理長。
また、常連さんについては、サービス担当者がそれぞれのお客様の好みを把握し、きめ細やかな対応を実施。競争の激しい横浜中華街で60年間選ばれ続けたきたのは、食材、調理、サービスと各方面にわたってベストを追求した結果といえそうです。
なお、平日ランチは週替わりで税抜1,500円、夜は1万円のコースが最もよく出る価格帯。改装後は以前からの重慶飯店の名物はそのままに、新たに麻辣火鍋がオンメニューしているのも見逃せません(横浜中華街の本館限定。平日はディナーのみ、土日祝日は終日提供)。
さらに今月末11月30日までは、オープン記念プランとして6,500円、8,000円、10,000円でフリードリンク、サービス料、消費税込みのお得なコースをご用意。横浜中華街を訪れたら、ぜひ新しくなった重慶飯店本館を訪れてみてはいかがでしょう。
重慶飯店本館 住所:神奈川県横浜市中区山下町164 アクセス:みなとみらい線元町・中華街駅2番出口より徒歩2分、JR石川町駅北口より徒歩10分 TEL:045-641-8288 レストラン営業時間:ランチ11:30~15:30(L.O.14:30)ディナー17:30~22:00(L.O.21:00)※土日祝は通し営業 定休日:なし 1F売店営業時間:11:00~21:00※料理の表示金額は基本的に税抜価格です。 |
text & photo 佐藤貴子
photo(店内一部・料理)重慶飯店