香港から中国本土の深圳(しんせん/シェンヂェン)に渡って、初めて簡体字の看板を目にした時には、少なからず感動を覚えましたが、今では都内そちこちの中国料理店で目にするようになってきましたね。
そんな看板の、冬のおすすめメニューにいくつも出てくる羊杂(羊雑/ヤンザー)の文字が、ランチメニューにもあったので食べてみました。
定食セットになっているあたりは日本スタイルですが、ごはんとのセットではなく、葱油餅(ツォンヨウビン)と合わせているところが、さらに現地感を高めてくれます。
羊雑とは羊の内臓のこと。その汤(湯/タン)=スープ。白濁した羊出汁のスープに、いろいろなホルモンが入っています。
胡椒や生姜の風味も感じられ、身体が温まります。
ちなみに、『中国料理小辞典』(柴田書店)を引くと、「雑砕:(牛や羊などの内臓)→下水」とあり、「下水」もまた「動物の内臓→雑砕」とあります。
台湾では内臓のスープを「下水湯(シャーシュイタン)」と言うようですが、これはそのまま日本では使ってはいけない料理名ですね。
葱油餅は、薄っぺらな見た目ながらも食感はもちっとしており、口にのこる後味はトーストを食べた時のよう。小麦粉パワーを感じます。
四川・東北料理 辣香坊 小岩店 住所:東京都江戸川区西小岩1-30-3 ホテル2001 1F(地図) アクセス:JR小岩駅 北口 徒歩3分 電話:03-3650-1141 営業時間: 平日12:00~15:00/17:00~0:00 火曜日:17:00~0:00 土日祝 12:00~0:00 |
また、2018年もそろそろ終わろうかというここにきて、12月15日には砂鍋米線(土鍋ライスヌードル)と砂鍋土豆粉(土鍋じゃがいも春雨)の「呉記米線」がオープンし、年明け1月上旬には「耶曼蘭州牛肉麺」がオープン予定と、小岩の現地系中国料理から目が離せません。
text & photo 小杉勉