【炸】zhá(ジャー)

炸と書いて「ジャー」と発音するその音から、みなさんはどんな調理法だと感じますか?
答えは揚げもの。炸は中国語で「揚げる」という意味の動詞で、料理名のパターンは大きく2つあります。

まずひとつは「炸+食材」です。代表的な料理は、炸子鶏(ひな鶏の揚げもの / ジャーズージー / zhá zǐ jī)や、炸肉片(豚の薄切り肉の揚げもの / ジャーロウピィエン /zhá ròu piàn)など。薄衣を着けた、シンプルな揚げもの全般に使える表現です。

そしてもうひとつが「食材または調味法+炸+食材」というパターン。これは、炸料理をある食材または調味法で味付けしている場合に使われます。

例えば「蝦醤炸土鶏(シャージィァンジャートゥジー / xiā jiàng zhá tǔ jī)」であれば、蝦醤(海老味噌)+炸+土鶏(地鶏)となり、「地鶏の揚げもの 海老味噌風味」という意味に。油淋炸茄子(ヨウリンジャーチェズ / yóu lín zhá qié zǐ)であれば、揚げた茄子を、みじん切りのネギ、しょうが、ゴマなどを甘酢醤油で和えた、あの油淋鶏のタレで調味した一皿となります。

また、炸は特定の漢字と組み合わさって新たな意味を作り出すことも。よく見かけるのが、サクサクしたパイやクッキーを意味する「酥(スウ / sū)」+「炸」で「サクサク衣揚げ」。「鍋」+「炸」は、なんと「カスタード」です。これはひとつの熟語として覚えておくと便利ですね。

鶏のから揚げ、魚や茄子などの揚げ浸しなど、身近にたくさんある「炸」料理。頭に入れておくと、食べる前に味が想像できて、きっと役立つはずですよ。

 


「炸」な料理

蝦醤炸土鶏

蝦醤炸土鶏
(海老味噌×炸×地鶏)

山楂子芝麻鍋炸

山楂子芝麻鍋炸
(サンザシ×ゴマ
×カスタード)

紅醋酥炸牡蠣

紅醋酥炸牡蠣
(紅酢×衣×炸×カキ)

炸浸香魚

炸浸香魚
(炸×浸し液×鮎)

炸琥珀桃仁

炸琥珀桃仁
(琥珀色になるまで炸×クルミ)

油淋炸茄子

油淋炸茄子
(油淋×炸×ナス)

 


参考文献 『中国料理小辞典』福冨奈津子 著(柴田書店 2011年)

Text 山田早苗


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中華・高橋が作るよだれ鶏のタレ
日本橋古樹軒

※情報は掲載時のものです。内容は後日変更される可能性がありますので御了承ください。

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