浅漬けも古漬けもおいしい、四川式ピクルス

泡菜(パオツァイ)とは、きゅうり、大根、にんじんなどの野菜を、香辛料を加えた塩水に漬けた中国の漬けもので、四川省の味覚のひとつです。

作り方は至極簡単。適度な大きさに野菜をカットしたら、ガラス瓶や甕(かめ)などに半量を入れ、花椒、八角などの香辛料を加え、残りの野菜を入れて、全ての材料がかぶるまで、調味液をかけて漬けるだけ。一晩漬けたものは浅漬けとしていただけます。

何日か漬け込む時は、漬け汁が痛んでいないか様子を見ながら新しい漬け汁を加えていきます。この時、古い漬け汁を半分捨て、新しい漬け汁を加えるようにしますが、古い漬け汁を繰り返し使うことにより、漬けものが発酵して野菜に独特の風味がつきます。浅漬けとは違った芳醇なおいしさこそ、泡菜の魅力です。

食べ方はそのまま食べるもよし、細かく刻んで炒め物の味付けにしてもよし。ヘルシーで美しくおいしい自家製の四川式ピクルス。ぜひひと瓶、作ってみてはいかがでしょう。

料理:井桁 良樹(老四川 飄香
撮影:2012年2月 古樹軒の料理教室にて
中国語料理名:四川老壇子泡菜(sì chuān lǎo tán zǐ pào cài / スー チュァン ラオ タン ズー パオ ツァィ)

泡菜(パオツァイ)


Text 遠藤亜紀
photo 西田伸夫


あわせて読みたい:泡菜とは?
四川食旅④泡菜(パオツァイ)|塩水にどぼん!乳酸発酵で育む漬けもの