7月18日(水)「神田 雲林」にて、80C(ハオチー)主催のイベントを開催しました。集まったのは、食べることが大好きな30名!暑い中お越しいただいた皆様、本当にありがとうございました!
イベント運営スタッフの僕たちは、ひと足早くお店に到着。テーブルの上に置いてあるメニューを見て驚きました。正直、これは会費1万円のイベントじゃないぞ‥‥!そのメニューがこちらです。
神田雲林「フカヒレ食べ比べ」と「富福鶏」御宴席のメニュー
■开胃菜
– 香ばしいフルーツとピータン豆腐
■彩美併盤
– 翡翠豆腐 枝豆で作った翡翠豆腐
– 話梅芸豆 芸豆の話梅煮
– 百香果蘿卜 パッションフルーツ漬け大根
– 老抽醋脆鯉魚 活鯉のカリカリ揚げ、上海たまり醤油炒め
– 羊毛猪叉焼 国宝マンガリッツァ豚のチャーシュー
– 鹿肉香腸 台湾風、蝦夷シカ腸詰
■猴頭菇燉鶏湯
– ヤマブシ茸と冬瓜の地鶏の二重蒸しスープ
■紅焼排翅三様
– 気仙沼ヨシキリザメのフカヒレ醤油煮込み「尾、背、胸」3部食べ比べ
■九層搭肝炒鱿魚
– 夏イカと旬野菜の自家製豆瓣醬肝味噌炒め
■点心两道
– 韭黄蝦春巻 緑筍入りパリパリ海老はるまき
– 松露小籠包 サマートリュフ入りショウロンポー
■黃燜蓮花池
– 蓮花の池に見立てた魚浮き袋と青梗菜と秋田純菜の宮廷譚家菜「黄燜スープ」かけかけ
■焌油牛尾魚
– 北京名菜 夏魚コチのカリカリ揚げ 特製醤油葱生姜ソース
■富貴鶏
– 杭州名菜「叫化童鶏=こじきどり」
■豆浆担担面
– 黒醋の香る冷やし豆乳タンタン麺
■今天甜二品
– 桃花涙凍蜜桃 桃のライチゼリー、桃の涙(樹液)添え
– 正宗馬拉糕 老麺で作るマーラーガオ
※イベントのために特別に準備していただいたメニューです。
なんと全18品。さらに驚くことに、成毛シェフは‥‥
「実はもう一品入れようかと思ってましたが、食べ切れないかもしれないので、削りました」
と言うじゃありませんか。十分すぎる内容をさらに超すメニューを構想するなんて。きっと今夜のイベントは大成功だ!そう確信しました。
まずは成毛幸雄シェフの挨拶から
当日「神田 雲林」は80C(ハオチー)のイベントに集まってくれた皆で貸切。成毛幸雄オーナーシェフの挨拶で宴が始まります。
80Cで企画するイベントは「中華料理を好きな人をもっと増やし、中華料理を盛り上げる」ことがテーマ。それに対して、成毛シェフは北京の味、杭州の味、四川の味、上海の味と中国をまるごと楽しめ、さらに日本の夏の素材を楽しめる料理を作ってくださいました。
胃袋を開き、食欲を加速させる前菜の数々
开胃菜(=開胃菜:カイウェイツァイ)とは中国語で「胃を開く料理」という意味。最初に口にして、食欲を掻き立てる料理です。チーズのようなコクあがるピータン豆腐、初っ端から胃袋をがっつりと掴まれました。
続いてテーブルに載ったのは前菜盛り合わせ。この一皿に一体どれほどの調理法が入っているのでしょうか?プロの技の結晶のような一皿です。
特に印象的だったのは「活鯉のカリカリ揚げ 上海たまり醤油炒め」「国宝マンガリッツァ豚のチャーシュー」。上海と広東の伝統料理。これはもっと大皿で食べてみたい!と同じテーブルの皆も絶賛していました。
待望のフカヒレ食べ比べ!
料理がたくさんあるので、休む間もなくどんどん運ばれてきます。こちらは珍しいヤマブシ茸を使ったスープ。あまりのおいしさに秒速で飲み干していました。
さて、場も温まってきて、そろそろ紹興酒でも飲みますか?いうところで、息つく間もなくフカヒレが!
左の奥が尾びれ、右奥が背びれ、手前が胸びれになります。合わせて約100g、一般的に、レストランで食べるとこれだけで1万円相当の料理です。
日本の夏を味わう中華が続々登場!
料理も美しく、器も美しい!きれいなコントラストを描く、夏らしくスパイシーなイカの料理です。味と香りの決め手は自家製豆瓣醤と台湾バジル・九層塔。どこか南国をイメージさせ、エキゾチックな風味に酔いしれます。ここで紹興酒からもう一度ビールに戻る人たちが続出!
続いては点心盛り合わせ。メニュー解説の際に、成毛シェフが
皆がイメージする春巻とは違うパリパリの春巻、お楽しみに!
とおっしゃっていたので期待が高まっていたのですが、食べて納得。超パリパリでサクサク!こんな春巻初めて食べました。手前はトリュフをのせた小籠包。トリュフならではのコクと香りが小籠包の肉餡とマリアージュ。まさにワンランク上の料理です。
次は目で楽しみ、舌でも楽しむクリエイティブな一皿。蓮の花に見立てているのは青梗菜の茎。しみじみとやさしい味わいにほっとします。
今回のイベントは自由席。そしてほとんどの方が今日初めて会ったという方ばかりでした。とはいえ、一緒のテーブルで飲み、乾杯し、食べると次第に距離が縮まります。なぜならみんな中華が好き、そしておいしい料理が大好きだから。
料理が来たらスマホで撮影。おいしい料理があると場が盛り上がり、みんながハッピーになります!
魚料理は贅沢にコチを丸ごと1匹。特製醤油葱生姜ソースの香りが食欲を刺激します。また、次第にお酒も回っていい感じに。ここからイベントはクライマックスに突入です!
仕込みに3日!富貴鶏(こじきどり)に大興奮!
出ました富貴鶏!鶏は泥の中に包まれています。一体どのようにして食べるのかというと‥‥
トンカチで原始的に叩き割ります!泥の中から出てきたのは蓮の葉。
これだけで終わりません。照明を消して、白酒でファイヤー!
蓮の葉に包まれているのは、蓮の香りをまとい、しっとりと加熱された富貴鶏。
ここまで手間暇かけて作られた料理は、おいしさを超えた何かを持っている気がします。
こうして富貴鶏の感動冷めやらぬ中、〆の料理の登場です。花椒が香り、複雑なスパイスの刺激が食欲を再度呼び起こす担担麺。
そして最後はデザート2種盛り合わせ。旬の桃とライチを贅沢に取り合わせたゼリーに、自家製の老麺(発酵種)で膨らませたマーラーガオで、大満足のうちにお料理は終了。
最後に思わずニヤけてしまう、これぞ口福!
今回参加された方は30代~60代。40歳手前の僕でも、最後はお腹がパンパンだったのですが、皆さん担担麺もペロリと完食!しかし、参加された女性は、
いろいろな味があり、食べるほどにお腹が空くようなコースだったので、全部食べられました!
とおっしゃっていました。なるほど、思えば怒涛のような18品は緻密に計算されており、僕ら食べ手のことを考えて作られていたんですよね。食べ終わったあと、なんだか喜んでニヤけてしまう‥‥これぞ本当の口福です。
食事の後、料理を作っていただいた成毛シェフが再登場。もうそこは拍手の嵐!嵐!!嵐!!!
最後にアンケートをとったのですが、
- この値段は安すぎる、次のイベントが心配です!
- 満足すぎて、次のイベントがどうなるか…
- フカヒレと富貴鶏だけかと思っていたら、こんなすごい料理が!会費もう少し高くしてください!
と心配されてしまうほどでした。
なお、今回のイベントは、facebook、Twitterを使い告知しました。編集部から友人への招待などは行わず、WEBのみでの告知だったこともあり、どんな方たちと会えるのか、当日にならないとわかりませんでした。
しかし、参加された方みんなが素晴らしい方たちばかり!
最後に厨房の料理人も全員ホールに出てもらい、みんなで記念撮影です。「神田 雲林」のみなさん、おいしい夜をありがとうざいました!
次も皆さんが大満足できる、80C(ハオチー)でしかできない中華イベントを企画したいという思いを強くした一夜でした。
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次回のイベントは9月の予定です。お楽しみに! |
text 中川正道
photo 玉利文吾