開店は朝6時半!中国の早餐店(朝ごはん店)のように早朝から肉まんが食べられる、包子専門店が4月1日にオープンしました。※包子(バオズ)=包んで蒸した「〇〇まん」全般。

場所は荒川区の三河島駅(JR常磐線)から徒歩3分。昭和の佇まいを残す荒川仲町商店街から少し入ったところに「肉まん研究所」の暖簾はあります。

「肉まん研究所」外観。※目の前の方はお客さんです。

それにしてもこの営業時間。まるで中国のようだ…と思ったら、店を切り盛りするのはここ数年、中国にたびたび渡り、包子の修行をされてきたお2人。

修行先を尋ねると「重慶や成都をはじめ、中国の他の地域でも教わってきました。中でも重慶の点心師に教わった経験は大きかったですね」とのこと。

たしかに「中国で修行」といっても、地方や店、点心師によって包子のテイストはさまざま。いろいろ経験して、自分たちがいいと思える肉まんを作り上げていこうとしているのだと感じました。

ホットベンダーの中に包子が。店内には大蒸籠に蒸したての肉まんがありました。

手作り包子は120円~。2週間に1度は新作が登場!

この日、店頭に並んでいたのは、豚まん120円、四川味噌肉まん150円、チーズ麻婆まん180円、きのこまん150円、さつま芋まん120円。

朝10時に訪れると、お客さんが1人、また1人。このご時世ですが、お持ち帰りにぴったりの包子ということもあり、出足は好調のようです。

すでに期間限定の新メニュー、白ごまピスタチオまんは完売。基本ラインナップは5種類あるので、いろいろ買ってみたい気持ちになります。

こちらが現在のラインナップ。

購入後は持ち帰り、蒸しなおして食卓へ。豚→きのこ→四川→さつま芋の順で1個ずついってみます。

温め直しは4分くらいです。家と店との距離でなんとなく。包子の湯気は幸せの象徴。

まず、ベーシックな豚まんは、噛みごたえのある粗挽き肉に、蓮根のシャクッとした食感が心地よいシンプルな包子。手で二つに割ると、軟らかながらも、むんっと弾力のある生地だとわかります。

豚まん。

きのこまんは割るやいなや、椎茸の香りがブハッと鮮烈!こういうつなぎのない餡は、包むのが難しいんですよね。四川省雅安市(青花椒の産地で有名)の「田包子」で教わったメニューを改良した一品だそう。これは後を引く味だなあ。豚まんと交互にムハムハ。

きのこみっしり!椎茸とエリンギ。

続いて、オレンジ色の染みだれがそそる四川味噌肉まん。四川といっても辛すぎるわけではなく、複数の香辛料を用った、こっくりとした肉味噌を包んでいます。現地でいうところの、ちょっと辛い醤肉包(ジャンロウバオ)です。

四川味噌肉まん。

最後はデザート代わりのさつま芋まん。野暮ったさがなく、とっても上品な仕上がりにびっくり。なんと、かつおだしの入ったさつまいもの甘露煮を使っているそう。やるなあ。

さつま芋まん。素朴に見えて、田舎っぽいわけではないのです。

いずれもしつこくなくて後味のよい包子でした。敢えて言うなら、生地はコンビニのふわふわ系とは逆のベクトル。大きさや餡のテイストは、横浜中華街の主流である大きな肉まんとは逆のベクトル。むっちりとした生地で、おやつや朝食にコントロールしやすい大きさが嬉しいです。

蒸籠をセンターに、自宅で肉まんランチ。

肉まん好きが高じて開業。店でつくりたての豆乳も!

店主のブログを読むと「単なる肉まん好きだった私が、中華まんに関する情報を色々集めて記事にして、私と同じ中華まん好きの役に立つ情報メディアにしていこうと思い始めたのですが、色々と記事を書くために調べ物をしたりしていると、自分で作って届けていく方が早くね?って思い始めました」とあり、肉まん好きが高じて専門店を開業したことがわかりました。

左下に「肉まん研究所の美味しい秘密」に注目!

今回はうっかり見逃してしまいましたが、店でつくる豆乳150円(180ml)や、豆乳のアレンジドリンクもメニューに。時期がきたら、店主と話しながら店内でイートインもよさそうです。その日がくるのを、楽しみに。

包み紙には手製の印が。それぞれどの具が入っているかわかるようになっています。
肉まん研究所
〒116-0002 東京都荒川区荒川3-46-11(MAP
OPEN 6:30-18:00 土曜9:00-18:00(材料がなくなり次第終了)
日曜定休
Instagram @baozi_lab
twitter @baozi_lab

TEXT & PHOTO サトタカ(佐藤貴子)