(※2020.9.3追記:同店は閉店しました。)
新派四川料理。この言葉、耳にしたことはありますか?
それは、中国で「新派川菜」と称される、今流行の四川料理。「伝統川菜(伝統的な四川料理)」をベースに、他の地域の要素とも融合した、見た目も味わいも新しい、現代中国に生み出された四川料理です。
2018年7月26日(木)、池袋にオープンした「一路香(イールーシィァン)」は、そんな新派四川料理を中心に楽しめる92席の大箱。
以前より、オーナーの張丹さんが「おもしろい料理を出しますよ」と宣言していたのですが、なるほどインスタ映え間違いなし!のユニークな料理がイチ推しとなっていました。
鉄鍬麻辣系列、名づけて「スコップ料理」!
なんと大型のスコップに載って厨房から運ばれてくるこの料理は、鉄鍬麻辣系列ことスコップ麻辣シリーズ。テーブルに敷かれたコーティング紙をお皿替わりに、スコップからざざーっと料理が注がれたら、各自ビニール手袋をはめ、いざ齧りつきタイムへ突入!
味付けは、痺れも辛さも容赦なし。海鮮や野菜などの食材を、麻辣(マーラー:花椒の痺れと唐辛子の辛さ)味で炒め合わせており、同じく新派四川料理の干鍋(ガングォ)こと、汁なし火鍋に似たテイスト。
一方、食べ方はアメリカ発の「ダンシングクラブ」のようであり、食材にはザリガニ、鴨の舌、ウシガエル、蚕のサナギなどが選べる点はいかにも中国的。「そんな食材ちょっと…」という方は、海鮮盛り合わせや、エビ、アサリ、手羽先なども選べますよ。
自家製で手づくり皮の蒸し餃子や麺も必食
また、辛さが苦手な方は、辛くない料理もあるので安心です。特におすすめしたいのが蒸し餃子。7人いるという料理人は、四川省や湖南省出身者が中心ですが、オーナーが遼寧省瀋陽出身なこともあり、餃子には中国東北地方の味わいがあるのです。
特に野菜餃子は、手作りの皮に季節の青菜をぎっしり詰まっており、肉餃子に慣れた方にもおすすめしたい一品。注文時に頼めば、焼き餃子にしてもらうこともできます。
池袋北口チャイナタウンで新派と伝統を食べ比べ!
ちなみに同店は7年前にオープンした「品品香」の姉妹店。こちらは重慶市万州の伝統料理、重慶烤魚を中心とした四川名菜がおすすめの店。
いずれの店も池袋北口界隈のチャイナタウンにありますので、新派川菜(新しい四川料理)は「一路香」、伝統川菜(伝統的な四川料理)は「品品香」と、食べ比べしてみては。
【閉店】一路香
住所:豊島区西池袋1-38-3 b-toss池袋8F(地図)
TEL:03-6914-1633
営業時間:11:00~深夜00:00(L.O.23:30)
席数:92席
text & photo 佐藤貴子(サトタカ)