「よる中華」は80C(ハオチー)のFacebookページで連載している中華ディナーレポート。月曜は店舗紹介、水曜はその中から料理1点を紹介する中で(一部例外あり)、今回は店舗紹介についた「いいね!」数ベスト8をご紹介します。
※2014年12月8日~2015年6月29日までの集計です。

8位

新宿区 歌舞伎町「川香苑 本店」のアラカルト
111いいね

●こんな方におすすめです
・歌舞伎町で本格的な四川料理が食べたい
・深夜に麻辣成分を補給して覚醒したい

川香苑

キレのいい麻辣パンチで覚醒!歌舞伎町の四川料理店

8位は本場風四川料理で定評のある「川香苑(せんこうえん)本店」がランクイン。繁華街のど真ん中でカオスな看板の店ですが、怯むことなかれ。ここではぼったくりも裏切りもなく、期待通りの刺激がもらえます。

オーダーしたのは、鴨血肥腸鍋(家鴨の血と大腸の煮込み)(写真上)、川香特製涼粉(写真左下)、川香特製麻婆豆腐(写真右下)。日本ではそう食べられない鴨血は、文字通り鴨の血を固めたもので、ぷるんとしていてコクがある無二の風味。麻婆は粗挽きの花椒を使っており、思いのほか食べやすい一皿。涼粉は、緑豆などのでんぷん質を糊状にして固めたもので、同店はくず餅のような食感。辣油と花椒油の効いた鮮烈なタレが効いています。

一皿の量は多めなので、できれば4人以上がいいでしょう。深夜3時までの営業ですので、深夜の麻辣補給にもおすすめですよ。

2015年3月20日掲載:サトタカ訪問


 

7位

新宿区大久保「山西亭」の山西料理尽くしのアラカルト
118いいね

●こんな方におすすめです
・麺のふるさと・本場山西省の料理が食べたい
・麺が大好き。いろんな麺を体験したい
・中国の郷土料理に興味がある

山西亭

2015年現地系中華の新星!山西料理の魅力爆発

ここは現地系中華ジャンルにおいて、今年のルーキー!山西省といえば麺のふるさと&黒酢の名産地。その2つの魅力が体験できる、貴重な店が新大久保にあります。

ここで必ずオーダーしたいのが莜麺栲栳栳(ヨウミェンカオラオラオ)(写真上)。莜麦(えんばく)の生地を筒状に丸め、蜂の巣状に蒸籠に敷き詰めて蒸した山西省名物は、登場するや「未知との遭遇」に興奮すること間違いなし!(※手間がかかる料理なので、事前に電話でこの料理を予約しておくことをおすすめします)

麺は原料も食感も多彩で、莜麦の生地を白魚のように形づくり、焼きそばにした莜麺魚魚(ヨウミェンユィユィ)(写真左下)、くにゅくにゅの食感が楽しめる山西炒涼粉(写真中下)、ポテト味のスナックのような不烂子(ブランズ)(写真右下)など、見て楽しい、食べておいしい麺のオンパレード。

麺や餃子はひとつひとつの形が美しく、食感もよく、職人技を感じさせるもの。聞けば料理人はこの道20年超のベテランで、接客は奥様が担当。ご両親も店にいる家族経営で、アットホームな雰囲気もたまりません。

2015年5月13日掲載:サトタカ訪問


 

6位

港区新橋「モンゴリアンチャイニーズBAO」のおまかせコース
122いいね

●こんな方におすすめです
・立ち飲みで本格的な内モンゴル料理を楽しみたい
・新橋で羊肉を楽しみたい

BAO

立ち飲みも座敷もOKな内モンゴル家庭料理店

6月上旬、新橋の路地裏にオープンした、内モンゴル家庭料理の店。 店舗はこの手の料理を出す店としては珍しく、立ち食べ&立ち飲みがスタイルが基本。ですが6人くらい集まれば、奥の座敷席を確保して、しっぽりとことん料理を堪能できます。

コンパクトな厨房で、たった1人で料理を繰り出すのは、内モンゴル出身の女将・バオさん。特にこの店ならでは…!と思ったのが、羊、春雨、酸菜を煮込んだ内モンゴル風の肉じゃが」(写真中下)と、ヨーグルトを加えて塩味のスープの変化を楽しむ羊のちぎり麺(写真右下)。どちらも発酵系の酸味とうまみがポイントで、口中にふくよかに広がるマイルドさが癖に。ディープな料理をサクッと楽しめる店として、2軒目使いにもよさそうですよ。

2015年6月29日掲載:サトタカ訪問


 

5位

中央区築地「東京チャイニーズ 一凛」のおまかせ
149いいね

●こんな方におすすめです
・キレと創意工夫のある四川料理が食べたい
・広いカウンター越しにシェフの技を見たい

一凛

味よし、雰囲気よし!半歩先ゆく料理ここにあり

ブレない基本がありつつも、よくいう「半歩先」に、多くの方が楽しめる要素が潜んでいる…、行くたびにそんなことを実感するのが「東京チャイニーズ 一凛」。

料理を手掛ける斉藤シェフは「四川飯店」で長く修行しただけあって、四川系の味のバリエーションとアレンジはお手のもの。中でも人気は、白い麻婆こと豆花牛肉と、みんな大好きエビチリこと乾焼大蝦。柔らかな豆腐、牛肉、角切りザーサイが入った皿の上で辣油を作るようにして香りを立てる豆花牛肉は、この香りと食感のトリコになること必至。甲殻類の出汁と辣油が香り、辛さの中に甘味と旨みが効いた乾焼大蝦も後を引く味です。

店の雰囲気もよく、広々としたカウンター席ならデートやおひとりさま、テーブル席なら友人同士、気取らないビジネスディナーと、あらゆるシーンで使えるのも魅力。昨今はドリンクのバリエーションも増えたため、飲む人をお連れしても大丈夫。覚えておいて損はない店ですよ。

2015年4月22日掲載:サトタカ訪問


 

4位

福岡市博多区「巴蜀」の「巴蜀」×「石本」のコラボレーションディナー 150いいね

●こんな方におすすめです
・四川料理好き。極めたい
・新派四川料理より、昔の四川料理に興味がある

巴蜀

料理人に愛される料理人の共演!

いつもの店のメニューではありませんが、コラボ企画で見事ランクインしたのがこちら。これはひとえに、料理人に支持されるシェフお2人の人気によるものといえるでしょう。四川料理の深掘りブログが面白すぎる、福岡市「巴蜀」の荻野シェフと、宗像市にある広東料理店「石本」の石本シェフです。

素晴らしかったのは、食べごたえがありつつ、食後はスッキリと軽やかなところですね。また、コラボディナーというと高級食材尽くしで、彩りに配慮しすぎた皿が出てくることも少なくありませんが、ここでは2人のシェフ追及してこられた技、美意識などがそれぞれに表現されており、揺るぎないものを感じました。

個人的には、荻野シェフの冰糖肘子湯(豚すね肉とナツメを、塩をまったく使わず煮込むスープ)(写真左下)と、石本シェフが〆に出された烏龍茶雑菜(青菜や肉、白身魚おこげを交えた和えごはんの茶漬け風)(写真右下)が印象的。両店とも、いつも店を開けているわけではありませんので、ご予約の上、お運びください。

2015年5月11日掲載:サトタカ訪問


 

3位

中野区野方「なかの中華! Sai」のアラカルト
158いいね

●こんな方におすすめです
・魚のおいしい中華が食べたい
・手作りの広東式蒸し餃子や焼売が食べたい
・中央線沿線に住んでいる

なかの中華! Sai

広東式の蒸し魚は必食!寿司ダネ級の海鮮を中華で堪能

3位も料理人に愛される料理人の店がランクインしています。オーナーシェフの宮田俊介さんは、六本木「火龍園」、大阪「福臨門」などで腕を磨いた方で、特に海鮮料理に定評がある方。寿司ダネ級の素材を使った前菜や、広東料理の王道中の王道、清蒸鮮魚(鮮魚の蒸しもの)は、必ず楽しんでほしい逸品です。

例えば、上の写真は500g強のカサゴを使った清蒸鮮魚(鮮魚の蒸しもの)で、皮付近は柔らかくとろけるようで、身はハリと弾力のある、プルルンとした食感。鮮度の良さはもちろんのこと、蒸し加減が素晴らしく、浅い色のたれとも相性抜群。いつまでもつついていたくなる、離れがたい味がここにあります。

扱っている海鮮はシェフがFacebookでご紹介しているので、気になる方はぜひチェックを。見続けているうちに、きっと店に行きたくなってしまうはず…!

2015年3月23日掲載:サトタカ訪問


 

2位

中央区銀座「黒猫夜 銀座店」の満羊全席+18種類紹興酒飲み比べ  164いいね

●こんな方におすすめです
・紹興酒や白酒など、さまざまな中国酒を知りたい
・ディープな中華の宴会がしたい
・中国少数民族の料理に興味がある

黒猫夜 銀座店

写真提供:Yuya Otani

銀座で「満羊全席」!ディープ中華宴会

2位は「黒猫夜銀座店」の「満羊全席」。そう、羊尽くしの宴会です。
都内に三店舗を構える「黒猫夜」の中でも、銀座店は個室が充実。水岡シェフも「マニアックなテーマを出されると燃える」とのことで、こんな風にありきたりでない宴会を楽しみたい時にうってつけの店。脳味噌の麻辣風味、ハツのスモーク、舌の醤油炒め、腎臓の串焼き、蹄のマスタード風味、羊肉と雑穀の腸詰…と、とことんやってくれるところがたまりません。

また、外せないのが18種類の紹興酒飲みくらべ。ショットグラスに並べて提供された姿を見るなり、皆から歓声が上がること必至! 銀座というアクセスの良さに加え、12人が一同に集える円卓個室があるのも同店の強み。大勢で中華を囲んでワッと盛り上がりたい時はぜひ!

2015年6月22日掲載:サトタカ訪問


 

1位

中央区銀座「赤坂璃宮 銀座店」の12人の広東料理宴会
260いいね

●こんな方におすすめです
・正統派広東料理をしっかり食べたい
・焼物、蒸しスープ溺れたい
・巨匠の料理を食べたい

赤坂璃宮 銀座店

プロが本気を出したらどれほどすごいかを実感

「都内で本気で広東料理の宴会がしたい」というリクエストに、これほどぴったりの店はないかもしれません。宴会のために「これこそは」という食材を各方面から手配し、焼物、点心、鍋など、その道のプロが専門の料理を担当。文字通りの「ご馳走」を味わえるのが「赤坂璃宮 銀座店」です。

特に、業界で知らない人はいない大ベテラン・梁さんの焼物がいただけるのはこの店ならでは。香り立つ焼鵝(ガチョウのロースト)スペアリブの叉焼、脆皮(クリスピー)さがたまらない焼肉(皮付き豚バラ肉)。そして、しっかり火を通し、濃厚な鉄分の味を満たした乳鳩に、ふっくらとしてコクのある龍崗鶏の塩釜焼き…。どれもまるで料理が「どうだ」と言っているかのような圧倒的なオーラ!

さらに、蒸しスープ、ふかひれの煮込み、蟹のミルク炒めなど、他の料理も王道の広東のオンパレード。ここで宴会をすると、プロが本気を出したらどれだけすごいかを実感できますね。ただし、事前に入念な打ち合わせはお忘れなく。

2015年6月8日掲載:サトタカ訪問


 

よる中華ランキング飯店編、いかがでしたでしょうか? 今回はFacebookの「いいね!」の数ランキングということで、特別な仕込みをしていただいた店や、新店などが上位に入ってきたようです。

今回も店舗紹介に加えて、編集部の独断にて「こんな方におすすめです」というコメントを記しましたので、店選びの参考にしていただけますと幸いです。

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「よる中華」は、80Cスタッフがディナーに食べた中華料理をFacebookでレポートしているものです。投稿はウィークデーの昼前後。80Cの中華画像で、みなさまの食べたい中華・好みの中華を見つけてくださいね。


Text & Photo 佐藤貴子

 


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