昨年8月に、神保町の「馬子禄 牛肉面」(8/22)をはじめ、現地系中華の2大メッカ、池袋では「火焔山 蘭州拉麺」(8/10)、西川口には「蘭州料理 ザムザムの泉」(8/25)と、本格的蘭州ラーメンを提供するお店が立て続けにオープンし、一躍人気料理として踊りでてきたのは、記憶に新しいところです。
その波は元祖中華料理のメッカの横浜中華街にもおよび、2か月後の10/10にオープンしたお店がこちらの「蘭州牛肉拉面 東珍味小籠包」です。
こちらが先発の蘭州ラーメン店とは違った個性を発揮しているのが、これまた昨年あたりから現地系中華マニアの間ではじわじわと注目されはじめてきた、「ビャンビャン麺」との2枚看板を打ち出しているところ。
そこで今回はこちらの「ビャンビャン麺」を食べに横浜中華街に行ってきました。
パソコンのフォントにも登録されていない難解な漢字「ビャン」を2回重ねた名前だけでも、かなりのインパクト。画数が多すぎで、何度書いてみても56画、57画、58画と諸説ある画数のどれが正しいのか全く分かりません(笑)
あまりの難しさに字書き歌まであります。
そして、さらに驚きなのが「麺=ひも状の食べもの」といった概念を根底から覆すようなその麺の太さ!幅10cm以上はありそうです。中国でも何度か食べたことがありますが、こちらのものが今までで食べたなかでも一番幅広ですね。
店員さんからは丼のそこに溜まったタレとよくかき混ぜてからお召し上がりくださいと言われるものの、超極太一本麺をキレイに混ぜるのはひと苦労。すすって食べることなど不可能で、もはや麺とは別ジャンルの料理に思えてきます。気持ち的には餅を食べたような感じです。
さらにこちらでは、「ビャンビャン麺」だけでも十分驚きだというのに、そこまでする必要があるのかというような超ド級のアレンジバージョンも提供されていました。
一杯10万円のビャンビャン麺!
その名も「ビャンビャン麺 佛跳牆(ぶっちょうしょう/フォーティャオチァン)」。価格はなんと驚きの10万円!
佛跳牆とは、フカヒレ、アワビ、ナマコ、伊勢海老などの高級食材をふんだんに使用した「修行中のお坊さんでさえ、その美味しそうな香りに、垣根を跳び越えて吸い寄せられてしまう」という由来を持つ福建省の高級スープ料理。それをわざわざ麺料理として提供してしまう意味とは一体何なのか?
さすがにこれは話題作りのための「幻の一品」なのではないかと思いきや、店員さんに尋ねると「一週間くらい前にでましたよ」とのこと。フカヒレだけでも1kg入っており、8~10人前くらいになるそう。
さすが日本一の中華街は、お店もお客さんも「ぶっ飛んで」ました。
蘭州牛肉面 東珍味小籠包 住所:神奈川県横浜市中区山下町139 ケンビル(地図) 電話:080-5077-7868 営業時間:11:00~22:00 営業日:月~水、金~日、祝日、祝前日 定休日:木曜日 |
text & photo 小杉勉