麻婆豆腐で五七五!第1回80C麻婆俳句大賞はこちらです!
第1回 80C(ハオチー)麻婆俳句大賞発表!
その辛さを、熱さを、シビレを句にしたためる、80C(ハオチー)主催の麻婆俳句コンテスト。8月19日(俳句の日)から10月2日(豆腐の日)までご投稿いただいた「麻婆俳句」はなんと全577句!
一次選20句を千野帽子さん、80C(ハオチー)編集部で行い、さらにその中から大賞を陳建一さん、千野帽子さんで決定。栄えある第1回麻婆俳句大賞の受賞作品を発表いたします!
大賞「最好(ズイハオ)」 2句(以下各賞50音順に掲載)
▲選句理由(千野帽子選)
予想どおり、季語がある句によいものが多かったし、予想どおり、麻婆の熱さ・赤さ・辛さ自体を句にしたものはどれもただの「あるある」でした。
ただしこの句だけはべつ。季語を使わずに熱さ・赤さ・辛さを正面からあつかって成功しています。受け狙いの大袈裟感も、この句では逆に茶目っ気になっていると感じました。麻婆たぎってます。
▲選句理由(陳建一選)
豆腐と肉の“合唱祭”という、言葉の響き、トーンがとてもよかったです。
審査員特別賞「好(ハオ)」 2句
▲選句理由(千野帽子選)
シュールな設定で、でも「そりゃそうだよね」と言わせる内容の脱力感が貴重。無駄に壮大なスケールも気持ちいい。
▲選句理由(陳建一選)
四川省の中でも楽山市は豆腐料理で有名な場所ですね。そんな四川の旅の思い出を「終わらせぬ」と旅の続きを日本のどこかで味わっている作者の姿が思い浮かびました。
中学生賞 2句
(今回中学生から329句の応募を受け付け、特別に設けた賞です)
▲選句理由(陳建一選)
祭笛という言葉が効いていますね。「麻婆祭笛」というメニュー名があっても面白いと思いました。
▲選句理由(千野帽子選)
「小鳥来る」は秋の季語。匙の上というミニマル世界から大空というマックス空間への視点の切り替えが好もしい句です。
オーディエンス賞 1句
(こちらのページで最も票を集めた麻婆俳句です)
▲編集部より
二席の句の得票数のほぼ倍という高評価を得ての受賞となりました。麻(マー)婆さんに尋ねているかのような、とぼけた味わいがありますね。
80C麻婆俳句大賞によせてこのたびは「麻婆」という兼題(テーマ)でたくさんの句をお送りいただき、本当にありがとうございました。 ここで発表された賞は、応募された577句の中から、一次選(千野帽子さん10句、80C編集部10句)を行い、その中から陳建一さん、千野さん、選者それぞれの感性で選んでいただいたものです。 想定外だったのは、中学生からたくさんのご応募をいただいたことです。そこで、当初は予定していなかった「中学生賞」を設けさせていただきました。こちらは千野さん、編集部がそれぞれ一次選に1句以上入れる条件で選句したところ、各2句ずつ、合計4句が予選通過。結果、中学生(川越市立福原中学校)の句が、陳建一さん選の大賞を獲得するという快挙!本当におめでとうございます。 麻婆は辛さ、熱さ、シビレ、旨みなどのさまざまな要素で、口の中にいつだってドラマチックな展開をもたらしてくれるもの。また、俳句的視点で見てみますと「麻婆」は「まあぼう」「まあぼ」と四音にも三音にもできる、包容力のある言葉でもありました。ぜひこれを機に、いろんな「麻婆」を体験していただき、その世界を舌で、言葉で味わっていただければ、我々としてこんなに嬉しいことはありません。 |
一次選通過作品(千野帽子選+80C編集部選)
★印は中学生です。
▼千野帽子選10句(一般より8句、中学生より2句)
スプーンの上に麻婆小鳥来る 林檎 ★
麻婆麺あるか?と男秋の雷 麻娘(マーニャン)
一皿の麻婆のために帰省せり 檀泥頭
月面で麻婆豆腐いつも暇 塔子
麻婆のひとくち三国志演義 十猪
地獄より掬ひし麻婆かもしれぬ 麻娘(マーニャン)
麻婆よ忘れたきこと何だつけ 隣安
無器用に麻婆つくる文化の日 秋心 ★
麻婆や旧制なんじゅっきだっけか 露草のゆび
麻婆でよかったと裾を拭いてあげる 裸馬
▼80C編集部選10句(一般より8句、中学生より2句)
家ごとに個性を競う麻婆かな 馬喧
麻婆を食して水の甘露かな 隣安
楽山の夏終はらせぬ麻婆よ 湯川漁太
麻婆の赤さで選ぶ昼餉かな 湯川漁太
くずれては白さのぞかす麻婆かな 磊らっく
トーン張り三時間後は麻婆だ 露草のゆび
麻婆の火薬となりし青山椒 檀泥頭
麻婆は五味八珍を探す旅 餓鬼夜悠
このドアを開ければ麻婆祭笛 孔泰 ★
麻婆や豆ふと肉の合唱祭 紙幣(しへい)★
※各賞受賞者には、個別に連絡させていただき、賞状を送らせていただきます。
※大賞受賞者には、赤坂四川飯店で、厨房で麻婆豆腐を一から作るところを見学できるスペシャル麻婆会を計画しております。