痺れる辛さがクセになる四川式火鍋。肉や海鮮、野菜やキノコを煮込んで、みんなでワイワイ鍋を囲めば、会話と共に箸も進みます。 そして最後の禁断の味が、それら具材の旨みが存分に溶け出したスープで作る〆の麺。その一杯が手軽に味わえるレシピを、「スーツァンレストラン陳」の菰田欣也先生に教わりました。
使う調味料は、火鍋の素(今回は中国四川省の『老四川』ブランドのものを使用)30g、老干媽豆豉油辣椒25g、 生姜みじん切り大さじ1/2杯、唐辛子粉13g、青花椒2g、豆瓣醤80g、氷砂糖40g。(麺3玉分)。まずはこれらを油で香りよく炒めることから始めます。
ここでのポイントは油。火鍋のスープを作る時、四川省ではコクを出すために牛脂を使うことが多いのですが、今回は麺と一緒に飲むスープとして使うので、白絞油大さじ2杯であっさり目に仕上げます。辛さを一段と増したい時は、辣油を使って炒めるとよいでしょう。
左が青花椒、右が一般的に流通している花椒。 青花椒は加熱すると、赤色の花椒よりもすっきりとした芳香が出せます。
スパイシーな香りが漂ってきたら、白湯600cc、毛湯1500cc、老酒大さじ3、胡椒を少々加え、弱火で10分程煮込み、卵2個を溶き入れたらできあがり。辛さを更にアップしたい場合は、朝天辣椒や辣油も一緒に煮込みます。
トッピングはさっとゆでた豚バラ肉と春キャベツ。仕上げに唐辛子粉や花椒粉をかければ、辛さレベルはマックスに。立ち上る四川の香りに、しばし日本にいることを忘れてしまいそう。
料理:菰田欣也( スーツァンレストラン陳)
撮影:2016年3月17日の 古樹軒の料理教室にて
中国語料理名:火鍋蓮白面(huǒ guō lián bái miàn / フォ グゥォ リィェン バイ ミィェン)
text 近江文代
photo 西田伸夫