「秋茄子は嫁に食わすな」ということわざがあります。
この解釈には「おいしい秋なすを嫁に食べさせてはもったいない」という説や、「秋なすはおいしいので、嫁が食べ過ぎると身体を冷やしてしまうから気を付けよ」などさまざまありますが、いずれにせよ秋茄子はおいしい。そんなイメージがありますよね。
事実、秋なすは夏に収穫されるなすとはちょっと違います。まず、夏のギラギラした日差しが弱まるため、皮が軟らかく、水分が多くて瑞々しい。さらに昼夜の寒暖差がでて、うまみや甘みがでやすいといわれます。
今回はそんな秋なすを使って、レンチンで手軽にできる四川風の中華おつまみ兼おかず、四川風なすの肉巻きをご紹介しましょう。

甜醤油と辣油が香る!四川料理の定番の前菜・雲白肉(うんぱいろう)インスパイア
四川風なすの肉巻きのベースになっているのは、四川料理の定番の前菜、雲白肉(うんぱいろう:云白肉:yúnbáiròu:ユンバイロウ)です。
雲白肉とは、ゆで豚(白肉:バイロウ:báiròu)を薄切りにしてきゅうりを添え、こなれた香辛料の香りと甘さが身上の甜醤油(てんじゃんゆ)をベースに、にんにくと辣油の効いたタレをかけた料理のこと。

また、蒜泥白肉(スヮンニーバイロウ:suànníbáiròu)といって、豚肉に同様のたれをかけ、すり下ろしたにんにくをたっぷり使った一品も姉妹料理といっていいでしょう。きゅうりに豚を巻き付けた、蒜泥白肉巻なんていうアレンジも見たことがあります。
そんな雲白肉のきゅうりをなすに変え、豚バラ肉で巻いたのが四川風なすの肉巻き。古樹軒の『あの成都で食べたゆで豚のたれ』を使います。

とろ~り秋なすと豚肉のコンビネーション!四川風なすの肉巻きの作り方
豚バラ肉をまとい、熱々のなすからジュワッと広がる風味は唯一無二! 味の決め手は、香辛料が溶け込み、熟れた甘みが後を引く甜醤油(てんじゃんゆ)。追って辣油の辛味、にんにくのコクがじわりと広がる、おつまみやおかずにぴったりの一品です。レンジ調理なので洗いものが少なく、ものの10分もあればできあがりますよ。
<四川風なすの肉巻き:材料(6個~8個分:2~3人分)>
なす(中くらい) 1本 ※小さいなすなら2本
豚バラ肉(薄切り) カットしたなすと同じ枚数
「あの成都で食べたゆで豚のたれ」1~2袋(1商品に小袋が2袋入っています)
青ネギや香菜(刻む) お好みの量
<作り方>
①なすのヘタの部分を切り落とし、実に縦に包丁を入れて、6分の1に切ります。小さいなすは4分の1に切ります。太めよりも、気持ち細めにするといいです。

②なすの皮に、斜めに隠し包丁を入れます。こうすると、口に入れたときになすの皮がつっぱらず、気持ちよく噛み切れます。細かく入れなくてもいいです。ただ、入れると入れないとでは違いますのでここはひと手間かけましょう。

③なすに豚バラ肉を巻き付けます。できるだけ全体が隠れるように巻いて、皿に並べます。

④ラップをかけて、電子レンジでなすがしんなりと軟らかくなるまで加熱します。概ね4分が目安です。


⑤ラップをはずし、「あの成都で食べたゆで豚のたれ」を上からかけます。

⑥刻んだ青ネギや香菜など、好みの薬味をかけてできあがりです!

すべてはなすの食感のために!ポイントはなすの太さと加熱時間
この料理は、脂をたっぷり蓄えた豚バラ肉の中で、蒸すように加熱されたなすのとろっとした食感が決め手。以下のポイントを抑えるとよりおいしくつくれます。
①なすを太く切り過ぎない。
4分前後のレンジ加熱で火が通るよう、大きななすを使う場合は6分の1、小ぶりのなすを使うときは4分の1にカットするとちょうどいいです。この記事ではちょっとなすが太めですが、これよりちょっと細くカットしてある方が、レンジ加熱で比較的短時間で軟らかくなるのでおすすめです。
②加熱時間に気をつける。
なすの太さに対して加熱時間が短いと、なすが生っぽくなります。太くカットした場合は長めに加熱すしますが、6分くらい加熱すると、なすから水分がでてきます。その場合は、皿に溜まった水分をある程度捨てた後、たれをかけてください。そうするとたれの味が薄まりません。
また、へたの近くは中心部より硬めの食感になります。気になる方はこの部分にも飾り包丁を入れるか、多めに切り落としてもいいでしょう。
③たれはなす1本に1袋が目安。
なすとたれのバランスは、なす1本にたれ1袋が目安ですが、なすの大きさ、お好みで調整してください。少ないたれでしっかり目に味をつけたいときは、肉を巻く前に、なすにごくごく少量の塩をまぶしてしておくと味が引き締まります。
とはいえ、たれは少ないより多めの方がおすすめです。皿にたまったたれに水餃子を絡めて、第二ラウンドを楽しんでも!


④にんにくをトッピングして蒜泥白肉(スヮンニーバイロウ)風に!
すり下ろしたにんにくや、叩き潰して粗みじんに刻んだにんにくをのせてからレンジで加熱すると、さらに香りとパンチの効いた風味になります。四川料理の蒜泥白肉(スヮンニーバイロウ)テイストを楽しむならこのアレンジで!

雲白肉インスパイアで秋なすの肉巻き。あっという間に現地テイストができあがる「あの成都で食べたゆで豚のたれ」が決め手です。ぜひ秋なすのおいしいうちにお試しください!
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「あの成都で食べたゆで豚のたれ」を使った麺レシピ
▶ランチ10分、四川の味!雲白肉拌麺(うんぱいろうばんめん)の作り方
▶なすが主役!翡翠なすと豚肉の冷やし麺 with あの成都で食べたゆで豚のたれ
RECIPE&TEXT&PHOTO サトタカ(佐藤貴子)