①TOP20 | ②印象的な店 | ③店選び | ④繁盛店の秘密 | ⑤消えた店 | ⑥まとめ
「ひる中華」繁盛店はココだ!
◆繁盛店は何が違う?
サトタカ:行ったら流行っててびっくりした店はどこですか?
コスギ:並んだのは、阿佐ヶ谷「希須林 小澤」、東日本橋「虎穴(フーシュェ)」、神田須田町「神田 雲林(ユンリン)」。
サトタカ:たしかに「神田 雲林」はすごかった。あのへんのお客さんはけっこう昼の出足が早いので、できることなら1時過ぎに行く方がよさそうですね。
あと、最近では「JOES SHANGHAI(ジョーズシャンハイ)銀座」です。久々に…っていっちゃなんですが、強い店のオーラをみた!と思ったわ。あと座談会にもご登場いただいた高木シェフの「馥香(フーシャン)」も出足が早い。それと並ぶ店といえば神田の「五指山」でしょ。店舗が狭いというのもありますが。
コスギ:「五指山」が一番待ちましたね。
内神田「五指山」の麻婆土鍋ご飯 900円(2013年9月3日掲載)
サトタカ:ランチが流行ってる店に共通するものってありますか。
コスギ:売りメニューがあることでは。「五指山」=麻婆、「ジョーズ」=小籠包、「虎穴」=担々麺。
東日本橋「虎穴-FU XUE-」の担々麺 800円(2013年4月25日掲載)
サトタカ:担々麺は強いよね。湯島の「阿吽」(休業中)、大塚「鳴龍」も担々麺で並ぶ店。
大塚「鳴龍」の担担麺750円(2013年4月1日掲載)
コスギ:ラーメン系は並びますよね。
サトタカ:「麺は人を動かす」の法則がありますから。担々麺五大陸の「たけくま」も流行ってるしなあー。
コスギ:赤坂の「Wakiya 一笑美茶樓」なんてどうですか。
サトタカ:平日昼は比較的ゆったりしてますよ。休日は予約で混んでますけどね。やっぱり“ハレの日の店”って印象が定着してるんでしょう。個人的には、平日ランチのふかひれパスタが超おすすめ。店で戻した原ビレを惜しみなく使っていて2000円(消費税5%時)。前菜とデザートと、こだわりの中国茶もつきます。
「Wakiya 一笑美茶樓」のふかひれパスタ(2013年7月22日掲載)
コスギ:話は戻りますが、ある味を求めて人が動く一方で、「神田雲林」や浅草橋の「馥香」は名物で動くって感じじゃないよね。やはりシェフの人気ですかね。
サトタカ:もちろんそれはあるでしょう。どちらの店もブログにランチスケジュールを載せていますが、おかげで近隣のオフィスワーカーはチェックしやすいし、食事の計画も立てやすい。もちろん遠方でわざわざ「ひる中華」に行く我々にもね。また、そこに「今週の麺」みたいな打ち出し方をされると、ああ、次これ食べたいなってリピートしようと思いますよね。
一般的に、昼と夜のお客さんは被らないという店は多いですが、この2店はランチを食べて、夜もいってみようかな…と思わせるものがあるかもなあ。ふと思ったけど「馥香」と「雲林」のオーナーシェフは師弟関係にありますね。流行る店づくりの源流は師匠にあったか。
コスギ:立地はどうかね?最近IBM横にできた中華は、結構繁盛してるんだよねえ。
サトタカ:昼は立地重要ですね。一方、夜はそうでもない。神戸の「老虎菜(ラオフーツァイ)」や、三河島の「艇家大牌檔(テイカダイパイトン)」など、行ってみると立地ではないと思わせられる。そして、昼やってないですよね、両店とも。
コスギ:結局、何でお客さんの心を掴んだか、ってことだよなあ。
サトタカ:ありそうなんだけどちょっと違う、そのちょっとの差が目に見えてある、文字でわかる、舌で感じられるっていうところなのかな。
ランチに限って言えば、近隣の客がリピートしたくなるメニューの見せ方、出し方と、立地のよさが流行る大きな要因と言えますね。
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