第213回「わかば食堂」(2019.5.22)
一日料理長は、日比谷「帝国ホテル東京 中国料理 北京」並木楓さん[23歳・料理人歴3年/群馬県伊勢崎市出身]でした。
女性の一日料理長として、8人目の登場となった並木さん。
元々は製菓をやりたくて調理師学校に進んだとのことですが、パン作りなどで小麦粉をこねる触感がダメと方向転換し、中国料理の道に進んだものの、結局点心を作っているという、小麦粉とは切っても切れない縁だった模様。
日頃は点心作りや、デシャップ、板場などをやっており、鍋は振っていないとのことで、慣れないオープンキッチンで、しかも限定数をオーバーして予備分まで販売するくらいたくさんお越しいただいたお客様の料理を作り、営業終了後はさすがに疲労困憊気味でした。
女性が少なく、男性でもなかなか続かず辞めてしまう若手が多い業界にあって、辞めたいと思ったこともあるけれど、辞めて他にいったところで、また一から性別に関係なく扱ってもらえる関係を築く苦労をしなければならない時間がもったいないし、まだ23歳と前途洋洋な若さにもかかわらず、「今から他にえらべる道もないので」との発言に、周りの親子ほど年の離れたスタッフ一同から「えー!」と突っ込まれていました。
将来は自分の店を持ちたいと言う人が多いなか、「社長になりたいです」と、一段階スケールの大きな夢も飄々と語っていました。

当日のメニュー

- 主菜
A:雲呑入りそば B:豚トロの味噌炒め 蒸しパン付き - 前菜
ピータンの香味油がけ 点心4種(肉焼売、蝦餃子、翡翠餃子、春捲) - スープ
鶏挽き肉の雲呑スープ - デザート
抹茶をかけた豆乳プリン
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text & photo 小杉勉