一日三度の食事の中でも、圧倒的に外食率が高まるランチ。その一食に中華料理への愛を託し、お昼に食べた中華を語るという、80C(ハオチー)のFacebookランチレポートが「ひる中華」です。
そこで頂戴した「いいね!」とコメント、シェア、リーチ数をポイントに換算にして、12月16日~1月15日に掲載したひる中華ベスト8を算出したのが当コーナー。さて、いつも応援してくださっている中華のプロや食いしん坊の皆様が「いいね!」と思ったランチとは…?

 

8位

鍛冶町「300円だんだん」のエビチリ定食500円
593ポイント

500円で鮮やかに裏切られる海老チリランチ

300円だんだん

「300円だんだん」は酒菜、点心、一品、麺飯に至るまで、いずれも300円で提供する激安中国料理店チェーン。ランチが500円ということは、基本的に昼も夜も一品価格はほぼ変わらないと言っていいでしょう。

店によって価格差の大きい海老チリを頼んでみると、盛りつけはこじんまりしているものの、プリッとした食感&厚みもしっかりした直径3~4cmの海老10匹入り。さらにごはんは大盛無料で、食後にミニ杏仁豆腐もサービスと、いい意味で裏切られました。

ランチタイムは16時までということで、神田界隈で昼時を外してしまった時にありがたいひる中華店です。

2014年1月14日掲載:コスギ訪問


 

7位

西新橋「味覚」の頂天石焼麻婆豆腐(普通辛)750円
610ポイント

麻婆豆腐という名の修行へようこそ

味覚

 

「味覚」はマスコミやグルメブログでも度々紹介される麻婆豆腐の有名店。前回激辛を注文したところ、食べ終えるまで1時間かかる修行となったため、今回は中辛を飛び越し、さらにランクを下げて普通辛の花椒多めという「おいしさ」を求めて注文してみました。

やってきたのは、一塊の豆腐が鎮座したボコボコと煮立った土鍋と、花椒粉の容器。要は自分で掛け放題にしてね、ということですね。

肝心の味ですが、やはり通常の店ならこれは激辛クラス。店員さんによると、「さらにランクを下げた“薄辛”が香辛料の味も分かっておいしい」とのこと。結局、普通辛でも薄辛でも「辛い」が標準で、甘口は存在しないことがわかりました。

2013年12月19日掲載:コスギ訪問


 

6位

神田神保町「川府(せんふう)」の塩漬唐辛子イカ炒め定食580円  676ポイント

泡辣椒(パオラージャオ)の炒めが定番ランチ

川府

 

「川府(せんふう)」は神保町すずらん通りの中ほどにある四川料理と刀削麺の店。こちらは定番の定食で、塩漬け唐辛子=泡辣椒(パオラージャオ)でクニュコリのイカ、キクラゲ、チンゲン菜を煽った一品です。

泡辣椒は発酵の作用により、辛さよりも酸味が強め。酸っぱくても、よくよく味わうとほのかな甘みも感じられるのは、日本人におなじみの漬物・梅干しに通ずるところがあり、これで炒めればごはんに合わないわけがない!という食材。

580円という低価格ながら、ごはん、スープがお替り無料で、デザートに杏仁豆腐付き。さらに中華冷菜、お粥、サラダ、フルーツ、コーヒー、レモンティーが無料セルフサービス。神田中華の懐の深さを感じるランチがここにあります。

2014年1月7日掲載:コスギ訪問


 

5位

西麻布「真不同(チェンプトン)」の日替わりランチ1200円
683ポイント

セレブトライアングルゾーン(仮)で味わう王道の広東料理

真不同

 

「真不同」は2013年12月初旬、「油断大敵教会」東京大公会議の会場となった店。広尾駅、表参道駅、六本木駅を結ぶセレブトライアングルゾーン(仮称)の真ん中にある、隠れ家風の広東料理店です。

写真は日替わりで、存在感のある大粒海鮮と油通しした野菜を、比較的辛味が立ったXO醤で煽った広東系王道の一皿。ランチは広東粥、点心、炒飯、麺、日替わりの定食とバラエティ豊か。特に点心は手づくりとあって、ジューシーで大ぶりの6種類を一同に満喫できます。広東LOVE!な方はぜひ。

2013年12月25日掲載:サトタカ訪問


 

4位

神田神保町「源来酒家」のチーズ入り汁無し麻婆麺1100円
706ポイント

名物の麻婆カレー麺に姉妹麺登場の衝撃

源来酒家

 

源来酒家といえば麻婆カレー麺。9~10月のひる中華ランキング1位を飾ったこの麺に、なんと姉妹味が登場していました。

テーブルに運ばれるや、土鍋の上に散らしたチーズをガスバーナーでボボボと燃やす、目の覚めるような火の儀式で洗礼で始まるこの麺はなんとなくイタリアン(そのまんまですね)。

チーズと麻婆の煮えたぎる海から麺を引きずり出せば、平打ちのフェットゥチーネの如き麺が登場。具には大根やキャベツも入り、妙にほっとする家庭料理的な味わいもあり、このまま進化すると中華ラザニアができそうな…!

ひとまず期間限定提供中とのことで、夜は1260円のところ昼は1100円。食べれば確実にあったまるメニューですので、この冬ぜひ。

2014年1月8日掲載:サトタカ訪問


 

3位

西新橋「香辣家(からや)」の蒸し鶏の麻辣ソースまみれ700円  711ポイント

旨辛香ばしいよだれ鶏で昼からひと痺れ

香辣家

 

7位の「味覚」から160mのところに、2013年11月19日にオープンした四川料理店。干鍋(ガングゥォ)などの新派四川料理も充実しており、ランチでも多彩な味わいが楽しめます。

こちらの「麻辣ソースまみれ」は通称「よだれ鶏」。辛さが倍返しされる熱々の激辛料理と異なり、辛いながらもすっきり爽やかな冷菜です。鶏肉の下には、モヤシ、なす、しめじなどの野菜がたっぷり。すりゴマや砕いたナッツをまとって香ばしさを増す、旨辛香ばしい一品に仕上がっていました。

なお、13時以降は2品選べるハーフ&ハーフセットを850円で提供。夜はオーダーバイキングあり、食事はもちろん、飲み会、宴会にも使えそうです。

2013年12月27日掲載:コスギ訪問


 

2位

三宿「新記 本店」の四宝飯980円
1054ポイント

スペアリブ、牛煮込み、叉焼、蒸鶏という四つの宝がてんこ盛り

新記

 

三宿交差点の角にある港式小吃(香港スタイルの軽食&一品料理)の店。オープン当初は殺風景な店内で香港麺を出すという怪しさ満点の店でしたが、約20年を経た今、休日は家族連れで大賑わい。潮州式の鹵水(ロウシュイ)につけたホルモンや豚足が3品1,000円など、つまみも実に充実した店となりました。

こちらの四宝飯は、スペアリブのトウチ風味、牛肉の煮込み、蒸し鶏のネギ生姜ソースがけ、叉焼、ザーサイを、甘めの醤油タレがかかったごはんにドドンと乗っけたどんぶり飯。名物・香港湯面の汁と同じ、白濁したスープがセットになっており、酒のつまみにも主食にも楽しめる一皿です。

ホールや厨房には威勢よく中国語(北京語)が飛び交っており、目を閉じればそこはまるで中国。旅情をそそる活気もろとも、料理と一緒に味わえます。

2013年12月16日掲載:サトタカ訪問


 

1位

水戸「鸞鳳(らんほう)」の海老のチリソース煮850円
1172ポイント

飄香(ピャオシャン)で腕を磨いたシェフが水戸で開業!

鸞鳳

 

「鸞鳳(らんほう)」は2012年3月末に茨城県庁前にオープンした四川料理店。80Cにいいね!していただいる唯一の茨城県内店舗(2013年年末調べ)ということで、行ってきました。

料理長の鈴木将史さんは、銀座「桃花源」、代々木上原時代の「飄香」を経て、「飄香」が麻布に移転する時、郷里茨城で独立した四川一筋の方。醤(ジャン)や香味油はもちろん、飄香で学んだ技術で豆板醤も手作りしています。

写真の海老チリは、海老×卵×トマトを組み合わせ、泡辣椒(パオラージャオ)を使ったフルーティー仕上げ。「塩気より香りを重視し、最初のひと口よりも、最後まで食べて、もうちょっと食べたいなと思う塩加減にしています」とのことで、どこか優しい味わいが持ち味。昼と夜で調味を変えている料理も多々あるそうで、今度は夜も行ってみたいと思います。

2014年1月15日掲載:サトタカ訪問


 

さて、今回のひる中華ランキングはいかがでしたでしょうか? 8店中、4店舗が四川料理なのは冬だからなのか、やはり辛いものには巻かれてしまうのか? 次号は厳寒の1~2月のランキングをお届けします。来月もどうかご愛読を!

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「ひる中華」は、80Cスタッフがランチに食べた中華料理を、Facebookで連日レポートしています。おひる前のお腹が空きそうな時間に更新していますので、中華画像を見ながら、食べたい中華・好みの中華を見つけていただけたら幸いです。みなさまも、どうかお近くにある気になる中華料理店のランチがあったら、ぜひ編集部までお寄せくださいね。


ポイントの算出方法
Facebookの「いいね!」「コメント」1件につき3ポイント、「シェア」等その他アクション1件につき3ポイント、リーチ(タイムラインに流れた数)を1ポイントとして換算し、その合計点で算出しています。みなさんの「いいね!」やコメントがポイント増に繋がります。


Text 佐藤貴子(ことばデザイン)
Photo 佐藤貴子(ことばデザイン)、小杉勉

 


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