2017年、80C(ハオチー)twitterアカウントのなかで、注目を集め、広く拡散された「つぶやきトップ10」を発表!

ランキングを見てみると、日本ではまだまだ知られてない中国地方料理や、ユニークな食材に注目が集まっている模様です。

※集計期間:2017年1月1日~12月26日

 

10位

【新店】10/10オープン「蘭州牛肉拉麺 東珍味小籠包」 26,066インプレッション

 

ビィァン

10位は店名に人気沸騰中の蘭州拉麺を掲げつつ、実は西安名物ビャンビャン麺が充実?と思わせる横浜中華街の新店がランクイン。焼き牛肉ビャンビャンメン、辛口ビャンビャンメンなどが食べられます。

ビャンビャン麺はゆでる直前に麺を引き伸ばして作られ、長く平たい形状から腰帯面(ベルト麺)の異名も。そして料理以上にビャンという漢字の画数の多さ(58画)がツッコミどころになりがち。

twitterのタイムラインによれば、西新井「琉帆〜RuPan〜」、伊勢佐木町「鳳凰楼」、大阪では「西安料理があるお店 朋友雑穀食府」、鳥取県三次市「中華麺厨房 好吃(ハオチー)」等でもBBMことビャンビャンメンを提供している模様です。

2017年10月16日掲載


 

9位

【よる中華】池袋「東方紅」で殺猪菜
29,875インプレッション

東方紅

殺猪菜(シャヂュツァイ)は直訳すると「豚殺し料理」。名前の由来は、東北の農村で旧正月の年越しに豚を屠り、肉や血などさまざまな部位を入れて煮込んだ鍋だから。

味の要は、中国東北料理に欠かせない、白菜を乳酸発酵させた酸菜(スヮンツァイ)。煮込めば煮込むほど豚の味わいが酸菜に染み、さらに酸菜と豚のうまみが春雨に染みと、すべてが鍋の中で好循環。

さらに饅頭や餃子をオーダーすれば、鍋を煮込みながら同時に蒸せるという合理性も見事。こちらの店では巨大な鍋がテーブルに埋め込まれており、最低4人以上で挑みたいところです。

2017年10月12日掲載


 

8位

【ひる中華】平井「西安料理 唐園」の羊肉泡馍(ヤンロウパオモー)900円 36,226インプレッション

唐園

羊肉泡馍(ヤンロウパオモー)は、馍(モー)と呼ばれる硬いパンのようなものを小さくちぎり、羊スープで煮込んでいただく西安名物。パサパサで限りなく水分の少ない馍が、スープに入ると滑らかなすいとんのようになります。

こちらの馍は発酵タイプのもっちり系で、微妙に食欲をそそる匂いあり。自分で馍をちぎることができ、羊と香辛料の効いたスープもエキゾチック。同じく西安名物の中華バーガー、肉夹馍(ロージャーモー)450円も食べられます。

2017年10月17日掲載


 

7位

【ひる中華】西大島「陽記」の腸粉セット850円
38,291インプレッション

陽記

香港や広東省でおなじみの腸粉と粥の専門店。腸粉とは米粉をベースにつくる蒸しクレープのようなもの。生地のつるりと滑らかな舌ざわりと、中に巻く具の歯ごたえやうまみ、甘めの醤油ベースのタレが口の中で一体となった瞬間、幸福が訪れます。

こちらの店の腸粉は一皿2本入。具は叉焼、牛肉、鶏肉、きのこ、玉子、海老、豚挽肉、牛腩(広東風牛バラ煮込み)の8種類で300円~350円。セットは2種類選択の4本入りで、前菜、サラダ、デザート付きです。

2017年8月25日掲載


 

6位

【ひる中華】西早稲田「天府惠」の油泼面(ニンニク風味のユーポー手工麺)760円 39,169インプレッション

天府惠

油溌麺(油泼面:ヨウポーミィエン)は、麺の上にみじん切りしたネギ、花椒粉、塩、粉唐辛子などの薬味と香辛料をのせ、煮え滾った油をジュッとかけて香りよく仕上げた汁無し和え麺。中国西北部でメジャーな食べものです。

ここではみじん切りにしたニンニクと唐辛子が印象的。麺は手打ちで2cmほどの幅広です。見た目は赤々として辛そうですが、混ぜて食べると爽やかなシビレを感じる麻辣味を感じました。

2017年11月16日掲載


 

5位

【新店】本日8/22オープンの蘭州拉麺「馬子禄 牛肉麺」(神田神保町)大盛況 53,182インプレッション

馬子禄 牛肉麺

今年は蘭州拉麺店が大ブレイク。蘭州拉麺とは甘粛省蘭州発祥の麺料理で、文字通り引っ張って伸ばして(拉)作る麺。「一清 二白 三紅 四緑 五黄」が基本形で、牛骨ベースの澄んだスープに、大根の白、辣油の赤、香菜の緑、拉麺の黄が見えるのが基本形です。

なかでも「馬子禄(マーズルー)」は、蘭州にある本店の味惚れ込み、現地で修行した日本人店主が凱旋オープンさせた店。中国でもこのニュースが報道されていましたね。

オープンからしばらくは大行列で早じまいが続いていましたが、12月の今も変わらず行列が。池袋の「極」や「火焔山」、西川口の「ザムザムの泉」などでも蘭州拉麺が味わえますが、この勢いはしばらく止まらなそうですね。

2017年8月22日掲載


 

4位

【食材狩人】青山椒の香りのライムが登場!?
59,327インプレッション

フィンガーライム

見た目は小さなきゅうりのようで、断面をカットすると、とびこのような果肉がぎっしり!実はこれ、ライムのひとつでフィンガーライムと呼ばれるもの。品種によってはグリーンだけでなく、ピンク色の果肉もあり、ビジュアルも食感もユニークです。

香りはフレッシュな青山椒にも似ており、スパークリングドリンクに入れたり、冷菜やデザートにも使えそうな食材。パーティーフードにもいいですね。1本あると夢広がります。

【紹介ページ】
【食材狩人青花椒の香りのライムとは?

2017年8月30日掲載


 

3位

【よる中華】高田馬場「馬記 蒙古肉餅」
81,424インプレッション

馬記 蒙古肉餅

炭水化物と羊が好きな方にとってここはパラダイス!店名にも掲げる「肉餅(ロウビン)」とは、小麦粉の生地で羊肉や牛肉を挟み、香ばしく焼いた餅(ビン)のこと。

餅の中には熱々かつジューシーな挽き肉が詰まっていて、宅配ピザの中サイズに匹敵する、食べごたえのある大きさというのも嬉しいところ。小麦粉系では羊肉×人参、ニラ×餃子という中国北方を感じる餃子も必食です。

大勢ならオーダー必須なのが、卓上ロースターで炙りたてを楽しめる、蒙古烤羊腿(羊もも肉の炙り焼き)。やかんでたっぷり出てくるモンゴルミルクティーも特徴的で、マイルドな中にやや塩気が効いた味付けが羊肉によく合います。

2017年8月28日掲載


 

2位

【新店速報】新松戸駅前徒歩30秒に北ウイグル家庭料理「ローズ ジャンケン ケバブ」がオープン 191,533インプレッション

ローズ ジャンケン ケバブ

さらにディープに、2位は北ウイグル家庭料理。店主は少し行ったらカザフスタンだという新疆ウイグル自治区の北部出身。メニューにはケバブもありますが、羊肉串や黄麺、ウイグル拉麺なども。

店名の由来は、ジャンケンで買ったら大盛りやソフトドリンクやサワー半額などのサービスがあること。豚足ならぬ「ラムひづめ」なんてメニューもあります。

2017年9月1日掲載


 

1位

【新店】西大島に先月、日本人店主の腸粉・粥専門店「陽記」がオープン 571,850インプレッション

陽記

そして1位は、7位の食レポでも登場した腸粉と粥の専門店「陽記」開店のニュースでした!

実はオープンしたばかりの時は空いていた同店。このツイートが、50万インプレッション超えの大ブレイクで、その後数日はお客さんが続々来店。食材品切れのため、閉店時間繰上げが続いた模様です。

2017年8月24日掲載


いかがでしたでしょうか。今年のtwitterは中国地方料理、その中でも麺や点心などの小吃(軽食)に注目が集まった印象です。

時代の流れを感じるのは、現地にいかないと食べられないような料理が、今や東京のマチナカや郊外で食べられること。数年後には、中国全省、全自治区、全直轄市の料理が日本で食べられるようになっているかもしれませんね。


Reserch 小杉勉
Text 佐藤貴子
Photo 小杉勉(1,5,6,7,8)、中川正道(2)、佐藤貴子(3,4,9)