今年の秋冬は家でも火鍋!80C編集部とシェフ、羊齧協会で、各社が発売する火鍋の素を食べくらべました。 |
家でも手軽に麻辣火鍋!火鍋の素をお取り寄せ
寒くなると盛り上がってくる“鍋欲”。中華で鍋というと、辛い「火鍋」を思い出す方が多いかと思いますが、昨今、家でその味を手軽に楽しめる「火鍋の素」が複数出揃ってきています。
そこで80C(ハオチー)編集部では、ラムに強いグローバル食肉企業、エスニックフードメーカー、中国に本店を構え、日本でチェーン展開する火鍋専門店、3つの「火鍋の素」を食べくらべ。
それぞれの火鍋の特徴をご紹介するとともに、火鍋に合う羊肉、火鍋に加えて楽しめる具や調味料をご紹介します。
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火鍋底料(火鍋の素)の違いを知ろう!
今回80C(ハオチー)が取り寄せた火鍋の素は以下の3種類。
左:アライドコーポレーション「四川料理しびれ王 しびれる四川 火鍋」
中:小肥羊「小肥羊火鍋スープ」
右:アンズコフーズ「ラムしゃぶ火鍋の素」
左と右は常温品でスーパー等で購入、中央は冷凍品で通販で購入できます。まずは、それぞれの特徴と中身をご紹介していきましょう。
とことん「しびれ」にこだわる!エスニック食材メーカーの「しびれ王」シリーズ
力強い筆文字で「火鍋」と書いてある左のパッケージは、「タイの台所」でおなじみ、エスニックフードメーカー・アライドコーポレーションの今年の新作。2015年の9月に発売した「しびれ王」シリーズより、「四川料理しびれ王 しびれる四川 火鍋」です。
名前にも掲げているように、この商品のウリは「しびれ」。その決め手は四川省漢源(かんげん)特産の花椒で、パッケージ左下に記載されている「しびれ度」は5段階評価中4。
さらに1年熟成のピーシェン豆板醤を使用しており、「弊社最強開発チームが度々中国に渡り、四川の味を追求しました」と広報の櫻中さん。これからじわじわと全国のスーパーに並び、日本列島に痺れを効かせていくであろう注目商品です。
内容は1袋で2~3人前。豆板醤色の右の袋が「火鍋の素」で、原料は、唐辛子と花椒を使った香味油と、豆板醤、醤油、唐辛子、魚醤、にんにくなど。左の袋は「火鍋用ゴマダレ」で、こちらもシビレを効かせたもの。さらに銀色の小袋「しびれ王スパイス」の中には、大さじ1杯ほどの花椒が粒のまま入っています。
薬膳系紅白火鍋を自宅で!2色鍋まで丸ごと買える「小肥羊(シャオフェイヤン)」
次いで中央は、日本にしっかり定着した感のある中国薬膳系火鍋の専門店・小肥羊(シャオフェイヤン)の「小肥羊火鍋スープ」です。
発送は冷凍で、希釈式やレトルトにはないスープのフレッシュ感を重視。レストランと同じく、麻辣(マーラー)スープと白湯(パイタン)スープがあります。
こちらは注文の仕方によって、いろんな楽しみ方もできます。例えばスープは赤白どちらか片方だけ選んでもいいですし、火鍋専門店でおなじみの、中が2つに分かれた「2色鍋」も販売。今回はその特色をしっかり味わおうと、2色のスープと2色鍋、まるごと火鍋を楽しめるセットを手配しました。
内容は3~4人前。「麻辣スープ」には棗(ナツメ)とゴマ、「白湯スープ」には棗[ナツメ)、龍眼、ごま、茴香(ウイキョウ)、クコの実と、それぞれ違った乾物を加えて煮込みます。
いずれのスープも、隠し味に「かつお風味調味料」が加えられているのもポイント。2色鍋は店で使用している直径28cmのステンレス製。これさえあれば、いつでも家で2種類の鍋スープが楽しめます!
ラム肉をおいしく食べるためのスープが決め手!グローバル食肉企業の「火鍋の素」
最後は右端、燃えたぎる炎を「火鍋」という文字でトリミングしたパッケージは、ニュージーランドの大手食肉企業・アンズコフーズが発売する「ラムしゃぶ火鍋の素」です。
実はこちら、もともとはジンギスカン文化の根付く北海道で、スーパーでパックされた羊肉のおまけとしてつけていたものだそう。それが「あまりに『このスープはどこで買えるの?』と問い合わせが多いので、スープ単体でも商品化したいきさつがあります」と話してくれたのは、広報マネージャーの高橋さん。
ニュージーランドといえば羊肉の主要な産地。日本はオーストラリアに次いで、同国の羊肉を多く輸入しており、そのおいしい食べ方として「火鍋」を提案している商品です。
内容量は2~3人前。赤と白のスープが入っており、これをひとつの鍋で合わせて煮込むスタイルです。
外袋を開けるなりおいしそうな香りを放つその正体は、袋に入った「香味素材」。棗、クコの実、花椒、クミン、ナツメグ、クローブ、輪切り唐辛子が入っており、不織布の袋の中にこの素材を詰め、スープとともに煮出していただきます。
家火鍋食べ比べ!MEMBER紹介
こうして3メーカー4種類の「火鍋の素」が揃ったところで、火鍋スープを鍋に注入。辛さ、シビレ、旨み、塩気、汗かき度などをチェックしながら、楽しくおいしく家火鍋を食べ比べるのは、こちらのメンバーです。
水岡孝和
南方中華料理 南三(みなみ)オーナーシェフ
ヌーベルシノワの「A-Jun(現在は閉店)」、ミシュランの星に輝く「御田町 桃の木」を経て、中国郷土料理と中国地酒が楽しめる「黒猫夜」へ。赤坂店勤務時、より深く中国料理を学ぼうと1年間台湾に留学。帰国後は六本木店に入り、度々現地に渡っては食材と料理を追及。銀座店は立ち上げから参画し、料理長として同店を人気店へと導く。2016年春、7年勤めた黒猫夜を退職し「蓮香」をサポートしながら開業準備。2018年5月「南三」を開業。(2018年11月26日更新)
菊池一弘
羊齧協会 主席
北京で過ごした学生時代、週に2回は50元(当時の価格で600円)で火鍋を食べていたという現地系火鍋玄人。80Cでは羊フェスタ、おすすめ中華系羊料理店といったコンテンツでもおなじみ、羊料理の指南役。
杉本利香
羊齧協会 接遇班隊長
持前のキャラクターで周りを笑顔にしてしまう特技あり。家火鍋経験は今回が初。宴会リテラシーの高さと主婦歴20年ウン年のキャリアから、家火鍋の魅力と利便性について語る。
コスギ
株式会社 中華・高橋 80C(ハオチー)担当
80C(ハオチー)編集部。twitter中の人。「ひる中華」「わかば食堂」「80Cテレビガイド」などを担当。しばしば麻辣系の定食を食べているため、ここ数年で飛躍的に麻辣感度が磨かれた。
サトタカ
80C(ハオチー)編集
この日の家火鍋ホステス。80Cでは企画、編集、取材記事等を担当。20代後半で中国料理にはまり、以来中国料理を中心としたコンテンツを企画・制作している。