店頭のランチサンプルが気になりつつも、その時は別のお店に行ってしまったのですが、やっぱり気になったので、再度出直していただいてきたのが、写真右側の鴨血粉絲(ヤーシュェフェンスー)。
鴨血は、血という字面と、レバーっぽいのかなという先入観で以前は避けてきましたが、麻辣燙に入っているのを食べてみたところ、全然血の臭みはなく、プリンとした滑らかな食感に、一気に食わず嫌いだったのがぶっ飛んでしまったという、私のお気に入りです。
地下への階段を進むと、店内はほぼ中国人のお客さんばかりですが、豊富なランチ定食には日本語も併記してあるのがありがたい。
項目を数えただけでも、500円~880円のものまで31種類。中には味付けを選べるものもあるようなので、さらにバリエーションが広がりますね。
いろいろと目移りしてしまいますが、今回はお目当ての鴨血粉絲を注文。
胡椒っぽい辛さの効いたスープが、太めのモチモチした食感のハルサメ(粉絲)に絡みます。
レンゲで具を持ち上げると、鴨血以外にもいろいろと具だくさんなことが分かります。
ぱっと見は同じような色味をしていますが、写真手前のつるんとした感じの鴨血とは別に、グレーがかった色味のものも。
弾力があってシャクシャクとした食感のこちらは、砂肝(鸭胗)でしょうか。むしろ、こちらの方が多いくらい入っています。
他にも燻製香の感じられるようなこちらのお肉は、合鴨スモークでしょうか。
中国版wikipedia『Baidu百科』で鴨血粉絲を検索してみると、どうやら南京の名物料理とのこと。
鴨血以外にも、やはり鴨胗(砂肝)や、鴨肝(レバー)、鴨腸など、鴨の内臓系満載のスープでした。
そして、南京といえば、北京ダックが生まれる元になったと言われる料理、南京ダック(塩水鴨)も有名な、鴨料理の本場。
先日ご紹介した南京のお隣、揚州の超絶技巧の高級鴨料理、三套鴨(サンタオヤー)は、なかなか食べる機会に恵まれることは難しそうですが、こちらの鴨尽くしのスープは、お手頃にいただけるので、ありがたいですね。
聚香園 住所:東京都新宿区百人町1-18-8 大久保角ビルB1(地図) アクセス:JR 御大久保駅 北口 徒歩1分 |
text & photo 小杉勉