2017年、80C(ハオチー)で最も検索された中華的ワードベスト10を発表!これを追えば、今、中華の何に注目されているかがわかるかも…?

 

10位

「茶禅華(さぜんか)」

 

登場するなりミシュラン2つ星!
中華好き以外にも注目されたハイエンド中華

茶禅華
茶禅華

10位は2017年2月のオープン以来、食通を唸らせ、メディアを賑わせ、ミシュラン初登場で2つ星に輝いた「茶禅華」です。

シェフは中国料理と日本料理の名店で修行された川田智也さん。中華と和食、それぞれの技を生かした料理は、従来の中華好きに限らず、広くグルメ層をトリコにし、SNSでも話題になりました。

ドリンクはペアリングがおすすめ。アルコールのみならず、ティーペアリング、さらに両方のミックスペアリングも。料理と合わせれば、ノンアルでもその世界に酔いしれること間違いなし、ここぞいうときに予約して出かけたいお店です。

 

茶禅華(さぜんか)」

>【業界人の耳より情報】茶禅華(港区・南麻布)(2017.2.9up)

 


 

10位

「油淋(ユーリン)」

 

油淋鶏(ユーリンチー)の油淋とは?

油淋鶏
油淋鶏

10位タイは、中華の専門用語を解説する「中華メニューの解読法」コーナーより「油淋(ヨウリン)」です。

「油淋」は中国料理の技法のひとつで、代表的な料理は「油淋鶏」。日本語名称はユウリンチーですが、中国語ではヨウリンジー。

鶏の唐揚げに甘酢ソースがかかっている…、日本ではそんな雰囲気の料理ですが、中国ではそうとも限りません。ページでは、その語源とともに「油淋」をご紹介しています。

 

「油淋(ユーリン)」

>【中華メニューの解読法】油淋(2012.5.11up)
>【家で中華】雲林式油淋鶏(2017.3.14up)

 


 

9位

「イチリンハナレ」

デートに使えるオトナの中華!
鎌倉の日本家屋で非日常感を堪能

イチリンハナレ
イチリンハナレ

9位は2017年5月、築地の超人気店「一凛」が鎌倉の古民家に“ハナレ”を開業したニュース。場所は鶴岡八幡宮から徒歩圏内にある閑静な住宅地。庭園を擁する日本家屋をまるごと店にしており、非日常的なくつろぎに浸るのにぴったりの空間です。

料理は築地と比べると“よそゆき”なテイストですが、パワフルな食材の魅力が行かされており、食後に「中華食べた!」という満足感へと導かれること間違いなし。鎌倉でデートするなら、予約して損はありません。

 

「イチリンハナレ」

>【業界人の耳より情報】イチリンハナレ(神奈川県・鎌倉市)(2017.5.11up)

 


 

8位

「はしづめ」

ゴボウや花椒を練り込んだオリジナル麺がおすすめ!
新しい中華麺の世界がここに

原宿はしづめ
原宿はしづめ

8位は「はしづめ」がランクイン。老舗製麺会社、橋爪製麺が運営するレストランで、2017年12月現在、広尾、青山、原宿と三店舗を構えています。

広尾は今年『ミシュランガイド東京』のビブグルマンを獲得したシンプル&カジュアルな店。青山は古民家レストランでおまかせコースのみ。原宿は“蕎麦前”をコンセプトにした新店と雰囲気はそれぞれ。

すべてに共通するのは、ラーメン店にも中国料理店にもない、新しい中華麺の楽しみ方です。特にゴボウや花椒を練り込んだ麺は「はしづめ」オリジナル。麺好きはぜひ押さえておきたいところです。

 

「はしづめ」

>【業界人の耳より情報】青山はしづめ(港区・青山)(2015.5.12up)
>【業界人の耳より情報】原宿はしづめ(渋谷区・神宮前)(2017.5.17up)

 


 

7位

「獅子頭(シーズートウ)」

中はふわふわ!大きな肉団子

獅子頭
獅子頭

7位は「中華百科」と「家で中華」の両方でご紹介している「獅子頭(シーズートウ)」。ひと言でいうと大きな肉団子で、ハンバーグが好きな日本人には、グッとくる中国名菜です。

その歴史は隋の時代までさかのぼると言われますが、それも納得。名菜はおいしいからこそ、時代を超えて受け継がれてきたのです。

肉団子の中身は、肉だけの場合もあれば、上海蟹を混ぜ込むことも。80C(ハオチー)では、そんな料理の由来やうんちく、作り方のコツをご紹介しています。

 

「獅子頭(シーズートウ)」

>【中華百科】獅子頭(2012.6.19up)
>【家で中華】獅子頭(2017.9.19up)

 


 

6位

「麻辣(マーラー)」

花椒と唐辛子が織りなす中毒性の高い味

陳麻婆豆腐
成都の陳麻婆豆腐(2007年7月撮影)
陳麻婆豆腐
(2017年1月撮影)

花椒のしびれ「麻(マー)」と、唐辛子の辛さ「辣(ラー)」を掛け合わせたのが「麻辣(マーラー)」。「まーらー」と書いて「麻辣」と一発変換される方は、きっと四川料理好きですね。

麻辣が味わえる代表的な料理は、日本で圧倒的な知名度がある麻婆豆腐。花椒の種類や唐辛子の種類、それらの加熱方法によって、その香りや辛さは大きく異なります。

麻辣とひと口にいってもさまざまな料理があり、麻婆豆腐ひとつとっても店によって個性があるため、麻婆豆腐を食べ歩く「全マ連」や、麻辣味を愛す「麻辣連盟」など、有志の集いが次々できるのもうなずけるところです。

 

「麻辣(マーラー)」

>【中華メニューの解読法】麻辣(2012.9.6up)
>【中華愛な人々】全日本麻辣党(現「全日本麻辣連盟」)結成イベントレポート(2016.11.14up)

 


 

5位

「皮蛋(ピータン)」

白身は透明、黄身はグレー。それでも鳥類の卵です。

皮蛋
皮蛋

5位は鳥類の卵を熟成させてつくる皮蛋(ピータン)がランクイン。そのほとんどはアヒルの卵ですが、鶏卵やウズラなどでも作られています。

中国にいくと地域によってバリエーションがありますが、日本では台湾産と青島産がメイン。黄身がどろりと流れ出る軟芯タイプと、固まっている硬芯タイプがあり、前者はそのまま、後者は炒め物などにも適します。

そんなピータンのうんちく満載なのが「中華百科」のピータン。「家で中華」のページでは、ピータンを使ったさまざまなレシピをご紹介しています。

 

「皮蛋(ピータン)」

>【中華百科法】皮蛋(ピータン)(2012.5.11up)
>【家で中華】鶏もも肉とピータンのピリ辛炒め(2012.12.5up)
>【家で中華】ピータン入り麻婆豆腐(2013.2.1up)
>【家で中華】烏骨鶏のピータン豆腐 青菜のマカロン風 8年熟成の黒酢ジュレ(2016.6.22up)

 


 

4位

「フカヒレ(ふかひれ)」

ふかひれはなぜ高級なのか?その製造プロセスを追う

フカヒレ
フカヒレ(原ビレ)

ふかひれは誰もが認める中華の高級食材。鮫のヒレを乾燥させて作られ、おなじフカヒレでも胸びれや尾びれ、背びれなど部位によって食感が異なり、さらに鮫の種類によっても特性が変わります。

80C(ハオチー)を運営している中華・高橋は、気仙沼にふかひれの生産工場、中華高橋水産を擁していることもあり、80Cではふかひれの生産現場にがっつり入り込んだ記事があります。

おすすめは、めったに見ることができない鮫の水揚げシーン船頭さんのインタビュー。1匹の鮫がふかひれになるまでのシリーズ記事、ぜひお楽しみください。

 

「フカヒレ(ふかひれ)」

>【食材狩人】ふかひれ(宮城県気仙沼)シリーズ全11回
>【家で中華】ふかひれコラーゲンたっぷりサンラータン(2013.4.18up)
>【業界人の耳より情報】招福門(横浜中華街)「ふかひれが麺になる?」(2012.7.23up)

 


 

3位

「ミシュラン」

2018年の中華は、二つ星からビブグルマンまで26店舗を掲載!

ミシュラン

3位は毎年12月に発表している『ミシュランガイド東京』の中国料理掲載店がランクイン。

80C(ハオチー)では毎年チェックしておりますが、2016年版は19店舗、2017年版は21店舗、そして2018年版は26店舗と順調に増加中。新たに追加された店は、続くページでチェックしてみてくださいね。

 

「ミシュラン」

>【うまいもの手帖】『ミシュランガイド東京 2018』中華掲載店リスト(2017.11.29up)
>【うまいもの手帖】『ミシュランガイド東京 2017』中華掲載店リスト(2016.11.30up)
>【うまいもの手帖】『ミシュランガイド東京 2016』中華掲載店リスト(2015.12.05up)

 


 

2位

「牡蠣(かき)」

オイスターエキス、干し牡蠣、生牡蠣。
三者三様の魅力を知る

牡蠣
干し牡蠣

毎年9月から2月くらいまでよく検索されているの「牡蠣」。80C(ハオチー)では、オイスターエキス、干し牡蠣、生牡蠣と、それぞれにフォーカスした記事をご用意しています。

オイスターエキスは、広島産牡蠣100%の濃縮調味料。干し牡蠣は中国の春節(旧正月)の料理に用いられる縁起のいい食材。生牡蠣は、まさに今の季節に食べたい豆豉(トウチ)炒めのレシピをご紹介。読めば牡蠣に詳しくなること請け合いです。

 

「牡蠣(かき)」

>【食材狩人】オイスターエキス(広島県広島市・江田島市)シリーズ全8回
>【うまいもの手帖】生牡蠣のトウチ炒め(2013.2.2up)

 


 

1位

「火鍋(ひなべ)」

外でも家でも麻辣火鍋ができる時代が到来!
目指すは日本中華のニュースタンダード!?

火鍋

そして今年の検索ワード1位こと「80C流行語大賞2017」は火鍋でした!

ちなみに昨年の1位も火鍋。背景を探ると、以前よりチェーン展開している火鍋専門店「天香回味」や「小肥羊」が10年以上営業を続けていることに加えて、四川料理店が冬だけ麻辣火鍋の営業を開始したり、家庭用の火鍋の素が発売されたりと、食べる機会が広がっていることが挙げられます。

また、今年は火鍋伝道師・菰田欣也さん率いる「ファイヤーホール4000」も話題に。そう、火鍋はバリエーションを広げ、じわりじわりと一般化しつつ、日本の鍋マーケットを熱く燃やしている存在なのです。

一方で「火鍋を食べたことがない」という方も少なくないため、これからさらに広がる可能性は大。よだれ鶏に次いで、日本の中華メニューのニュースタンダードとなる日も近いかもしれません。

 

「火鍋(ひなべ)」

>【中国菜的自由研究】「家火鍋食べくらべ」シリーズ全4回
>【中華好き人口を 増やす会】第1-4回:おこげ・火鍋談義(2012.5.16up)
>【うまいもの手帖】オールドファッションな火鍋を楽しむ(2014.2.14up)
>【家で中華】四川火鍋麺(2016.5.19up)

 


 

▼80C流行語大賞とは?
2017年1月1日~12月24日に、80C(ハオチー)で検索されたワードのランキングです。牛、豚、羊、鶏など、中国料理的特徴が特定できないワードおよび80C(ハオチー)の媒体名は除外し、中国料理に関する検索ワードであると編集部で判断できたものをピックアップしています。

 


Research 小杉勉
Text 佐藤貴子
Photo 小杉勉、佐藤貴子