おうちで台湾家庭料理を楽しもう! たまごと菜脯でつくる菜脯蛋(ツァイプダン)のレシピ
塩漬け干し大根の菜脯(ツァイプ)と、たまごを一緒に焼いた菜脯蛋(ツァイプダン)は、台湾を代表する家庭料理のひとつ。
菜脯、葱、たまごを混ぜて焼くだけですが、菜脯の絶妙な塩加減や食感によって、味わい深いものとなります。菜脯が手に入ったり、自作したら、ぜひ作ってみてくださいね。
分量(直径20cmのフライパン1枚分) 菜脯 20~30g 青葱(小葱)20g たまご 2個 白胡椒 ひとつまみ 塩 ひとつまみ サラダ油 大さじ2 |
<作り方>
[1]菜脯を塩抜きする
水に5分ぐらいつけて塩を抜きます。既製品はかなり塩辛いものもあるので、様子を見つつ塩加減を調整します。前ページでレシピをご紹介した菜脯は塩味が穏やかなので、表面を洗う程度にすすげばOKです。
[2]菜脯を荒みじん切りにして、から煎りする。
刻んだ菜脯をフライパンで乾煎りし、軽く水分を飛ばします。香りがでてきたら、フライパンから取り出します。
[3]材料を混ぜ合わせる。
菜脯、たまご、ねぎ、白胡椒、塩をボウルに入れ、小さな泡がたつぐらいに菜箸で混ぜます。
[4]フライパンに生地を流して焼く。
フライパンにサラダ油を入れ、3を注ぎ、上から菜箸で円を描くように軽く混ぜます。卵が焼ける香りが立ってきたら、裏返してもう片面を火を通したらできあがりです。
代用は「いぶりがっこ」で。おろしにんにくや干しエビでアレンジも!
菜脯蛋を作って食べたいけれど、菜脯がどうしても手に入らない…。でも、似たものを作ってみたい。そんなときは、秋田名産のいぶりがっこで代用するのもアリです。というのも、在日台湾人の方が菜脯の代わりに、いぶりがっこを台湾式のスープに入れていたのです。
日本のレシピでは、切り干し大根や沢庵で代用しているものもよく見ますが、これらはやはり別物かと。菜脯といぶりがっこの食感や味わいは同じではありませんが、奥行きのある複雑な味わいを描くなら、おすすめの食材です。
また、菜脯蛋を作るときに、油を多めに入れてカリッと香ばしく煎り焼きにしたり、ラードを使ってコクを出しながら焼くアレンジもおすすめ。好みでにんにくの摺り下ろしや、戻した干しエビを加えてもおいしいですよ。
これぞごはんの友! ピリ辛で箸が止まらない「辣菜脯(ラーツァイプ)」の作り方
もうひとつ、菜脯を使ったおすすめの品が辣菜脯(ラーツァイプ。辣炒菜脯、辣炒蘿蔔乾とも)です。辣菜脯は、刻んだ菜脯に、にんにく、唐辛子、豆豉(半乾燥品)、酒、塩、胡椒を加えて油で炒めたもの。辛いものが大好きな方に特におすすめしたい、おかずになる漬物です。
家で作るとしばらく換気が必要になるほど部屋に匂いが充満しますが、クセになること間違いなし。菜脯も菜脯蛋も辣菜脯も、作り方はそれほど難しくないので、ぜひ挑戦してみてください。
参考資料
◆客家の漬物について
全国漬物探訪|第39回 台湾・後編 「客家人が作る伝統的な漬物とその料理」
◆菜脯蛋の基本的な作り方や、昔ながらの伝統的な作り方(YouTube)
Ting’s Bistro克里斯丁|50年前的正宗經典臺菜「菜脯蛋」原來長這樣 圓圓飽滿吃得到肉味|克里斯丁-差別在哪 Feat.米香
◆菜脯の作り方(YouTube)
豫魯小學堂|日曬蘿蔔乾、自己曬超簡單、不用擔心防腐劑超標
◆辣菜脯の作り方(YouTube)
楊桃美食網|【1mintips】辣炒蘿蔔乾,一個撇步大成功!真的太好用,一次多炒冰起來。泡麵水餃炒菜炒飯,加一點,新手做菜第一次就成功!
TEXT&PHOTO:はっしー
学生時代に中華圏の近代史を学び、中華POPSを愛聴。上海および香港在住を経て、現在は日本在住。中華料理は食べる専門だったのが、作るほうにも目を向けるようになったのはここ数年。上海界隈から南の沿岸部、香港、マカオ、台湾の味が好み。>過去記事はこちら