2023年の中秋節は2023年9月29日(旧暦の8月15日)。2024年は9月17日です。中華圏における中秋節は季節の大切なイベント。多くの方は、その前後を合わせて休みを取る方も多く、街は飾りつけなどで華やかな雰囲気に包まれます。

台湾の中秋節は、親戚や友人と送り合ったり、勤め先からもらったした中華菓子を“一家団欒”で食べる伝統的な風習があります。また、若い人たちはお月見しながらBBQをしたり、焼肉屋さんに行くこともあるようです。

2023年「台湾土産を食べる会」で集まった中華菓子。

同世代の台湾の友人に聞いてみると、「最近はカロリーが気になるから、月餅は会社からもらうぐらいで、自分ではあまり配ってないかな」とリアルな話も。

日本では決まった時期に決まった食べものを会社が配ることはなかなかないと思いますが、中華圏では勤め先や取引先からもらえるものに、月餅があるのが面白いですよね。

しずく形の台湾文旦は縁起物のフルーツ。

また、台湾の中秋節にはもうひとつ、大切な風習があります。この季節に美味しくなる台湾文旦を飾ったり、贈りあったり、食べたりすることです。

文旦売場。台北の市場にて、2023年のものです。photo by yao

文旦は、子供や子宝に関する縁起担ぎの果物で、台南の麻豆文旦が有名。なかでも樹齢50年以上の樹木からとれる文旦は、老欉文旦や老欉柚子と呼ばれ、さらにありがたいものに。いい文旦を産地から取り寄せるのも盛んです。

台湾文旦は、日本でもここ数年手に入りやすくなっており、中華食材店やスーパーで見かけるようになりました。2023年はすでに申込みが終わっているところもありますが、台湾の果物を扱っているオンラインショップや、楽天市場、AmazonなどのECサイトで注文できます。

次のページでは、中秋節によく食べられている中華菓子をご紹介します。

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