5位|台湾牛肉麺ってどんな味?都内で楽しむ台湾牛肉麺3選&知っておいしい基礎知識

中華圏は各地に個性あふれる牛肉麺がありますが、台湾の場合、甘塩っぱく、ちょっとスパイシーな紅焼(ホンシャオ)と、クリアでさっぱりとした清燉(チンドゥン)、2つのスープが選べるのが特徴。記事ではそれぞれに魅力ある牛肉麺を紐解きます。あなたならどっちを選ぶ?
2023年3月25日更新記事|原稿・撮影:はっしー

4位|モンゴル族の羊飼いに受け継がれるラムの味「草原の料理 スヨリト」at 神楽坂

漢民族の羊の味付けとはひと味違う、モンゴル族の羊料理を食べさせてくれる「草原の料理 スヨリト」。内モンゴル自治区烏蘭浩特(ウランホト)出身のスヨリトさんは、羊飼いの家に生まれ、14歳で羊を捌き、18歳で丸焼きを焼いていたというこの道のプロ。羊肉串も塊肉も炭火で焼いており、20人くらい集めれば、炭火の窯で羊の丸焼きも!
2023年1月26日更新記事|原稿・撮影:サトタカ

3位|愛玉子(オーギョーチ)を楽しみ尽くす!知って食べて作ってみよう

NHKの朝の連続テレビ小説『らんまん』でも注目された愛玉子。主人公である牧野富太郎博士の名が学名に入っていることは、これまであまり知られていなかった事実です。そんな愛玉子の原料は、イチジクの仲間のつる性植物。しかしそもそもオーギョーチーとは何なのでしょうか?食べられるお店、しっかり固める方法など、あらゆる観点からオーギョーチに迫りました。
2023年8月25日更新記事|原稿・撮影:はっしー

2位|素材の味を引き出すトマト卵炒めの作り方「山西亭」李俊松さんの王道レシピ

地域によって郷土色が濃く現れる中国家庭料理ですが、トマト卵炒めほど、どの地域でも作られているものはないでしょう。そんな国民的家庭料理をプロに作ってもらったら、技の宝庫で目から鱗! 調味料は控えめに、最小限の素材でうまみを引き出すプロの技を、「山西亭」オーナーシェフの李俊松さんに教わりました。
2023年6月28日更新記事|原稿:サトタカ 撮影:キッチンミノル レシピ:李俊松「山西亭」)

1位|トマト卵炒めの作り方「沙漠之月」英英さんに教わる「つゆだく」レシピ

2023年に掲載した記事で最も読まれたのは、X(旧Twitter)ランキングでも1位になった「沙漠之月」英英さんのトマト卵炒めのレシピでした。英英さんの料理のポイントは「つゆだく」。まずそのままの味を楽しんだら、半分残して麺を投入。1皿で2度おいしい、トマト卵炒めの作り方がここに!
2023年5月29日更新記事|原稿:サトタカ 撮影:キッチンミノル レシピ:英英「沙漠之月」)

2023年の中華シーンを振り返る3つのキーワード。

トップ10以外のランキングも踏まえ、2023年のPV(ページビュー)や閲覧時間を確認しますと、今年より多くの方の目に留まったのは、「中国家庭料理レシピ」「店主のストーリー」「中華圏の食文化」という3つの切り口だったように思います。

[中国家庭料理レシピ]身近な素材でできる中国家庭料理は年々好調。

振り返ってみると、2021年、2022年に引き続き、自宅で楽しめる中国家庭料理レシピはますます好調。トマト卵炒め(西紅柿炒鶏蛋)、白菜の黒酢炒め(醋溜白菜)、葱入り卵焼き(香葱煎蛋)など、今年の記事だけでなく、香港の土鍋ごはんである煲仔飯(ボウジャイファン)や、東北地方の野菜料理、地三鮮(ディサンシェン)など、過去記事のレシピもよく見られました

日本の土鍋でできる煲仔飯(ボウジャイファン)のレシピ。『喜記(ヘイゲイ)』の山崎料理長に教わりました。

どこにでも手に入る素材で、中国人が当たり前に食べている家庭料理は、作るハードルが低く、毎日の食卓に取り入れて楽しめるのが魅力。

中華好きにはおなじみ、酒徒さん初のレシピ本『あたらしい家中華』が破竹の勢いで5万部超のヒットとなっていることからも、日本人にとって、レストランでは食べられない中国家庭料理は「知っている食材がこんな料理に!?」という新鮮な感動があるのでしょう。

80Cでも、連載「中国全省食巡り」に続き、「あたらしい家中華」スピンオフシリーズとして、本では紹介していない料理を紹介中です。

書籍のスピンオフ連載「あたらしい家中華2|ネギは調味料!葱好きのための中国葱使いガイド」より、葱油蚕豆(空豆の葱油炒め)。酒徒さんが「葱油」の魅力に痺れた料理。

なお、80Cのレシピはどれも簡単なものではありますが、この料理のどこに中国料理らしさがあるか? をポイントに、調理プロセスを紐解くことを意識しています。毎日の暮らしをちょっと楽しくする家中華の提案は、これからも続けていきたいと考えています。

[店主のストーリー]これまでの歩みが読者の心を掴む。

2022年は新語・流行語大賞にもエントリーされた「ガチ中華」。ですが、2023年はガチだけでは注目されなくなってきているようです。

これらの店舗はさかんに新店および閉店があるため、目新しさを追う日本人は減ったのかもしれませんし、コロナ禍を経て、リアルに海外旅行に出かけられるようになったため、日本で旅気分を味わわなくてもよくなった、といえるかもしれません。

そんななか、ストーリーや背景をご紹介できた店は強かったですね。4位にランクインしたモンゴル族の店「草原の料理スヨリト」もそうですし、11位以降ではテイクアウト専門の点心工房「星ノ厨房」、有機農業で知られる埼玉県小川町のポップアップ店「阿孫(アースン)」もよく見られました。

伝説の老舗の味を再現!手づくりの菜肉包が美味すぎる『星ノ厨房』」。中華街の名店の味を再現したストーリーをご紹介。

画像のインパクトだけなく、読んで味わい、思いを馳せることできるのが記事のよさ。その点、X(旧Twitter)と80Cサイトでは違う動きが見られます。

[中華圏の食文化がわかる]長く読み継がれる「○○がわかる」記事。

今年の記事ではありませんが、上海蟹の基礎知識や、中国の“二大角煮”といえる東坡肉(トンポーロウ)と紅焼肉(ホンシャオロウ)の違いに迫る記事、中国ドクダミ食文化の話などは、トレンドと関係なく、検索の結果読まれています。

ドクダミは根っこがおいしい!? 貴州・四川・湖南のドクダミ料理と食の境界線」。知られざる中国の食文化を紐解く記事です。

また、軒並み好評の台湾料理シリーズも、日本で食べられる店のみならず、料理のルーツや背景、時にはレシピまで「とことん○○がわかる記事」になっているのがポイント。

ライターのみなさんのおかげで、骨太な記事が多く、閲覧時間が長いのも80C(ハオチー)の特徴といえます。これからも、長くても読まれる記事、熱量の高い記事を掲載していきたいですね。

そんなまとめをさせていただいたところで、来年も、どこにでもありそうでない、唯一無二の中国料理メディアを目指し、日々中華と向き合ってまいります。2023年、ありがとうございました。2024年もよろしくお願いいたします。

参考までに>2022年(去年)のランキングを見てみよう


TEXT:サトタカ(佐藤貴子)
ランキング集計:コスギ(小杉勉)